「今日この頃」2010年7月〜9月のバックナンバーです


9月30日「今日から質問戦」

 秋の交通安全運動の最終日である今朝の街頭指導が只今雨の中で終わりました。夜間街頭指導も含めて、今月は延べ13日間街頭に立ち、改めて子どもや高齢者の方は交通弱者であることを感じさせられました。先日の昭和小学校の「開かれた学校づくり推進委員会」でも自動車、自転車の運転マナーの抜本的な改善は教育から始めるしかないとの声が上がっていました。今日は「交通事故死ゼロをめざす日」です。みなさん気をつけて。
 さて、いよいよ今日から本会議での質問戦が始まりますが、図書館合築問題についてはほとんどの議員がとりあげて質問するなど関心の高い議題となっています。私も南海地震対策の課題をはじめとして、図書館整備のあり方や男女共同参画の課題などについて予算委員会質問の準備を急ぎたいと思います。
 9時半から議会運営委員会ですので、直ちに事務所出発です。

9月29日「フードセーフティネット」

 昨日、お知らせしたとおり包装の傷みなどで、品質に問題がないにもかかわらず市場で流通出来なくなった食品を食べ物の支援を必要とする人たちに運び有効に使ってもらう活動である「フードバンク」事業を国内で展開しているセカンドハーベスト・ジャパンのフードバンク部長と活動普及・渉外担当の方とお会いし、農業振興部にも挨拶にお伺いしました。
 フードバンク事業を国内で中心的に展開しているセカンドハーベスト・ジャパンの事業は、全国のさまざまなネットワークを通じながら、昨年は様々な施設や団体、支援を必要とする人たちに約560トンの食品を届けられたとのことです。
 しかし、日本ではまだ多くの人が支援を必要としており、同時にまだ充分食べられるにも関わらず様々な理由で廃棄されてしまう食品も数多くあります。少しでも多くの食品を必要とする方たちに届けたいという思いを実現させるために、とりくんでいます。
 高知でも「フードバンク高知」が取り組まれていますが、東京のセカンドハーベストから提供を受けるには輸送経費など負担が多くなることなどから、県内での協力企業などを募ることで食品の提供体制をシステムの中に組み入れることができれば、より必要とされている方の手元に届けることができるのではないかと思われます。全国では継続的な協力企業が約70社で延べにすると600社のみなさんにご協力頂いているそうで、協力企業にとっては、廃棄に掛かる費用を抑制できるだけでなく、食品廃棄物の発生を抑え、福祉活動に貢献しているという面でCSRの取り組みともなり、企業価値の向上にもつながるとの評価になっているようです。
 高知でも、このような仕組み作りのために、今後は行政の支援があれば、きわめて有効なシステムができるのではないかと思います。
 「もったいないをありがとうにかえるちから」が「フードセーフティネット」としてこれから広がっていく取り組みではないかと思います。

9月28日「だんだん焦りが」

 予算委員会での発言通告書の提出が金曜日に迫りながら、まだ項目が定まりきっていません。というのも、今までの経験から、私の場合は準備しても、一問一答をしていると、どんどん深みにはまって、執行部とのやりとりに終始して、途中で時間切れになることが多いので、その反省に立って今回は大項目を随分絞りました。また、特に図書館関係などは本会議でどれだけやりとりがされるか分からないので、本会議のやりとりが終わってから組み立てるということにもなるので、発言通告は中項目程度までということになりそうです。
 本来なら、今日も質問づくりに専念したいのですが、地元の昭和小学校の「開かれた学校づくり推進委員会」への出席や食べ物の支援を必要とする人たちに運び有効に使ってもらう活動フードバンク事業を国内で展開しているNPO法人「セカンドハーベストジャパン」の方とお会いしたりと質問づくりに専念できるのは夜ということになりそうです。

9月27日「改めて考えさせられる『働くということ』」


 昨日、午前中は秋晴れの青空のもと「みんなで高知を元気にする青空シンポ」が開催され、まだまだ暑い日差しの中、多くのみなさんとともに、これからの時代に協同で仕事を創出していくことについて学びあいました。(写真右端は、激励に駆けつけた谷亮子参院議員です)
 この青空シンポは、全国各地で社会の多様な問題を解決するために、人々が連携・協力して取り組んでいることを伝え、全国や地域の人とつながり、連携することで問題解決の糸口を見出すことを目的に開催される「いま『協同』を拓く全国集会」のプレ企画でした。 第1部は、尾崎知事と笹森清協同労働法制化市民会議会長をパネリストに「地域経済の活性化と協同労働の仕事おこし」と題して、産業振興計画のねらいと、新たな雇用創出の推進力となる「協同労働の協同組合法」制定の意義などについて語り合われ、第2部では、「地域に根付く団体からの活動報告」として、アテラーノ旭代表の山中雅子さん、高知ファイティングドッグス代表武政重和さんから、それぞれの取り組みが報告されました。
 地域社会の絆が壊され、「官から民」の流れで、その間にあった「公」が失われていく中、求職・就職活動からお互いが仕事を創って、自分たちで担う「創職」「担職」活動が求められているし、そのことを可能にしていくための「協同労働の協同組合法」制定の運動の全国展開が求められています。
 こういうことが、今まであまり意識されなくても取り組まれてきたのが、二つの取り組み事例であったかもしれませんが、これからは緊急・臨時瀬的な雇用の場づくりだけではなく、真の意味で地域で必要とされる「創職」活動に力が注がれる必要があるのではと感じたところです。
 午後からの東部健康福祉センターで開催された全国引きこもりKHJ高知支部「やいろ鳥の会」の月例会に参加し、みなさん方とお話をする中でもそのことを強く感じさせられました。
 さて、月例会での徳島大学境准教授の「ひきこもりの心理療法」についてのご講演も大変参考になることばかりでした。さまざまな事例から、「支援する」際に留意しておかなければならないことが、丁寧に示されました。特に印象に残ったのは、当事者が「動き出そうとした時」に、どのように支援するか日頃から「動ける準備をしておく」ことで、そのためにも、家族も含めて支援する側の、このような学びの場が必要だと感じたところです。先生が強く言われた当事者本人との関係では「存在肯定に満ちた関係こそが安心できる関係で、『生きていればいい』ということ以上のことを求めなければ、気持ちは楽になれる。」という姿勢は、この間いろんなところで学んできていることに共通していると思ったところです。
 午前と午後の会のはしごの間には、菜園場商店街西の横堀公園で開催されていた「第二回半平太まつり」に立ち寄りましたが、結構な人出で賑わっていました。長く、広く定着していくことを願うばかりです。(写真は半平太祭りで鳴子踊りを披露する菜園場商店街踊り子隊です。)







9月26日「高知FD、リーグチャンピオンシップ進出へ」

 昨日は、議会質問の準備をしながらも、挨拶訪問のため、市内各所を自転車でうろうろしている途中一時間ほど、市営球場で三重との試合を行っていた高知ファイティングドッグスの応援に立ち寄りました。5回途中で2−1とリードしていた時点で、「絶対今日勝って決めて下さい」と北古味球団オーナーに挨拶をして、球場を後にしました。
 夜ニュースで8―2と快勝し、リーグ戦の年間勝率2位が確定したことを見ましたが、これで、前・後期優勝の香川と年間王者を決めるリーグチャンピオンシップ(CS)進出が決まりました。2年連続リーグ制覇への挑戦権を勝ち取った高知ファイティングドッグスに、結果を出して県民に元気を与えて頂きたいものです。そのためにも、是非、球場へ足を運んで応援しましょう。
 私は、今日は午前中こそ「みんなの力で高知を元気に」青空シンポの会場である市営球場に足を運びますが、午後からは横堀公園での「半平太まつり」に立ち寄り、それから東部健康福祉センターで全国引きこもりKHJ高知支部「やいろ鳥の会」の月例会で「ひきこもりの心理療法」(講師・徳島大学境泉洋准教授)について勉強させて頂くので、午後2時からのファイティングドッグス最終戦は観戦できませんが、有終の美を飾って頂きたいと思います。

9月25日「土佐で『冤罪』を語る」

 いわゆる「高知白バイ事件」の再審請求の本格的な動きが10月18日の再審請求提出によって始まります。これまでにもたくさんの県民の方に署名へのご協力を頂きながら「再審請求提出はいつ?」という疑問に答えることができないままでしたが、いよいよ動きます。
 しかも、その前日の10月17日(日)にはシンポジウム『冤罪を語る』高知集会「高知白バイ事件〜再審の扉を開くために〜」が高知商工会館で開催されることが「支援する会」のHPで公表されました。こちらからご覧になって下さい。そのパネリストのメンバーを見て驚きます。これまで冤罪と闘われてきた「足利事件」の菅家利和氏、「布川事件」の桜井昌司氏・杉山卓男氏、「志布志事件」の川畑幸男氏そして「高知白バイ事件」の片岡晴彦氏となっていますが、さらにコーディネーターはジャーナリストの大谷昭宏氏と冤罪事件を語るに相応しい方々が揃ったことになります。
 郵便不正事件で村木さんの無罪が確定した冤罪事件の一方で、大阪地検特捜部検察官自らがの証拠隠滅容疑で逮捕取り調べを受けている今、この集会を契機に高知でも捜査権力の不正が表面化するかもしれません。
 それにしても、土佐の「はちきん」と「いごっそう」を「なめたらいかんぜよ」と言いたくなるような二人の闘いぶりではありませんか。

9月24日「将来を担う土佐の人材育成」


 昨日は、中央公園での「交通安全ひろば」を見学してから、理事をさせていただいている(社)高知県自治研究センターが主催してきた「こうち地域産業振興人材育成塾」の成果発表会に参加してきました。
 この塾では、「地域を支えるのは地域に住む者である。その中でも、地域産業においては人材が最も重要であり、長期的視点に立った人材育成が求められる。この塾は、地域内発型の産業振興が求められるいまこそ、地域の実態を踏まえた産業政策の立案と実践ができる地域産業の担い手を育成し、産業振興による地域の活性化と雇用の拡大、併せて税収の確保と住民サービスの向上という流れを作り出していくこと」を目的としたものです。
 全国で、地域産業を牽引する、志の高い人材(地域プロデューサー)を育成することを目標として取り組んでこられた関満博一橋大学教授を塾頭(主任講師)に、昨年11月から開催してきた研修と講座の成果を塾生が四班に分かれて発表されました。
 多少荒削りなものから相当練り上げられたものまで、個性ある成果発表ばかりでしたが、塾生達に共通していたのは高知への「地域愛」は相当のもので、「まちを元気にしたい」「地域に仕事づくりを」という「地域産業への志」は十分感じられました。
 関塾頭が卒塾にあたっての激励の言葉として言われていた「企業誘致は人材立地」との言葉に、「人づくり」の思いが込められており、それを今後この塾生達が担っていってくれるのだなあと期待しているところです。
 昨年の今頃、この塾の開設にあたって自治研究センター内部でさまざま議論していましたが、昨日の成果発表を見ていると、塾生と事務局の頑張りと遠路足を運んで下さった関先生や島根県立大学の松永先生のご尽力に感謝です。

9月23日「明日から定例会開会」

 明日から9月定例会が開会となりますが、さまざまな課題で議論がされることになると思います。
 特に、県立、高知市民の両図書館を「合築」方式で一体的に整備する新図書館のあり方を始め、県と高知市の連携のあり方などは、さまざまな視点から議論されることになります。
 高知市議会9月定例会ではすでに、経済文教委員会で新図書館の基本構想検討費550万円(県が半額補助)などが賛成多数で可決されましたが、この議案に関しては、県議会でも相当突っ込んだ議論がされる予定です。
 私たちの会派でも、そもそも、より県民・市民から求められるそれぞれの機能・役割を担うべき、人づくりのための「知の財産」「知の拠点」である図書館が単独整備では何故いけないのか。何故「一体的整備」でなければ、県立図書館の従来の図書館機能に加えて、これまで不十分であった新しい機能を付加拡充する姿勢は持てないのか。など、県民・市民の疑問に答えられるよう県の姿勢を明らかにさせたいと考えています。
 私も、10月5日には予算委員会で登壇の予定もありますし、総務委員会でも審査に関わることができますので、本会議の質問戦を踏まえて対応していきたいと思います。

9月22日「地検特捜部の証拠捏造」

 昨夜からの、大阪地検特捜部前田検事逮捕の報道は、国民を驚かせています。
 先日、無罪判決が下った村木厚生労働省元局長の郵便不正事件で、大阪地検特捜部で捜査を指揮した前田主任検事が、押収品のフロッピーディスクのデータを検察に有利なように改ざんした疑惑が明らかになり、最高検は証拠隠滅容疑で前田検事を逮捕したとのことです。
 今朝も交通安全街頭指導でいつも挨拶を交わすおじさんから「こんなことがあってえいがかよ。怖いのお。」とのお話しに、「高知でもこんなことがあるかもしれんがですよ」とお答えしました。
 と言いますのも、このホームページを見て下さっている方はお分かりかもしれませんが、私が、関心を持って注視してきた「高知白バイ事件」のことです。
 昨年8月3日付けのこのコーナーで「白バイ事件国賠訴訟に見える偽」と題して次のように書いてあります。「週刊金曜日の記事を少し取り上げましたが、その号に「『白バイ事件』で浮かび上がる『高知県警の犯罪』証拠偽造などで服役者が国家賠償請求の訴え」との記事が載っています。片岡晴彦さんらが高知県警を相手どり起こした国家賠償請求訴訟の訴状などから見えてくる「県警の偽装工作」について、「スリップ痕跡」「急ブレーキをかけた後に白バイを引きずってできた路面の傷跡」の「捏造」や「警察調書」の「偽造」などについて書かれています。さらには、警察の供述調書の署名・指紋と異なり、「(検察調書の)指紋も署名も別人のもの」という「検察調書の偽造」にまで触れられています。」ということが、再審請求が始まれば明らかになるかもしれないからです。
 高知白バイ事件の支援者のブログ「高知白バイ事件=片岡晴彦再審請求準備中」に、この逮捕事件が起きる前の9月16日付の記事にこんな記述がありましたのでそのままご紹介しておきます。 

 先日、高知地検から高知白バイ事件の関係者に電話があった。その方の話では「白バイの事故には関係ないのですが・・」という前置の後に「少しお話をお伺いしたい」ときたらしい。
 「要件は?」と尋ねた問に答えないまま、話を一方的に続ける検察官が「大阪に出向きますので・・・」といってきた。関係者は驚いた。「高知から大阪まで出向いまで聞きたい話とは何だ?」と不安にもなった。
 「考えさせてください」という関係者に、検察官は「では来週の火曜日にお電話します」と言って電話を切った。
 その相談を受けた私も驚いたから、あちこちに連絡を入れて対策を考えた。その結果「弁護士同席ならいいですよ」ということに落ち着いた。今週の火曜日、約束通り高知地検から電話があった。
 「そういうことでしたら、この話はなかったことに」。
 だってさ(笑)
 思い当たる節はある。高知白バイ事件の再審には関係ないといえばいえないことはないが、高知白バイ事件抜きには語れない高知地検疑惑
 「公文書を偽造した」疑いのある副検事のことだろう。
 「公文書偽造」を隠すためにさらに「偽造」をするつもりだったのじゃないのかな?

 これまでにも、冤罪はありましたが、警察の証拠捏造ではなく、検察が証拠捏造をすれば、どんな犯罪もでっちあげることができるという恐ろしさが現実のものとして目の前に突きつけられたことをどう受け止めるかです。
 しかも、これが個人の問題でなく組織的な体質の問題であるとすれば、何おか言わんやです。

9月21日「交通マナーを守ることは人を守ること」

 今日から月末9月30日(木曜日)までの間、秋の全国交通安全運動期間が始まり、少しずつ秋を感じ始めた早朝から街頭に立ちました。
 「高齢者の交通事故防止」がメインですが、「重点目標」として@夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止A全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底B飲酒運転の根絶となっています。「市民一人ひとりが交通安全に対する意識を高め,交通ルールを守り,交通マナーの向上に努めるとともに,安全で安心な人にやさしい交通環境の改善に向けた取組を推進することにより,交通事故を防止すること」を目的とした運動に、みなさんも日頃の生活の中でご参加下さい。交通マナーを守ることは人を守ることです。
 9月23日(木)午前10:00〜午後3:00中央公園で「交通安全ひろば」が開催されます。ご家族連れでご参加を。とくに、普段は経験できない「シートベルト衝撃体験」はお薦めです。(写真は昨年の「シートベルト衝撃体験」コーナーです。行列ができていました。)。

9月20日「『敬老の日』に考える」

 65歳以上が2944万人で、総人口に占める割合は23.1%となり、人口、割合とも過去最多となった今年の「敬老の日」です。しかし、今年の「敬老の日」は今までと違って、「住所不明高齢者」が数多く判明する中、いくら推計値とは言え、その実態との格差はどうなっているのだろうかと考えざるをえません。しかも、「無縁社会」の中で「単身の高齢者」が急増しいてることもこれからの深刻な課題になってくるのではないでしょうか。
 雇用が崩壊し、地域共同体の支え合いの力が低下し、若者が結婚しなくなる。人々の絆は薄れ、中高年の自殺や孤独死が増え、孤立を支える無縁ビジネスが流行するという高齢者だけでなく単身世帯の急増は、社会の矛盾をさまざまに惹起しています。
 最近購入した藤森克彦著「単身急増社会の衝撃」は、2人以上世帯に比べ単身世帯は低所得のケースが多く、無業者や非正規労働者の割合が高い。高齢単身者では、年金額が低いか無年金者の割合が多い。つまり単身世帯の増加は、貧困問題の深刻化につながり、家族のいない単身者、とりわけ男性が中高年に至ったとき、社会的に孤立しやすいとして「リスクの長期化」を指摘されています。まだ、全てに目を通せていませんが、単身世帯が全世帯の37.4%まで増加すると推計される2030年を迎えるまでにどのようにして、高齢者が安心して暮らせる社会の仕組みをつくるのかというのも私たちの大きな責任であるように思います。

9月19日「『女と男の平等社会へのチャンス』は今」

 昨日、ソーレで「女と男の平等社会へのチャンス−国連女性差別撤廃委員会の勧告を生かして−」と題した国際女性の地位協会会長・山下泰子さんの講演をお聞きしました。
 女性差別撤廃条約成立30周年の昨年7月日本の条約実施状況が女性差別撤廃委員会で審議され、その結果が「総括所見」として発表されました。その「総括所見」の「懸念と勧告」には、非正規に女性が多いのは差別、両立支援が不十分、性別役割意識や婚姻の最低年齢、離婚後の女性の再婚禁止期間の差別など48項目が示されているが、これらを第三次共同参画基本計画策定の中で、誠実に対応することが求められています。
 本県においても、今年度が「こうち男女共同参画プラン」改定の年であり、政府任せでなく、県自ら率先して取り組んでいくことが求められています。
そんな意味からも、今が「平等社会へのチャンス」であることが、強く訴えられました。随分参考になるお話しでした。
 講演の中で紹介のあった日本女性差別撤廃条約NGOネットワークの招聘で来日された国連女性差別撤廃委員会のシモノビッチ委員が、各地の講演会で、「女性差別撤廃条約が単なる宣言のように思われているのは問題。条約は日本の法律の一部であり、司法や法律担当者にもっと活用してほしい」「いま世界の女性差別は、法律上は差別されていないが事実上ある差別と闘う段階にきている。法律上の差別は国の責任において変えるべきもの」などと指摘するなど、日本政府は二年以内、つまり来年までに措置内容を報告しなければならない責任を追及されていることを肝に銘じた取り組みが私たちにも迫られているのではないかと思いました。

9月18日「『半平太の街』菜園場へ来てや」

 昨日の高知新聞に「武市半平太邸と道場跡の碑がある高知市菜園場町の横堀公園に、半平太と妻、富の夫婦愛にちなんだ『めおと石』がお目見え」したとの記事がありましたので、早速行ってきました。この「めおと石」の設置は同公園の観光スポットとしての魅力を高めようと、菜園場商店街有志が発案したとのことで、看板もまだ手書きです。朝の9時過ぎでしたが、埼玉県から来られたという女性観光客お二人を前に、ここの御世話をされている菜園場商店街理事の林建紀さんがガイドをされていました。以前から馴染みの林さんからは「この場所が分かりにくうて、近くまで来て帰って行く人もおるがよ。もう少しいろいろ工夫せんといかん」と言われましたが、もっともっと地域の資源を磨き上げることが大切ではないかと思うところです。
 さて、来週26日(日)10時から、横堀公園で「第2回武市半平太祭り」が開催されます。是非、足を運んで下さい。そして、「めおと石」に半平太と富の夫婦愛を感じて頂いたら如何でしょうか。そして、「半平太の街」を体感もして頂きたいと思います。

9月17日「図書館論議は開かれた場で『風通しよく』」

 昨晩もお仕事などでお疲れの所をたくさんの方にご出席頂き、第34回県政意見交換会を開催させて頂きました。
 ここでもやはり図書館論議が沸騰。どうしても、ワーキンググループの「新しい県立図書館・市民図書館整備に関する報告書」の内容が、結論ありきで導かれたものではないかとの思いを抱いている県民の方が多いようです。会場からは「報告書作成にあたっての事実誤認の積み上げ」との指摘もありましたし、私が執行部に求めたワーキンググループのメンバー表を見れば、直接の図書館関係者は県・市の両館長だけで、あとは高知市の中心市街地活性化を担当する所管の幹部職員や県・市の政策担当部局、財政課となれば、図書館のあり方議論より、財政論・中心市街地活性化寄与論に傾斜してしまうのだろうなとも感じています。水面下で進められたワーキンググループ検討の報告に県・市両トップが一も二もなく合意するという構図に県民・市民の懸念と不安が日に日に大きくなっているのではないかと思われます。図書館については他にも、「司書の専門性故のサービスの質の確保が求められること」「駐車場が有料になれば行けなくなる利用者ができる」「県・市が開催しないのならば、議会として公聴会のようなものを開催してもらいたい」とのお声を頂きました。
 他にも「県・市連携課題における県から市への財政支援の一方で中核市故の支援困難施策という矛盾の整理を」という意見や「博覧会開催のイベント的観光振興策が、県民生活にどのようにプラスになっているか検証をして欲しい」「東西軸エリア活性化プラン論議にしても、中心市街地が何故寂れたのか、原因究明をキチンとして欲しい」などの意見が出されました。
 貴重なご意見を参考に9月定例会に臨みたいと思います。
 終了は、予定の午後8時半を少し過ぎましたが、遅くまで熱心にご参加頂きましたみなさんに感謝致します。次の県政意見交換会は、9月定例会が終われば、11月に数カ所で開催したいと思っています。その時は、また、よろしくお願いします。

9月16日「図書館論議の『風通し』」

 昨日の高知新聞夕刊話題欄「風通し」を読んでいて、どうにも理解できません。図書館現場の皆さんが危惧している「合築で県立の市町村立支援機能が低下する」ということに対して、知事や教育長の「支援機能を強化する」との明言を伝えると司書が言葉を失ったとのことだが、それほど現場と図書館行政を担う教育委員会の間で「まともに論議されていない」のでしょうか。もし、そうであればワーキンググループの報告書は教育委員会と図書館現場での合意もないままに、一方的に「作文」されたということになるのではと思ったりもします。
 なんかこの様相、かつての女子大改革についての県と大学側の議論のあり方の様相と似通っている気がしてきませんか。(マスコミ報道では「合築」という言葉が使われていますが、報告書などでは「一体型」という言い方となっていますので、以後は「一体型」または「一体的整備」とします)
 こんなことだから、今回の「一体型図書館」は、市民図書館にとっては、可能な限りの財源縮小、県立図書館にとっては場所選定の迷走回避、そして、両図書館の建設・運営経費削減という思惑が一致したことが「一体的整備」の最大の目的ではないかと思われてしまうのです。
 そのような前提に立ったとき、「一体型図書館」ができたとして、それが高知市民図書館の果たしてきた機能と県立図書館の果たしてきた機能の両方を本当の意味でさらに充実させていくことができるのか。そのためには、必要十分な資料費が継続的に確保されたり正規職員司書という人財が確保されるのだろうか。そのことを通じて県民・市民のための図書館として新たに生まれ変わることができるのか。そのことが心配されているのではないかと思っています。
 県は、図書館現場の皆さんの危惧に対して、しっかりと説明責任を果たさなければなりませんし、これまでの議論過程で蚊帳の外に置かれてきた県民・利用者の議論参加の場を保障しなければならないということを肝に銘じておいて欲しいと思います。
 今夜は第34回県政意見交換会を開催しますので、その中でも図書館のあり方などについてご意見を頂きたいと思います。

9月15日「民主党首選が終わって」

 民主党代表選で、菅直人首相が党員・サポーター票、国会議員票の全てで小沢氏を上回って再選を決めました。
 しかし、その結果を事前に反映していた民意も、就任わずか3カ月の現職首相を党内事情だけでころころ交代させることにはならないという菅氏消極支持だったのだろうとしか思えません。
 私の周辺で、党首選に投票権を持たない方の民意の多くは、菅氏消極支持・小沢氏積極不支持の声が多かったのも、うなずけます。
 これからは、本格的なねじれ国会の進行に、国民がどう関心を寄せ、反応を示すのか、その混迷と民意の乖離によっては、あるいは財政再建で消費税増税を急ぐ状況判断を菅政権が下せば解散総選挙ということも視野に入ってくるのではないかとも言われています。
 しかし、待ったなしの経済対策や雇用対策などを「国民の暮らしが第一」の視点で進めていくことや、例え菅政権になっても普天間基地撤去・辺野古移設反対という沖縄の民意を無視しない解決を国民は待っていることを肝に銘じた国政運営にあたり、「政権交代をさせたのは間違いではなかった」と実感させて頂きたいと思います。

9月14日「しおまねきのサンバ」

 先日、地元の昭和小学校を訪ねた時に、廊下に写真のような「しおまねきのサンバ」の歌詞がかわいいシオマネキの絵ととともに貼られていたので、校長先生に「こんな歌があるのですか」とお伺いしました。後日、校長先生から詳しいお返事とともに、楽譜も頂きました。「この歌は、昔の5年生の音楽の教科書に掲載されていたもので、夏に相応しいので7月の全校の歌として、7月の給食の時間に毎日流し授業でも扱い、7月の音楽集会でも全校で歌った」とのことでした。直接聞いていませんが、凄く聴きたくなりました。この音楽が新堀川沿いで流れていたら、それだけでも生きた教材になるのではないでしょうか。(ネットで検索していたら07年度の朝倉小学校2年生の合唱にヒットしました。お聞き下さい。)
 さて、8月23日付け読売新聞全国版の夕刊に「再生の水辺に都市化の波」と一面全部使った記事が載っていました。以前から、言っていることですが、東西軸エリア活性化も必要かとは思いますが、都市計画道路はりまや町一宮線のこれ以上の南進より、新堀川を街中の水辺親水ゾーン、河田小龍、岡本寧浦、武市半平太道場、中江兆民通りの幕末歴史ゾーンとして整備することが、これからのまちづくりには、求められているのではないかと思っています。そして、もちろんシンボルキャラクターは「シオマネキン」と「アカメチャン」(やなせさん風に、勝手なネーミングをしました。)としてアピールするのは如何でしょう。
 さらに、「しおまねきのサンバ」に振り付けをして、新堀川横の武市道場跡のある「横堀公園」をメイン会場に半平太祭りとリンクさせた形で、菜園場商店街で「サエンバカーニバル(サエンバとサンバをかけたつもり)」をして、「しおまねきのサンバ」でいろいろ振り付けた小学生限定の踊り子隊が繰り出すってのはどうでしょうか。最初は、新堀小、昭和小、江陽小ぐらいから始めてもいいのではないでしょうか。武市半平太の命日5月11日の前のゴールデンウィークあたりに行えば、春の「サンバ」夏の「よさこい」としてアピールできないでしょうかね。
 「シオマネキのサンバ」から一気に夢が膨らんでしまいました。






9月13日「県民の声を丁寧に聴く姿勢を」

 昨日は、瀬戸東町公民館で午後3時からたっぷり2時間超の第33回県政意見交換会を開催しました。私の方から2010年度予算の中にある「果敢な挑戦と安定した財政運営」の内容と9月補正予算のポイントについて報告させて頂き、参加者のみなさんからご意見を頂きました。
 参加者の皆さんの関心が高いのは、やはり図書館の一体的整備についてです。特に、共通していたのは、議論の仕方、県民・市民の声の聴き方についてです。
 例えば、「高知市民としては、場所はいいと思うが、駐車場は絶対必要だし、一体的整備では内容が欲張りすぎではないか。」「場所ありきで、進めているように思う。議論の透明性と手順をきちんと踏んで欲しかった。」「『新しい県立図書館整備に関する報告書を取りまとめましたので、県民の皆さまに是非ともご一読いただき、新県立図書館の整備に関して、9月末までに積極的なご意見をお寄せください。』とホームページに書いてあると言ったって、ホームページを見られない人には、報告書すら読めない。報告書の内容を新聞記事以上に知っている県民はどれだけいるのか。9月末までに意見をというが、県民にとって意見反映を検討する時間が少ない。」「県と市の合築というイメージが医療センターを思い出して、果たしていい方向に行くのか。」など出されましたが、県民・市民の声の聴き方に丁寧さを求めるのは、将来に禍根を残さないためにとの思いの表れのようです。「昨年、高知市は財政危機問題やゴミ有料化問題で地域に足を運んで市民の声を聞いてきた。図書館問題でも県・市でそれぐらいのことはすべきでないか。」との声もありましたが、このような意見の中に、県政の施策の大きな課題では、県民の声に耳を傾けながら進めるという「当たり前」のことが、今、改めて求められているのだと感じた次第です。 IT環境の整っていない方で、報告書が欲しいといわれた昨日の参加者に、早速遅らせて頂くこととしています。また、「今は、産業振興計画に取り組んでいるが、長期的に見て県経済基盤の強化のために第一次産業分野などに力を注ぐということなどを怠ってきたからではないか。」とのご指摘も受けました。
 いずれにしても、とにかく残暑が厳しい中、日曜日のおくつろぎの時間帯に足をお運びいただいた皆さんに感謝です。終わった後に、「滅多にない機会やからもっと意見交換したい」とのお声も頂きましたが、次の機会にということで、会場を後にしました。
 次回は、16日午後6時半〜の共済会館での開催となります。是非、ご意見をお聞かせ下さい。

9月12日「自殺予防へ「気づき」「つなげる」人に」

 昨日は、「高知県自殺対策シンポジウム」に参加してきました。
 全国的には、自殺者3万人超が12年連続、本県でも年間200人以上の方が自ら命を絶つという状況が12年連続で続き、人口10万人あたりの自殺死亡率では全国的にも高い水準で推移しており、深刻な状況になっています。
 県が、このようなシンポに初めて取り組んだのは08年2月の「自死遺族支援を考えるシンポ」だったように思いますが、以来、08年9月「自殺予防シンポin高知」、09年9月「自殺対策シンポ」と開催され、私もその全てに参加してきました。回を重ねる毎に広がりと、課題が見つかっているような気がします。
 昨日のシンポでは滋賀県立精神保健福祉センター所長の辻本哲士氏と保健師の原田小夜氏から「うつ病の早期対応と自殺予防」と題した基調講演を受け、その後「いのちを支える絆づくり−気づきをつなぐために−」というテーマで、高知県司法書士会森本朋之司法書士、高知産業保健推進センター槇本宏子基幹相談員、香南市中城由美保健師をパネリストに迎え、前述の辻本哲士滋賀県立精神保健福祉センター所長を助言者として、高知県立精神保健福祉センター山ア正雄所長のコーディネートのもと行われました。パネリストからは、多重債務者との向き合い方、職場でうつ病に悩む方への「職域支援」のあり方、そして、地域で「生きづらさ」に悩む住民に「気づき」「つなげる」行政支援のありかたなどについて報告されました。
 それぞれの報告は、高知県の現状の中でも先進的な取り組みであって、このような取り組みが地域、職域、暮らしの隅々まで広がっていくことが求められていると思います。そのためにも、山ア所長が言われたG−Pネットのような一般診療科と精神科の連携などをはじめとしたうつ病対策の本県への導入検討に期待するとともに、お互いが「気づき」「つなぐ」ためのゲートキーパー(「門番」の意味で、自殺予防において、自殺予防について理解し、身の回りの人が悩みを抱えていたり、体調が悪い様子に気がついたら、話を聞き、適切な相談機関につなぐことができる人のことを言う。)としてSOSの発信に反応できるようになっていきたいと思います。
 また、会場ロビーでは、県立図書館職員が「うつ病の早期対応と自殺予防」に関する図書紹介のコーナーを設けていました。休憩時間には結構な人だかりができていましたが、図書館問題が浮上している中、考えさせられる取り組みだなとも感じました。利用サービス担当の司書さんお疲れ様でした。

9月11日「村木さん無罪へ」

 郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で、本県出身の厚生労働省の元雇用均等・児童家庭局長、村木厚子さんの判決公判が昨日有り、無罪が言い渡されました。
 あらかじめ描いた事件の筋書きに沿って自白を迫り、否認しても耳は貸さず、客観的な証拠も踏まえずに立件しようとする検察の横暴が断罪されたと言うことではないでしょうか。
 村木さん自身の無実への確信とブレない強さ、支援者の取り組みがこの日を迎えさせたのかもしれないが、闘い続けることなく検察の筋書きに屈した方も少なからずいるとすれば、このようなことを起こさせない仕組みをつくるしかありません。
 取り調べの可視化はもちろん弁護士や学識経験者、市民も加えた第三者委員会による検証システムをつくることが急がれます。
 検察は、今回の判決を受けて、二度とこのような過ちを犯してはならないとの真摯な反省をするのか、次は何としても「バッジ(議員)を挙げる」と開き直るのかによって、大きく違います。その意味でも、控訴することなく、事実を真摯に受け止めるべきだと思います。
 昨日から始まった自殺予防週間の取り組みの一環である「高知県自殺対策シンポジウム」に午後から参加予定です。

9月10日「県外調査から今帰宅」

 総務委員会の委員の皆さんと、8日から今日までの間、群馬県立尾瀬高校、東京都豊島区立さくら小学校、豊島区立中央図書館、練馬区立牧野富太郎記念庭園、荒川区役所を調査し、最後に東京事務所の業務概要調査を行って先ほど帰ってきました。(写真は尾瀬高校自然環境科の授業風景ですが、いろんなところに工夫が配慮された授業の組み立てになっています。)
 初日には、台風との遭遇を心配しながらの行程でしたが、なんとか大事には至らず、二日目には、むしろ台風一過の少し涼しくなった東京での調査を行ってきました。
 それぞれの調査内容は機会をとらえて、報告していきたいと思いますが、とりあえずの帰高報告です。
 今から、明後日に控えた県政意見交換会の資料作成などを急ぎたいと思います。


9月8日「9月定例会近づく」

 昨日、財政課から9月定例会に提出予定の補正予算事業の説明がありましたが、これから知事査定にはいることもあって金額などは明らかにされていません。正式には15日に提出議案の説明がされることとなっています。
 今の段階での概要を踏まえて、12日に開催予定の県政意見交換会では、ご報告をしてご意見を聞かせて頂きたいと思っています。第33回意見交換会は12日午後3時から瀬戸東町公民館(会場は瀬戸東町3丁目110)で開催しますので、お近くの方のご参加をお待ちしております。よろしくお願いします。

9月7日「病院企業団議会に求められること」

 昨日、病院企業団議会では、四人の議員から要請された臨時会が開催されたが、地方自治法98条1項による検査権付与を前提に執行部報告を求める案件については、少数否決され臨時会は閉会とし、議員協議会を行いました。
 議員協議会では、昨年度決算見込み、ドクターヘリ基地について、医療事故が公表されました。
 決算見込みでは、開院以来最も少ない10億円の赤字まで圧縮されました。入院・外来患者数ともの増加とDPC(包括支払制度)などによる診療単価の増額やPFI契約解除にもとづく事業者からの経営協力金などによる収益が増加したことによるものです。減価償却費は現金支出を伴わないため、09年度末の内部留保資金は8.3億円と増加しています。経営面では、来年度中に単年度黒字を目指すこととなるが、経営の好転も重要な課題ではありますが、医療センターが県民から求められる本県医療の拠点病院としての役割と機能の発揮で応えていくことが必要かと思われます。
 そのためにも企業団議会では、PFI運営からの移行期における混乱を最小限に抑え、県民の求める医療機能とその提供体制や地域医療連携のあるべき姿、そして、質の高い医療内容を提供する医療スタッフや事務局、さらには周辺関連業務に従事する方々が高い質とモチベーションを維持できるような議論が求められていると感じています。
 ドクターヘリ基地については、病院東側駐車場内の敷地を候補地として整備する案が報告され、県への正式回答、双方での予算措置を経て、具体的な導入準備作業に入る予定となっています。
 また、医療事故については、昨年下半期の総数は1112件で前年同期より9件多くなっていました。中でも、「高度の障害が起きたり、死期を早めるような事故」であるレベル4の重大事故が1件ありましたが、病院側は過失がないとして個別公表対象にあたらないとしていました。しかし、協議会では可能な範囲で報告を求め、今後の発生予防に務めることが求められました。

9月6日「防災週間の締めくくり」

 ほぼ毎年参加していますが、ここ最近、これほど暑い高知市総合防災訓練はなかったような気がします。
 午後1時前に、イオンモール高知東隣の特設会場に着いてから、『展示・体験コーナー』の揺れ体験,けむり体験,はしご車体験,家具の転倒防止,LPガスの対策,各防災関係機関の車両,資機材の展示等を一通り見学してから、2時からは行政機関と各防災関係機関,自主防災組織等との協力,連携体制の強化を目的とした『防災関係機関等による総合防災訓練』を1時間ほど見学してきましたが、防災訓練の場では顔なじみとなっているみなさんと言葉を交わしてきました。
 汗だくで帰ってきた後は、マンション自主防災会の役員会と防災週間を締めくくる日となりました。

9月5日「権力相手に真実を究明する勇気」

 昨日は、「9.11検証 あり得ないビルの崩壊 ペンタゴンの謎 真実への青写真」と題した「9.11を考える会」に参加してきました。
 第1部は、「911ボーイングを捜せ」上映、第2部は「真実への青写真」上映とそれぞれに「911の真実を求める日本の科学者の会」の西牟田祐二・京都大学大学院教授の解説付きで、9年目の9.11を一週間後に控えた中で、この会で学んだことは非常に参考になりました。西牟田祐二さん曰く「911真相究明運動は現代の自由民権運動だ」とおっしゃていました。
 発生当初から「アメリカ同時多発テロ」とて位置づけられた事件から、アメリカはアフガン、イラク攻撃へと一瀉千里に走り、当時の日本も深く考えることなく、同一歩調をとるという反省すべき発端となったのが、2001年9月11日でした。しかし、この9.11事件に関しては、世界のいろいろな分野の人々が多くの疑問を呈し、真実を究明することが求められています。
 アメリカの「911の真実を求める建築家とエンジニアたち」の会が作成した貿易センタービルの崩壊の仕方の矛盾を科学的に明らかにする「真実への青写真」やペンタゴンに空いた穴は、翼の両翼の幅よりもずっと小さく、現場のどこにも飛行機の残骸は見当たらなかったという事実を突きつけてくる「911ボーイングを捜せ」の映像は、改めて私たちに、9.11は何だったのかと言うことを考えさせます。
 大阪から参加していた方の話によると、911で見た事実を話した日本人女性山崎淑子さんが、911直後に成立した「愛国者法」によって、日本国憲法に守られることなく、米国の要請でいとも簡単に引き渡され652日も勾留されたということを初めて知って驚かされもしました。911は国家的な言論統制のもとで、事実が覆い隠されているとしたら、国際的規模で究明することが求められているのではないでしょうか。

9月4日「暮らしやすく、排除のない社会へ」

 昨日、県庁職員労働組合女性部主催の「第24回女性部ふれあい交流会」に参加し、基調講演の高知大学准教授是永かな子先生の「私たちの目指す暮らしやすい社会」についてのお話しを聞かせて頂きました。
 是永先生は、北欧福祉国家の教育制度史や福祉国家論、社会福祉制度の研究をテーマにされているとのことで、研究のためにたびたび訪れるスウェーデンの自立と共生を大事にした政策のもとで営まれている社会生活と日本の実態を比較しながら、本当に男女ともに自立した生き方をしていくということかどういうことなのかなど多岐にわたって約90分間お話し頂きました。
 特に印象に残ったことについてご報告しておきます。
・日本の社会制度をスウェーデンの社会制度のように変えていくことはすぐには難しいが、一人一人が考え方を変えていくことはできる。そのための気づきが必要。
・スウェーデンでは、生活の上での「困難性」を、個人の問題にしないで、公的な責任として引き取る。そのような「困難性」を取り除くために制度として引き取る。公的責任の明確化として個人が無理なら社会が請け負うということが福祉の特徴としても言える。
・個人に着目するのではなく、環境をつくるということに重点をおく。
・参加、家事、育児、介護の公的制度化によって雇用を創出する。公務員がそのようなことに声をあげていく。公務員が社会を変えていくことが必要。このことを意識することが公の責務でもある。
・今までの枠組みから抜け出る。主体的に考えていくことが求められる社会をつくる。良い社会をつくっていくために「連帯」でつながる。人権の問題として、みんなの暮らしやすい「排除のない社会」をつくっていく必要がある。
 私たちが、こんな社会もあるんだということに気付き、「暮らしやすく、排除のない社会」をつくつていくために何をするのか考えていくためのメッセージを頂きましたが、まさに、こういうことが、当たり前のこととしてて受け入れられる社会こそが「生きやすく、働きやすく、暮らしやすい」社会なのではないかとの思いを強く感じました。
 参加されていた女性部のみなさんもさまざまな「気づき」のきっかけになったのではないかと思います。
 是永先生は、特別支援教育などを研究分野にもされていますので、機会を捉えて、北欧福祉国家におけるインクルーシブ教育などについても改めて聞かせて頂きたいと思ったところです。

9月3日「地域の活動から見える行政支援のあり方」

 9月定例会を控えて、質問準備などもしなければならないのですが、防災と交通安全の月間ということもあって、そちらの地域活動にも多くの時間が割かれています。昨日は、8月31日の高知市校区交通安全会議会長会を受けて、昭和校区交通安全会議を開催し、秋の交通安全活動の取り組みについて協議をしました。今日は、日曜日のマンション自主防災会の役員会に向けて、第5回地震対策アンケートの集約・分析などに手間がかかっています。しかし、このような取り組みから、行政の支援のあり方の隙間なども見えてきますので勉強になります。

9月2日「『高知の宝・高知市街地』の賑わいを残すために」

 「はりまや橋から高知城までの東西軸エリア活性化に係る高知県・高知市合同検討会」による「土佐の国の宝・高知市街地」なるテーマで日本政策投資銀行地域企画部地域振興グループ参事役藻谷浩介氏の講演を聴かせて頂きました。
 講師は、日本全国の地域の実情に精通し,地域活性化について様々な政府の審議会委員などを兼ねられている方として著名で、最近では「デフレの正体−経済は人口の波で動く−」の著書で注目されている方です。まだ、この著書を読了してはおりませんが貫いている考えは、昨日の話でも共通していたように思います。
 そもそも、この講演会が企画されたのは、議会や県民・市民の背景にある「県が何故高知市にこれだけ力を入れるのか。しかも高知市でも何故中心市街地なのか。」という「そもそも論」の疑問に答えるためのものということでありました。
 全国で、衰退し続ける中心市街地の現状がある中で、高知市は「それでも賑わっている」状況があるが、あと90年で高知県の現役世代はゼロになり、130年で県人口はゼロになるというスパンで考えたとき、「高知市ばっかりなどという議論をしているときでない。」
講師の言う「ゼロになる前に止めなくてはならない」→「そのためには、県下の全てを守るとはならない」→「だからこそ高知市・中心市街地を大切にしなければならない」→「メリハリが必要」ということからいけば、「賑わっている今の内に手を打っていこう」ということになるようです。
 高知の宝・高知市街地でありながら「商店街はいらない。.駐車場付の大型店さえあればいい」という人もいるが、「急速な現役人口減少で郊外型店こそ続かない」「車には乗らないがお金はある高齢者だけが増加するが、商店街こそが彼らの生命線」である。「人口が減っていくのだから、今の市街地の賑わいは維持できない」という人もいるが、「市街地周辺の人口を維持することは可能(地価低下を活かし、住民をまちに戻していく)」である。「市街地の賑わいは、県の勢いを盛り返すには役に立たない」という人もいるが「賑わう市街地の存在こそ、観光客の消費をひきつけ、人口減少に伴う消費減少を補うカギ」「都会に出た若者、特に女性を高知に戻す戦略も賑わう高知の市街地があってこそ可能になる」いうのが結論でした。
 待ったなしの「人口の波」が押し寄せているとき、「県下の全てを守るとはならないからこそ、メリハリをつけて、高知市・中心市街地を大切にしなければならない」と言われて、市内の「中心市街地」以外の市民は、県内の高知市以外の県民はどう受け止めるのか。
この「そもそも論」が、東西軸エリア活性化プランの背景にはしっかりとあると言われてしまうと、よけいに不安になる市民・県民がいるのではとも感じた次第です。
 確かに、あれもこれもという戦略より重点投資の戦略は必要かもしれませんが、そのためにも県民・市民の生活圏はどのようにして守られるのかと言うことが県民・市民に理解されるようなまちづくりの姿も必要ではないかと思います。

9月1日「『住みたいと思うたことないも』新学期にショックな声聞く街頭指導」

 今日から2学期の始まりということで、いつもどおり交通安全の街頭指導に立ちました。今日から新しく加わった方も含めて14人の参加で、登校する生徒達と挨拶を交わしながら交通安全街頭指導を行いました。7時半からの一時間で随分と汗を流しましたが、今月は、秋の交通安全運動も含めて、街頭に立つのは13日間となります。まだまだ暑い日が続きますので、体調に気をつけて頑張りたいと思います。
 ところで、「宿題は全部終わった?」と聞くと、ある子どもが「一つだけ終わってない。『住みたい街』が終わってない。住みたいと思うたことないも」と言われて、ドキッとしました。作文なのか調べ物なのか分かりませんが、小学生に「住みたいと思うたことない」と言われる街しか、私たちはつくりえていないのか。その子がどんな気持ちで言ってたのか。明日の朝聞けたら聞きたいと思います。

 今日は、「防災の日」です。このホームページをご覧頂いている方は、インターネット環境が整っている方でしょうから、今朝気付いた情報をお知らせしておきます。日頃からいろんな媒体で防災についての情報は提供されていますが、インターネットで配信される「防災情報新聞」というのがありました。さまざまな情報が詰まっています。是非、折に触れてご覧になってみるといかがでしょうか。 

8月31日「防災週間に『備え』を考えよう」

 あす9月1日は「防災の日」です。この日を挟む一週間が防災週間で、昨日から9月5日までとなっています。
 今年の「防災の日」は初めて、東海、東南海・南海の三つの地震の同時発生を想定した国の総合防災訓練が行われる予定です。昭和の南海地震の2年前の1944年12月には東南海地震が発生しており、歴史上東海と他の二つの同時または連続発生の記録は多く、三つの同時発生は決して絵空事ではないと言われています。昨年は、8月に駿河湾を震源とする地震、12月に伊豆半島東方沖を震源とする地震が発生していることもあったりしています。いずれも一連の太平洋側のプレート境界を震源とする巨大地震であり、三つの同時発生への備えも国レベルで早急に強めて頂きたいものです。
備えへの重点投資こそ、命を守るべき政治の使命ではないでしょうか。政治が果たすべき役割を果たしてこそ、「自助」「共助」に対するモチベーションも高まるのではないかとの思いで、今まで以上に私の議会活動の中で南海地震対策に力を入れていきたいと思います。

 高知市では9月5日に防災訓練が開催されます。今年は、イオン高知東の場所をお借りして開催されますので、是非、ご参加を。(写真は、8月30日の高知市総合防災訓練の一環である潮江南小学校グラウンドで開催された「高知市防災フェア」の様子です。)
 私たちの自主防災会もこの防災週間中にとの思いで、9月5日の夜役員会を開催することとしています。そこでは、この間取り組んだ第5回地震対策アンケートの分析や10月の防災訓練、12月の防災研修旅行、1月の防災講演会について協議する予定です。

8月30日「夏バテを抗酸化食材で乗り切ろう」

 朝からしんどい。特に夜中の雷で眠りが妨げられたせいかよけいにという感じです。
 この夏も一気に走ってきたが、ここに来て、朝の目覚め時がしんどいことが続きます。いよいよ息切れの夏バテなのかなと思ったりします。会議出席とか打ち合わせの予定のない日は、少し休みたいなとも思うのですが、9月定例会もあと一ヶ月後に控え、予算委員会での質問準備や県政意見交換会への準備などを考えれば、休んではいられないなという感じです。
 インターネットで「残暑の夏バテ対策」を調べてみると、「抗酸化食材のすすめ」というのがありました。赤ワインで話題になったポリフェノールをはじめとした活性酸素に優先的に結びついてその害を消去する物質である「抗酸化物質」をたっぷりとることが大事だそうです。特に、「和の食材」には、抗酸化物質が豊富に含まれているそうで、緑茶のカテキン、豆腐、納豆などに含まれるイソフラボン、みそのメラノイジン、そばのルチンなど。和の食材を意識的にとることで、活性酸素への守りを固めることができるのだそうです。さらに「色の濃い食材」としてニンジン、ホウレン草、トマト、ピーマンなどには色素成分のカロテノイドやビタミンC、Eなどの抗酸化物質が豊富なので、意識して取るようにしていきたいと思います。
 アドバイスがあればよろしくお願いします。
 みなさまもお気をつけて。

8月29日「おらんくソングで元気に」

 昨日から33日目を迎えた24時間テレビが放送されていますが、昨夜はあるきっかけで「いの会場」の道の駅土佐和紙工芸村くらうどで行われていた「豆電球」のチャリティーコンサートに出かけてきました。今までも、テレビなどで時々耳にしていた豆電球小松秀吉さんのおらんくソングをたっぷりと聴かせて頂きました。会場は席を継ぎ足すぐらいの満席で、皆さんノリノリで楽しまれていましたが、小松さんの歌は改めて「ふるさと」を元気づける歌であることを実感できました。歌だけでなく大心劇場で映画文化も灯し続ける小松さんにエール。
 さらに、昨夜のコンサートで色を添えてくれた丸ノ内高校出身で、ピアニストとしても活躍されている坂野志麻さんのアコーディオンも凄く良かったです。
 高知で様々活動される音楽の担い手の活躍がもっと情報発信されることが必要かもしれません。

8月28日「買物難民をつくらない交通体系、まちづくり」

 お江戸報告第2弾。
 地域科学研究会主催の「買物難民」対応を柱とした「地域生活インフラ(交通)を創る ― 近未来の移動サービスのあり方、交通基本法制定を見据えて」というテーマのセミナーを二日間にわたって受講してきました。
 経済産業省の研究会報告では全国で約600万人に上るとの推計がされている「買物難民」をキーワードにして見えてくる交通体系のあり方やまちづくり商店街のあり方などについて様々な視点や実践例からの提言や報告がされて随分と参考になりました。
 初日は「買物難民」の著者である杉田聡帯広畜産大学教授から「「買物難民」の実態と対応策」と題して、@都市の変貌(商店街の衰退)と買物難民の出現A買物難民が出現した背景:何が都市の変貌を招いたかB買物難民はどう生きるか:どういう条件で高齢者は買物難民となるかC今後の課題−われわれは何をなすべきかを軸に全国の実態からの課題を浮き彫りにしていただきました。
 以前にもご紹介したとおり、杉田先生は、私が高知市内の「買い物過疎地」のことについて、3年前にこのホームページに取り上げたところたまたまヒットし、アクセスされてメールでの情報交換をされた経過がありましたので、名刺交換など挨拶させて頂きました。
 その後は、福岡市住宅都市局都市計画部三角正文交通計画課長から、「福岡市の生活交通を巡る動きと『生活交通条例』制定のとりくみ」と題して、福岡市の交通特性や福岡市における生活交通確保の取組みと課題 、条例制定の背景、地域の主体的な取組みと行政の役割・支援の考え方など交通基本法に先駆けた取り組み事例が報告されました。
 今年の3月29日に公布された福岡市の「公共交通空白地等及び移動制約者に係る生活交通の確保に関する条例」は、市民が「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ために必要な移動を保障する「移動権」の理念を明文化した条例で、特徴として、「行政の役割と責任の明示」、「生活交通の確保策を市民が提案・参画する権利の明示」、「住民、行政、事業者の3者の協働の推進」、「公共交通空白地・不便地、特別対策区域の設定」などが挙げられており、この条例に基き、交通事業者任せであった生活交通確保を、福岡市が主体となって推進していくこととなります。
 二日目の第一講義は、「経済産業省「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」報告と各地の買物支援策」と題して、この報告を取りまとめた「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」座長を務められた上原征彦明治大学大学院グローバルビジネス研究科教授から、@流通業をめぐる環境の変化:「集客型」から「接客型」へ、IT技術の普及などA様々な買物支援策:ネットスーパー、交通手段の確保、企業の地域社会への貢献などB新しい官民連携への提言:地方自治体、民間事業者、地域の非営利団体、国の取組などについての報告がされました。「買い物環境の改善」や「流通業の外部効果」など提言されたことが、どのように自治体で受け入れられていくのか課題となってくると思われます。
 第二講義は東京・小平市の「住民との協働で"地域の足"確保に挑戦する小平市コミュニティタクシー」の報告が、滝澤清児小平市都市開発部公共交通担当参事、小平市大沼町・花小金井地域コミュニティタクシーを考える会の富田早苗さん、小平市小川・栄町コミュニティバスの会渡辺進さんからされました。小平市の交通施策の特徴は、コミュニティバス「にじバス」の運行、総合的な交通体系のあり方検討などコミュニティタクシー事業のスタートにあたって、住民参画による実証運行方式が取り入れられている点で、その後の改善課題についても住民の声を取り入れながら、地域特性に合わせたコミュニティタクシーづくりをしている点です。市民の方のお話しを聞いていても、自らが考え・汗を流していることがよく分かり参考となる事例だと感じました。
 ちなみに余談ですが、小平市には龍馬の坂本家9代目がお住まいだそうで、今年は随分とお忙しいそうです。
 さて、第三講義は北九州市で(株)光タクシーを経営されている石橋孝三社長から「地域の生活を支える『枝光やまさか乗合ジャンボタクシー』と商店街活性化の取組み」について、10年間の取り組みで分ったことを中心に報告されました。一つは、当初はタクシーの利益を奪うのではないかという懸念があったが、必ずしもタクシーの利益を阻害しないということ。二つはコース内の商店街の全てに買物客が増えるという期待もしたが、一つの商店街に買い物客が集まり、他の商店街には影響を与えたということですが、近隣地区にイオンができても一つの商店街は残しているということは取り組みの成果ではないか。そして、これからの発展の方向性としては、タクシー会社のもつ24時間営業体制の利点を活かした地域貢献ができないかと検討されているようで、地域・交通事業者・行政の連携のもとに行う「おでかけ交通」に学ぶべき点は多いことを感じさせられました。
 第四講義は武本英之東京交通新聞編集局次長取材報道部長から「タクシーを活用した移動制約者の外出支援と交通サービス 〜現状と今後の展望」について聞く中で、公共交通が今後の方向性の中で、移動の権利を誰もが有するという基本理念を持つ交通基本法が議論されている今移動の権利を保障することなしには空念仏になることを踏まえた取り組みが、国、自治体で行われるような交通文化が根付かなければならないと感じました。
 武本氏も言われていましたが、杉田先生の言われる「各自治体が先進的に取り組まれているが、市民が参加していない中では、展望が見えない」ということが、この課題の解決にはこれから必要になってくる課題だと思います。買い物困難な状況、医療過疎の問題などにしてもそのことを解決する交通体系やまちづくりについて移動制約者の当事者だけでなく、全ての住民が考えていくことが必要になっているということだと感じさせられた二日間でした。

8月27日「こどもからの防災教育の必要性」

 お江戸報告第一弾です。
 まずは、本所防災館では、本来時間があれば体験学習コースを体験できれば良かったのですが、昼からの研修会参加のため時間がなく、施設見学だけで終わりました。
 この本所防災館は本所都民防災教育センターとして、災害に強い街づくりを目指し、防災の知識、技術及び行動力を一層深めるための体験学習スペースです。
 阪神淡路大震災後に建設されたことや都内の施設としては大規模ということもあって、都内国内だけでなく、国外からの視察も多く、当日も夏休みということもあり、たくさんの方が入館されていました。本来は施設見学だけですので、見て回る程度の予定でしたが、丁度4階の「防災シアター」の上映時間でしたので、小学生達と一緒に体験させて頂きました。地震をテーマに迫力ある映像は、日頃の訓練の成果を盛り込んだ内容のもので、啓発映画として防災会や学校単位で見学するには丁度の内容でした。
 館長さんの説明では、年間入館者8万人ほどで、他に2万人ほどの防災講習受講者もいるそうです。丁度、墨田消防署と併設されており、館内で案内や説明をしていただく方は女性消防職員の退職者がされていて、説明も体験に基づいたわかりやすさがあるように感じました。なお、運営費は人件費を除いて年間5600万円ほどかかるとのことでした。
 これで、防災センター施設は、東京で3箇所、兵庫、大阪、徳島でそれぞれ1箇所、計6箇所を見学したことになります。高知にも、決して大規模なものでなくても、体系的に学習したり体験したりして、南海地震に備える人材育成を図ることのできる施設があればと願い続けています。07年9月定例会で質問したときも、当時の橋本知事は「防災学習センターは、地震に対する知識、また、その備えというものを継続的に身につけていただくためには大切な施設だと思っております。ただ、その整備に当たっては、運営の方法を始め、まだまだ詰めていかなければいけない課題がございますし、それだけに、南海地震対策の中での優先順位というものも、まだ明確になっておりません。そういう意味では、熟度という点で、まだ具体化に踏み込むには課題があるというふうに受けとめております。」との答弁で、自身の四期目の中間報告の段階で付加された、この防災学習センター構想を反故にされたことがありました。(防災館を後にして少し歩いていると、建設中のスカイツリーが見えましたので、一枚写しました)



 アンテナショップ「まるごと高知」は、オープン4日目平日の夕方でしたが、結構なお客さんの入りでした。私も少しだけ売り上げに協力させて頂きましたが、地下一階の「とさ蔵」では、若い女性が試飲コーナーで高知の地酒を楽しまれていました。日本酒好きの人にとってはたまらないスペースではないでしょうか。
 夕食は、東京で働く息子の終業を待って8時半から2階の「TosaDinimgおきゃく」で頂きました。食事をしていた2時間足らずの間ほぼ満席でしたが、濱田ジェネラルマネージャーの話では、毎晩お客さんが増えられていると言うことで、特に日本酒を楽しまれる方が多いとのことでした。その時も揃えている土佐の18蔵の日本酒を全て制覇されているグループ客の方もいらっしゃいました。私たちは、カツオ酒盗、高知トマトとモッツァレラのカプレーゼ、 スジ青海苔の天ぷら、カツオの塩たたき、四万十ポーク土佐備長炭焼き、土佐あかうし炙りたたき、サバの押寿司を堪能させて頂きました。どれも満足の味でした。この勢いが続くことを願いながら、「まるごと高知」をあとにしました。
 ところで、昨日、近所の有名パン屋さん「KOMI BAKERY」で評判の「龍馬の脱藩だっパン」を購入しました。包みが洒落ています。龍馬をあしらった「ほにや」デザインのハンカチで包んだ箱にはショウガ風味のラスクパンが入っており、味は抜群です。パッケージのせいか少し割高のようにも感じますが、これも「まるごと高知」に置いたら、相当売れるのではないでしょうか。





8月26日「県民・市民との合意で図書館整備を」

 昨日は、東京でしたので、高知での報道は、昨夜目にすることとなりましたが、県・市図書館合築(一体的整備)のことと、高知市営球場へのナイター整備問題が大きく扱われていました。早速、私のところにもいろんな声が届けられています。
 特に、県市図書館の合築問題では、これまでにも合築について危惧するさまざまな意見があっただけに、「合意」ありきで、県民・市民の声を聞くことを、単なる手続き論的に考えられては困ります。今朝の高知新聞社説にあるとおり「今後数十年にわたる県民や高知市民の『知の財産』に対し、大きな禍根を残さないためにも、県民と十分議論を尽くすことこそが県市の責務」という覚悟で県民・市民との真摯な「対話」を進めてもらいたいものです。
 「高知市立追手前小学校敷地への県立図書館・市民図書館の整備について」の報告書の「まとめ」には、「図書館機能が充実することにより利用者の利便性が向上し、さらに、施設整備費及び運営費についても単独整備より大幅に軽減を図ることができる。運営にあたっての課題も想定されるが、県立図書館、市民図書館の役割を明確にし、それに必要な体制を今後十分検討し構築していけば、克服することのできる課題であると考える。」とあるが、課題は「運営にあたって」だけなのか、
 「知の財産」としての将来的課題はないのか「報告書」をとりまとめた「高知県・高知市新図書館整備ワーキンググループ」は、県民・市民に自信をもって取りまとめられたのかも問うていきたいと思います。
 図書館整備のための財源として合併特例債を充てることが最優先である高知市との間で「合築」という手法を取る限り、十分な議論時間が取れないというタイムリミットがあります。そのことをもって、県民との合意なしに進むということなどの「禍根」だけは残すべきではないと思います。
 県教育委員会生涯学習課のHPに、「新高知県立図書館のあり方(新高知県立図書館基本構想たたき台)」と「高知市立追手前小学校敷地への県立図書館・市民図書館の整備について」の報告書がアップされていますので、是非ご覧になって下さい。ご意見があれば、私の方にもお寄せ下さい。

8月25日「買物難民と生活交通」

 二日間の東京での調査研修を終えて、先ほど帰宅しました。
 「生活交通を地域が担う・保障する〜買物支援のソフトインフラ確保方策」についての地域科学研究会の研修会を軸に、初日の会議前には、墨田区にある都民防災教育センター本所防災館を訪問し、施設見学とセンター長のお話を聞かせていただきました。その後、研修で買物難民や福岡市の生活交通をめぐる動きと「生活交通条例」制定の取組みなどについて学ばせていただいた後、銀座アンテナショップに立ち寄り、二階のダイニング「おきゃく」も含めてその賑わいを体感してきました。
 2日目の研修は、「地域生活インフラ(交通)を創る ― 近未来の移動サービスのあり方、交通基本法制定を見据えて」ということで、「経済産業省「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」報告と各地の買物支援策」や東京・小平市の住民との協働で"地域の足"確保に挑戦する小平市コミュニティタクシー、 北九州市の地域の生活を支える「乗合ジャンボタクシー」と商店街活性化の取組み、タクシーを活用した移動制約者の外出支援と交通サービス 〜現状と今後の展望〜などのテーマでお話を伺ってきました。
 高知でも、実態調査を行った上で市町村、交通事業者なども交えた新たな仕組みづくりの検討がされようとしている中、参考になる事例報告や課題提起でした。
 この2日間の報告はまた改めて、後日順次させていただきます。

8月24日「県・市連携会議で図書館・ナイター設備などの方向性が」

 今日の午後には、知事・市長らによる高知県・高知市連携会議が開催されます。議題予定としては、「産業振興計画について」「県市の図書館のあり方について」ほかとなっていますが、「ほか」の中には野球場のナイター照明設備についても議題となるようです。
 「産業振興計画について」は、地域アクションプランに関連して東西軸エリア活性化プランについて、また、「県市の図書館のあり方について」はワーキンググループによる検討の結果を踏まえて、今後の整備のあり方などが協議されることになると思われます。これらを受けて、9月定例会に向けての議論が一気に加速化されることと思いますが、県民・利用者の意見を十分に踏まえた対応を求めていきたいと思います。

8月23日「宿毛『天下茶屋』焼肉のタレで舌鼓」

 昨日の高知新聞「すっぴんボイス」で「あなたの考える名物」に何と宿毛の「天下茶屋」の「焼肉のたれ」が推薦されていました。
 今、我が家では、青春時代を宿毛の職場で過ごした私たちにとっての「青春の味」として冷蔵庫にあります。メニューは牛か豚しかないわけで、牛バラ肉と大量のキャベツとモヤシを鉄板で炒めて、このタレに漬けて、どんぶり飯の上に乗せて食べるという3年間の生活で、体重は随分と増えたものでした。当時は真丁アーケードの近くにあって、職場、下宿からも近く同僚達とよく足を運びました。宿毛の思いでの味ベスト3は他に「來々軒」のチャーシュー麺、「三ちゃん」のカツ丼(今は廃業されているようです。)で、想像しただけで食べたくなってきます。(写真は食楽図鑑より
 「すっぴんボイス」で紹介されていたとおり「手作りやき安心」と言われるように添加物が入ってないので、賞味期限が少し短いので、買ってきたら結構頻繁に食べることになります。新聞の「すっぴんボイス」で読んだばかりに、昨夜の夕食は、中3日で「天下茶屋」風焼肉となってしまいました。先日もある飲み会で宿毛で青春していた者の共通の話題で盛り上がりました。我が家は、幡多方面に行ったときに、サンリバー四万十物産館で購入してきており、「てんこす」に置いてくれれば嬉しいと思っています。さらに、「まるごと高知」に進出したりすれば、宿毛出身の東京人は絶対喜ぶはずだと思うのですが。「まるごと高知」には、「高知B級グルメコーナー」なんてないのでしょうか。

8月22日「闘い続ける団結を」

 昨日は、「JR不採用問題」和解成立!高知県報告集会に参加してきましたが、そこではいろいろな立場から23年間の闘いの報告がされました。
 ミニ基調講演とでも言うべき国鉄清算事業団闘争に連帯する高知の会代表委員芹澤寿良さんからは「国鉄闘争と私」と題して、JR採用差別反対闘争を振り返って、「一致する要求に基づく共同・統一の持続的行動」の大切さを訴えられました。
 また、国鉄闘争団全国連絡会議神宮義秋議長からは「国鉄闘争の報告」がされましたが、共通しているのは、被解雇者、家族、関係労働組合の団結の力とそれを支える中央・地域の共闘組織や弁護団の支えの力が23年間の闘いを継続させるとともに、各種の社会的支援獲得の運動の構築や「政治的解決」をめざす政党との協力やILO闘争など可能な限りの闘いの組織化と継続が今回の「和解成立」を勝ち取ることにつながったと言うことだったと思います。しかし、雇用確保問題という大きな闘争課題は残っており、闘いはまだまだ継続されなければなりません。
 「許されないことには断固闘い続ける」という長期に及ぶ闘いを闘い続けているというあらゆる教訓をさらに日本・地域の労働運動の中に、活かして行くことが求められています。



8月21日「銀座にまるごと高知」

 さまざまな意見はありますが、高知新聞社などによる電話県民世論調査では、56%と半数以上の県民が「期待する」と答えたアンテナショップ「まるごと高知」がいよいよ東京銀座にオープンしました。
 19日には、たくさんの方を招いての内覧会も開催されて、一気に盛り上がってきていましたが、先ほどは、オープニングをUSTREAMでの生中継を見ました。テープカット前には約300人程の人だかりとの話もあり大いに盛り上がっているようです。果たしてこの勢いがどこまで続くのか、一抹の不安を抱く一方期待に胸ふくらませている面もあります。私も、来週はセミナーを受けるため上京しますので、立ち寄ってみたいと思います。
 地産外商公社では来店者を年間100万人と見込んでおり、ターゲットの中心に購買力が高いとされる30〜40代の女性をすえ、そこからの波及効果を期待しているようです。もし、ここに誤算があったら、年間売り上げ見込みの「最低ライン」約4億円は「取らぬ狸の皮算用」ということになってしまいます。まさに、常にアンテナを張り巡らして、高知の産品が東京から発信されるような運営を心がけて頂きたいと思います。



8月20日「自治体財政分析講座受講中」

 昨日と今日は、高知市議会の市民クラブの方達と「財政分析講座」を受講しています。昨日は、「決算シート」などから見えてくる自治体財政状況について、改めてじっくりと勉強させて頂きました。帰りには、先生作成のシートに過去数年分の決算シートから転記してくるようにとの宿題も出されたりして、いかにも夏休みの集中講義という感じです。
 今日も9時半から一日たっぷり講座があります。9月定例会には、昨年度の決算状況も報告されることになりますので、今までと違って、今回学んだことを生かしながらチェックしてみたいと思います。
 9月定例会では、予算委員会で、一問一答の場がありますので、そろそろ質問の準備もしなければと思っているところです。おおまかな柱は決めて、定例会開会前に行う県政意見交換会でもご意見を聞きながら、練り上げていきたいと思います。







8月19日「自殺予防策をすみずみまで」

 今朝の新聞報道に、大阪府高槻市内での小3女児の自殺ではないかとの報道がありました。「いじめの有無も含めて詳しい状況を確認中」とのことです。人は誰でも自ら命を絶つところにまで追い込まれるということは極めて痛ましいことですが、子どもさんの自殺はあまりにいたましいとしかいいようがありません。どこかで、情報が受け止められてなかったのかと残念でなりません。
 今年に入って、7月までの累計では前年比94.4%となるなど自殺者数が減少傾向にありましたが、17日警察庁公表の月別自殺者数では、7月に入って前年7月を2%上回っており、心配されます。
 本県の7月までの累計は、全国計を下回る前年比93.5%と減少しておりますが、さまざまな予防策がすみずみに届いているのか、注視していきたいと思います。(上のグラフは坂本が警察庁統計資料から作成したものです)。

 今朝の事務所前の自転車温度計は8時現在で、すでに40度突破です。






8月18日「今、事務所前の路上は42度」

 とにかく暑い毎日で、周りでも体調を崩される方がいて、心配です。熱中症で、病院に搬送された人が5月31日から8月15日までの2カ月半で3万1579人にのぼり、搬送直後に死亡した人は132人となったことが17日、消防庁の速報値で分かりました。7月は搬送、死者ともに過去最悪を記録しており、8月も依然として高水準で推移しており、「統計を取り始めた平成20年以降では、最悪のペースで推移している。」とのことです。中でも、搬送者の内訳としては、年齢別では65歳以上の高齢者が47・7%を占めているようですし、報道の中には、熱中症にも貧困の実相が現れていることが多くあり考えさせられます。
 私は、自転車の前のかごに小さな温度計をつけて走り、昼間の暑さしのぎの参考にしています。しかし、今日は、事務所前に止めていても9時前にも関わらず42度です。この温度計購入して1週間ほどしか経っていませんが、壊れていないかと疑ったりするような温度です。事務所の冷蔵庫には、濡らしたタオルを冷凍庫に入れておいて、外回りから帰ってきたときには、それで首筋などを冷やしたり、夜は最近購入したクールジェルパットを敷いて寝ています。これは、寝入りばなは効果的なのですが、1,2時間で常温になりますので、結局寝苦しくて目が覚めてしまいます。
 夏は暑いのが当たり前と言い聞かせながら、過ごしておりますが、体調だけには気をつけながら頑張りたいと思います。
 県の健康対策課ホームページには、熱中症対策としてのお知らせがリンクされていますから、ご覧頂き参考にして下さい。
 熱中症の注意事項はこちらから
 環境省熱中症情報に関するホームページ

8月17日「熱中症対策をして『県政かわら版』配布」

 昨日、県内で熱中症のためにお二人の方が亡くなられたとのことです。とにかく、連日の暑さにお身体にだけは気をつけて頂きたいと思います。それにしても、昨日の記事にも書いてあったのですが、2年前は「連続真夏日44日」などと書いており、ひょっとしたらこの時の方が暑かったのではと思ったりします。
 「県政かわら版30号」を、受け取った方から、「瀬戸東町の県政意見交換会行くきね」と声をかけて頂いたりしています。暑い中ですが、私も気をつけながら「県政かわら版」の配布をしていきたいと思います。
第33回県政意見交換会
瀬戸東町公民館(瀬戸東町3丁目110)
9月12日(日)午後3時〜


第34回県政意見交換会
共済会館(本町5丁目3-20)
9月16日(木)午後6時半〜

8月16日「こどものチカラをあるがままに受け止められるおとなに」

 高知県では、こども条例第17条の規定により、条例がめざすものや内容をすべての県民に広めるために、8月6日を「高知県こども条例記念日」として定めています。私も、2年前にはなりますが、連続真夏日44日を記録して、蒸し暑さピークの帯屋町で第2回こども条例記念日フォーラム「おびやまちdeトーキング〜こどものチカラで政策提言をつくろう!」におとな代表の一人として参加して以来の、第4回こども条例記念日フォーラム「こども委員たちの主張!!」を聴かせてもらうため、昨日午後3時から土佐せれくとしょっぷ「てんこす」に足を運びました。(写真は心配したとおり逆光で真っ黒になってしまいました。すみません。)
 こども委員に応募したきっかけは、いろいろであっても、「高知県こどもの環境づくり推進委員会」での経験は、彼らを随分と成長させているのだなあと感じさせられました。そこには、彼ら彼女らの発言が、ありのままに受け止められているという「おとな委員」との関係があるからなのではないかなと思いました。そういう、いい関係の空間がある一方、こどもたちがおとなとの関係で、普段接する学校や地域、趣味やスポーツの領域で、そういう関係が成立しているところがどれだけあるのかなあと思ったりします。
 一昨日、最終回を迎えた「コニヤン講座」に3回ほど参加させて頂いたのですが、そこで私なりに感じたのが、子どもと接するおとなが、おとなの都合や尺度で子どもと向き合っていることの「当たり前」を捉え返すこと。人と人との関係を「肯定脳」で捉えること。子どもの話を「聞く」時に、「あるがままに受け止めながら」聞くこと。など一部ではありますが、そんなことが、このこどもの環境づくり推進委員会では実際に行われているのではないかなと感じましたし、そんな関係をあらゆるところで築いていく姿勢が必要だとも思ったところです。
 そして、こども委員達の話を聞いていて、もう一つ感じたのは、「コニヤン講座」最終回のテーマ「夢をもって生きるということ」の中で、言われた「夢が「叶う」というが、「叶う」という字は、口で十回言うと書いている。しかし、十回では足らない。千回、一万回くらい言わないと叶わないとおもちゃ収集家の北原照久さんは言われる。それぐらい夢が実現するためには、口に出して夢を語らなければいけないということ」を彼らには、身に付き始めているということでした。
 こども条例第13条では「こどもは、自分が思ったこと、感じたことを素直に表現したり、意見を表明したりすることができます。」とあるが、 そんなこどもたちの環境を高知のおとなたちはもっともっとつくっていく必要があると思います。

「こども委員」とは:04年8月6日に施行された『高知県こども条例』に基づき設置された「高知県こどもの環境づくり推進委員会」において、05年3月29日に全国初のこども(高校生)委員が誕生しました。その後5年間に10名の高校生がこども委員として活躍。現在(第三期委員)は4名のこども委員が精力的に活動中。
8月15日「65回目の8.15」

 8月15日。65回目の今日をさまざまな思いで迎えられた方々が「二度と戦争をしてはならない」という一点で一致される日であって欲しいと思います。この日を前後して、さまざまな報道があり、考えさせられる機会は多くあります。とりわけ、高知さんさんテレビで、再放送された「最初の特攻、最後の特攻〜高知・65年目の真実〜」は、最初の特攻で散った高知の若者3人、最後の特攻で散った高知の若者2人を通じて、より身近に戦争の愚かさを伝えてくれます。
 8月15日という日には、「二度と戦争をしてはならない」と誰もが言うが、その同じ人が、「北朝鮮が攻めてきたら」とか「アメリカに守られるだけでいいのか」とか「自衛隊をきちんと軍隊にすべきでは」とか「抑止力」を口にします。何が「戦争」へとつながる危険があるのかしっかりと見極めた生き方が、これからを生きていく私たちの任務ではないでしょうか。

8月14日「県市図書館の一体的整備は?」

 今朝の高知新聞は17.18面の見開きで、「どうする県市図書館複合案」との特集が組まれ、明日・明後日も続くようです。
 9月定例会では、その整備のあり方について県・市の方向性が出されようともしていますし、「高知の図書館を考える県民の会」が結成され、県教育長に対し、県立図書館は単独で建て替えて整備するよう求める要望書も手交されたこともあって、県民の関心も今まで以上に高まることと思います。
 私も、今年は総務委員会に所属した関係から、その議論に積極的に関わらせて頂いているところです。6月定例会における議論状況についても、配布をし始めた「県政かわら版30号」でも若干の報告をし、県民のみなさんの意見をお聞かせ頂きたいと思っています。(左の記事は、「県政かわら版30号」から抜粋)
 いずれにしても、図書館の改築整備のあり方議論のみが先行するのではなく、県立と市民の図書館機能とその役割議論に県民が納得できることが優先されるべきではないかと思います。
 高知新聞の連載などにも目を通して頂き、9月定例会前に開催する私の県政意見交換会(第33回は瀬戸東町公民館、第34回は共済会館) でも、是非ご意見を頂けたらと思います。














8月13日「改めて沖縄戦を学ぼう」

 米軍ヘリが沖縄国際大学に墜落してから6年を迎えた今日、2010年度「高知市平和の日」記念事業『沖縄・ヌチドゥタカラ ―命こそ宝―』知らなあいかん ほんまのことを―沖縄戦・高知空襲展―を、自由民権記念館で見てきました。
高知市は広島に原爆が投下された8月6日を「高知市平和の日」と定め、1989年から毎年、平和資料展を開いていて、私も毎年可能な限り足を運んできました。今年は、激しい地上戦が展開された沖縄戦を中心に取り上げ、「高知空襲展」も同時に開催されているが、昨年来、米軍普天間飛行場の撤去が大きな政治課題となってきただけに、改めて考え直す意味でも、一見の価値があります。特に、写真展などだけでなく「映像資料の上映−沖縄戦の証言」は35分の上映時間ですので、是非ご覧になっていただきたいと思います。(15日まで開催中)
 沖縄戦は「鉄の暴風」と例えられることがよくあります。沖縄戦での死傷者の多くは、米軍の軍艦から打ち込まれる艦砲射撃によるもので、撃ち込まれた艦砲射撃はなんと60万発、大砲による砲弾が200万発。機関銃も含めるとこの艦砲の嵐で、沖縄は地形が変わったと言われことからこのように例えられたものです。
 朝鮮半島の植民地支配から100年、この映像資料には朝鮮半島から連れてきた朝鮮軍夫や沖縄に120箇所もあったと言われる日本軍慰安所で働かされた朝鮮女性のことも描かれています。
 今から半世紀前、アイゼンハワー米大統領の指示で作成された、海外米軍基地の状況と問題点に関する極秘の「ナッシュ報告書」(1957年)は、狭い沖縄に「三軍全部の重要基地がびっしり集中」しており、「戦略上、軍事上問題」と指摘しています。57年に決まった海兵隊移駐など沖縄への米軍配備の強化は「この状態を悪化させるだけ」と断言し、極東の別地域へ分散配備を勧告していたにも関わらず、受け入れられませんでした。
 戦時中も、戦後も沖縄差別が続いていることを痛感させられる自由民権記念館での一時でした。そして、米軍ヘリ墜落事故についての最も効果的な再発防止策は普天間飛行場の県内移設なき即時閉鎖しかないことは、誰もが分かっているはずです。

8月12日「格安志向が奪う安全性」

 今日は、鎮魂の御巣鷹が報じられる8月12日です。日本航空123便墜落事故から25年が経ちました。乗客・乗員520人の犠牲を無にしないために、航空機の安全性は徹底して追求されるべきだと思います。
 それは、航空機に限らず、列車や、バス運行などあらゆる交通機関において、安全性が追求されるべきだと言えます。しかし、過去には教訓とされるべき大事故が多くありながら、本当に教訓とされているのだろうかと思わざるをえないことが多くあります。
 航空機に限って言えば、最近は、効率化の向上によって低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供するローコストキャリアとも言われる「格安航空会社」の横行によってその心配が増大しています。
 アメリカで、1978年に施行された航空規制緩和の影響を受けて、既存の大手航空会社の割引運賃を大幅に上回る格安な運賃を武器に大西洋横断路線やアメリカ国内線に就航し始めたのが格安航空会社のはしりとされています。
  「運航コストの節減」「人件費の節減」「機内外のサービスの簡略化」「航空券販売コストの節減」などによる効率化の追求は「安全性の軽視」をともなっています。先日テレビで放送されていた番組では、中国ではすでに導入が検討されている飛行機の「立ち乗り」 、つまり立ち席が、ヨーロッパでも本格的に検討されているとの話があったが、そこまでして乗客を多く確保しようとしているのです。
 格安旅行競争が続く限り、安全性軽視の事故は繰り返すことになるのではと考えざるをえません。単に、航空会社に安全性を求めるだけでなく、コストカット競争を強いている消費者の「格安志向」こそ改めなければと思う今日この頃です。


(左図はヨーロッパ最大格安航空会社ライアンエアーは、航空機の後部10列の座席と二つのトイレを取り外して、立ち席を設けるという方針で示したもの。)

8月11日「よさこいの楽しみ方に一考の余地が」

 いよいよ、よさこいの夏、真っ盛り。第57回よさこい祭りが9日の前夜祭で開幕し、県内外から188チームが参加し、市内の17か所の演舞場で乱舞しています。写真は、40年ぶりに復活した高知駅前演舞場です。そんな盛り上がりに水を差すようなんですが、気にかかってしょうがないことがあります。
 赤ちゃんや子どもさんは可愛いので、よさこい中継の被写体になりやすいので、よくみかけるのですが、赤ちゃんを胸元にうだいて踊るお父さんお母さん踊り子。また、今朝の高知新聞26面の「前略、道の上から」という路上に寝かせた幼児の姿。そして、私の事務所の窓が近くの演舞場の大音量に共鳴して揺れるので、仕事にならず、帰ろうとして、その演舞場に寄ってみたところ、私でも時々耳がボワーンとなるほどの大音量にもかかわらず、お母さんにうだかれている赤ちゃん。大音量などの鼓膜への強刺激などは乳幼児期にとってどうなんでしょう。これって、子どもの意思とは関係ないところで、親の嗜好が優先されているという点では、車に放置して、パチンコをする親とあまり変わらないのではと思ったりします。子育て中でもよさこいを楽しむというのは、必ずしもその場に連れて行くということではなくてもいい方法を考えてあげることが必要なのでは。そんなことを昨日から考えています。



 さて、四国・九州アイランドリーグの高知ファイティングドッグス対香川オリーブガイナーズ戦は、雨に見舞われなかったら、世界一早いプロ野球公式戦と話題になったかもしれませんが、雨のため約2時間半遅れの午前9時半プレーボールとなりました。187人の観客のみなさんとともに、しばし応援をさせて頂きましたが、残念ながら1−5で敗れてしまいました。ダブルヘッダーの第二戦(観客236人)は8−2で勝利したようでしたので、こちらも応援したかったのですが、時間の都合でかないませんでした。
 この暑さの中で、プレーしている選手を前に、北古味球団オーナーから「ナイター設備があればこんなに朝早くからせんでもえいがですけんど」と言われたり、香川の選手は3時起きだと聞かされると返す言葉がありませんでした。

8月10日「日米軍事同盟・抑止力という呪縛から解き放たれるために」

 例年にない暑さの中、広島、長崎での平和記念式典が終わりました。被爆65年目の今年は、潘基文国連事務総長やルース駐日米大使が広島式典に出席したり、英・仏など核保有国大使も両式典に出席するなどという今までにない式典を、ゼロではないかもしれないが「核なき世界」への一歩と受け止めて良いのだろうかと思ったりします。
 オバマのノーベル賞受賞理由の「核なき世界」演説を具体化するような動きとは相反するアメリカの核軍拡予算や米国内では6割近くが原爆投下を支持しているという米国内世論とオバマの広島・長崎訪問に期待する日本世論を両天秤にかけながら、ルース駐日米大使の出席で推し量ってみるようなオバマには幻想を抱かず、日本国民、日本政府の主導で「核なき世界」の一歩を歩み始めるしかないのではと思わざるをえません。
 それにしても、広島式典に出席した菅首相が、数時間後の記者会見で「核抑止力というものは我が国にとって引き続き必要である」などと発言するに及んでは、首相の認識にも期待できないものを感じざるをえません。長崎新聞社の被爆者アンケートでは、核兵器廃絶については約4割が「可能ではない」と思っており、核抑止論がその壁となっていることを指摘しているという被爆者の姿が浮かび上がっていました。
 普天間問題でも、突きつけられている日米軍事同盟・抑止力という呪縛から解き放たれるために我々日本国民は誰と連帯して何をなすべきなのか、改めて問われているのではないかと思っています。

 今朝は、7時からの「世界一早いプロ野球開催」を楽しみにしていたのですが、雨にたたられて残念。6時にファィティングドッグス球団に電話したところ、7時開催は無理ですが、それ以降のことを協議中とのことでした。今の情報では、9時半開始とのことです。9時半の場合でも「世界一早いプロ野球開催」なのかどうか分かりませんが、おかまいない方は是非応援に行ってあげて下さい。

8月9日「毛虫ぐらいではすまない道路の維持管理」

 8月7日付け高知新聞夕刊に「土佐道路で毛虫大発生」の見出し記事に、ここまで大量発生し、おおごとになっているのかと驚きました。
 実は、この件で8月1日に同所を自転車で立ち寄った際に、地域の知人からお話しを聴かせて頂いていました。その時も毛虫が、私の身体にも落ちてきたりしてよけながら話を伺ったものです。
 翌日には、土佐国道事務所に「樹木は枯れ始めるし、毛虫が大量発生しているがどうなっているか」という地域の声を報告して対応を求めていたところ、記事にあったようなご返事を頂きましたので、3日には、現場に出向き報告しました。その際、「2日の日は一日、毛虫の対応で、商売ができなかった」と言われていましたので、相当の被害です。写真は、当日のものでほとんどの歯が枯れて変色していました。消毒では間に合わないと言うことで、これが二日後には剪定されていました。
 地域からの苦情は新たな情報発信と受け止めて、今後も迅速丁寧な対応が求められます。






8月8日「自然とふれあい、風と遊び、気ままに楽しめるサイクリング」

 今朝は、5時半前に自宅出発で、2010土佐センチュリーライド嶺北大会の開会式へと出かけました。昨年から就任した高知県サイクリング協会会長としての任務です。
 この大会は、昨年から土佐町やまびこカーニバル杯サイクリング大会と位置づけて開催させて頂いており、土佐町やまびこカーニバル実行委員会の方にも随分と御世話になりました。
 健康志向が高まる中、自転車が見直され、サイクリングが生涯スポーツとして正しく理解され、より一層の普及と発展を願って本大会を実施しており、順位や他人のタイムを気にすることなく自由に自分に見合ったスピードで走り、時間内完走を目指すものとしています。
 コースは02よさこい高知国体でのロードレースコースとしても知られているものです。Aコース・センチュリーライドが160km(制限時間8時間)、Bコース・ハーフライドは90kmということですが、何と言っても最大標高差534mという難コースに、東は東京、西は長崎・熊本など県外から半数以上が参加された324名の参加者が挑戦されました。


 天気も曇り空から時々太陽がのぞくという程度の天候で、快晴よりはましなのかなという感じでした。当初の募集定員は250人ということでしたが、大きく上回る参加者に主催者側としては、受付や2分ごとに20人を順次出走させ、ゴール・完走証の発行にと大忙しでした。
 私は、開会式の挨拶、スターターで送り出した後、10人ほどの仲間ととともに、早明浦ダム湖の周辺で10数qのフリーランを楽しませてもらいました。南越トンネルの手前の上り坂で相当苦しみましたが、後のアップダウンは適度のもので、木陰の風も心地よく感じながら汗を流しました。日頃から、多いときで一日30qほど自転車で移動することはあるのですが、これだけの坂を登るとさすがにこたえました。
 今年の早明浦ダムは、例年と違って貯水量の心配をすることがないほどの一杯の水量で、白い雲を映している水面を右手に見ながら、ダムを渡りました。自然とふれあい、風と遊び、気ままに楽しめるサイクリング。スポーツイベントの集客力を見せつけられた2010土佐センチュリーライド嶺北大会でした。
 明朝の足の筋肉痛を不安に感じながらも、今夜はゆっくり休みたいと思います。

8月7日「議会活動の情報発信は」

 昨日は、自治体議員連合の四国地連会議に参加するため、新居浜市に行ってきました。会議では、議員活動における情報発信のありかたについて、4県の馴染みの各級議員で意見交換をしました。議会報告を紙媒体で発進する場合とホームページやブログなどで発進する場合と多様だが、今の段階では、いわゆるパソコンなどのアクセス環境が整っていない方も多くいる中、紙媒体もまだまだ重要だし、これを配布する体制のありかたこそが、次への闘いを左右することにもなることを学ばせてもらいました。

 会議の3時間ほど前に新居浜に到着して、愛媛県総合科学博物館を見学しました。高知でも、こども科学博物館を求める声が以前からある中で、夏休みにこどもたちが楽しんでいる博物館を観ると「高知でも」と思わざるを得ません。(写真は左から、@正面の遠景、A自然観の恐竜は時間帯によって動きます。B夏のサイエンスショーでは、愛媛版デンジロウ先生の周りではたくさんのこどもたちが目を凝らして見つめていました。)
 愛媛県総合科学博物館は、「県民に科学技術に関する正しい理解を深めるための学習機会を提供して、科学技術に裏付けされた創造的風土の醸成を図るとともに、科学技術の進歩と県産業の発展に寄与することを目的として、平成6年11月に愛媛県新居浜市にオープン」したものです。昨年度は、開館15周年を迎え、来館者数は300万人を超えたとのことです。
 プラネタリウムは最新鋭の光学式投影機と全天周デジタル投影システムを組み合わせたハイブリッド方式に改修され、現在、世界最大(ドーム直径30b)を誇りギネスにも認定されているとのことです。45分間の星空の話は見応えのあるものでした。時間がなくて、ゆっくり見学ができませんでしたが、高知から高速を使えば、約90分。子どもさんのいる方は、夏休みの家族サービスで出かけてあげたらどうでしょう。

8月6日「『働く場の二極化』の明らかな実態を解消するために」

 先日、公表された厚生労働省の10年度「労働経済の分析」(労働白書)では、企業のコスト抑制志向のために非正規労働者が増え、年収200万円台以下の低所得層が拡大し、内需停滞につながったと分析しています。さらに「労働者派遣事業の規制緩和が、この傾向を後押しした」などと労働行政の規制緩和の影響に言及し、長期雇用を再評価する動きがあるとし、社会の発展には雇用安定や人材育成が不可欠と結論づけてます。
 また、厚生労働省研究班の調査では、年収約124万円以下というワーキングプアが07年時点の推計で641万人にのぼるなど、現役世代(20〜64歳)の男性労働者の9.85%、女性労働者の13.39%が該当し、深刻な雇用環境が裏付けられ、働く貧困層の拡大も明らかになっています。 昨年の政権交代以降、不十分とは言え変化し始めたことがこれらの報告に見て取れます。しかし、これらの「働く場の二極化」という実態を変えていくためには、真の格差是正に向けた労働政策の方向性が定められなければなりません。
 ヨーロッパでは、労働時間規制は社会の文化として根付いていますし、失業状態でも長期にわたる雇用保険や充実した職業訓練システムに支えられて、安心して仕事探しができるしくみなど、財政や企業のコスト負担を避けて通ることのないシステムは日本とは徹底的に違うのではないでしょうか。
 まだまだ不十分かもしれないが、政府が認めることとなった 「働く場の二極化」の実態を解消できるかどうかが「国民の生活が第一」という政権に問われていることではないでしょうか。

8月5日「『反核平和の火リレー』の訴えるもの」


 23回目を迎えた「反核平和の火リレー」のランナーが昨夕市役所前に到着するとのことで出迎え式に参加してきました。
 広島の「平和の火」をともしたトーチを持ったランナーたちが西は宿毛市・東は室戸市を2日に出発して、延べ400人のランナーで走り次ぎ、ほぼ予定の時間に到着しました。
 ヒロシマの平和の火をトーチで走り継ぎ、ヒロシマ・ナガサキの惨禍を伝えるとともに、全世界からの核兵器の廃絶をめざして世論の喚起と自治体の「非核平和宣言」・平和行政の推進を求める取り組みとして1982年ヒロシマの青年により始まったこのリレーを高知でもということで、当初は南国−高知間で始まったのが、東西をつなぐコースへと延びて、時には四国四県で日程をあわせて四国をつなぐことも行ってきました。私が自治労中央本部青年部長をしているときに「日本青年学生平和友好祭実行委員会」の事務局長として、広島から山梨県山中湖の中央祭典会場へと走りつなぐ取り組みのために、いくつかの県実行委員会に要請に回ったことを思い出します。
 とは言いましても、マラソンの苦手な私は、過去に一、二度しか走っていないことを中年になっても恥じております。毎年、出迎え式に参加したときには「来年こそは」と決意もするのですが.....。
 それにしても、この灼熱の炎天下走りきった青年女性のみなさんは、自らも反核平和の思いを再確認されたことと思いますし、沿道の方にその思いを伝えることができたのではないかと思います。本当にお疲れ様でした。
 そして、市内を走る路面電車「平和憲法号」の写真もアップしておきますが、「反核平和の火リレー」とともに高知の反戦・平和の夏の風物詩です。
 広島・長崎の被爆から65年。改めて、世界の反核平和の闘いと連帯していく決意を強めたいものです。

8月4日「『夏の風物詩』は暑いからこそ」



 世界の異常気象現象が伝えられ、熱中症で搬送される患者さんが後を絶たないという猛暑の中、まもなく7日には「夏が過ぎて秋の気配がたち始める頃」と言われる「立秋」を迎えます。そんな気配は全然ありません。
 地域の夏の風物詩を少しお届けします。近くの土佐稲荷神社では1日に夜祭りがありましたが、こどもたちの描いた絵が彩る手作りの灯籠が周囲を飾り、境内からは元気なこどもたちの楽しげな声が聞こえていました。よく見てみるとやっぱりあったあった「竜馬くん」の絵、上手に描けていました。
 そして、中宝永町の公園ではひまわりが大輪の花を咲かせていました。この公園の前の馴染みの駄菓子屋のおばちゃんによると「よー写真を写していく人がおるぞね」とのこと。暑いからこそふさわしい光景ではあると思いますが、みなさんくれぐれもお気をつけて。
 今から、総務委員会のため登庁します。

8月3日「『あまえ』と『間主観性』」

 研修会その2の報告です。
 NPO法人カンガルーの会の主催で行われた「心の響きあい 子育て研修会」は「甘え」と「子育て支援・虐待予防」の関係での実践報告や世界的に活躍しているメイヨ・クリニック名誉教授丸田俊彦先生の「間主観性」についてなどの話で、参加された方(延べ500人)にとっては、子どもや母親との向き合い方の参考になったのではないでしょうか。
 31日にも報告したように、研修の初日は途中参加でしたが、資料では以下の報告がされております。
高知聖園ベビーホーム保育士「乳児院でのあまえ」、高知市こども支援センター保育士「保育園でのあまえ」、高知県中央児童相談所心理士「非行児とあまえ」、高知県四万十町十和医療福祉センター小児科医「超音波で胎児を見た幼児、学童の甘え」、高知県香南市役所健康対策課保健師「妊婦のあまえ」、甲府市新津小児科院長「小児科医から見たあまえ」。
 ここでは、二日目に限って報告させていただくことにします。
 実践例として報告された青森県弘前市の「城東こどもクリニック」の「子どもが可愛くないと言っていたお母さんへの関わりと親子の変化」などをお聞きしていると、一つの事例をとおして、母親がどのようなときに「子どもをかわいくないと思うのか」「かわいく思えないことは普通にあるのではないか。かわいくなければならないのか」「母親のつまずきをどう聞けているのか」「子どもと母親の関係は」など、多面的に捉えながら、支援者として「今後どう向き合っていくのか」の課題などが少し明らかになったような気がしました。
 そして、最後は丸田俊彦先生による「あまえと間主観性」についての講演でしたが、拍手や柏手というのは「右手が左手を叩いているのか、左手が右手を叩いているのではなく両者の関係である。」とか「『客観的に見て正しい』と言っても、そう言っている人が主観的に見ていることに過ぎないのであって客観的に正しいのかどうか」、「個々に主観性があり、それがぶつかり合うのが人間関係である」などということから始まり、自分自身なるほどと思っても、そう言う考え方を感性として身につけ、日常をその考え方で捉えるということはどうなのかと思うとなかなかストンと腹に落ちると言うことにはなりませんでした。
 「言葉で表せない世界を言葉で表すのは難しい」だけに、その難しいことを言葉で聞いている私にはなかなか分からないが、「ダメと叱るときにも、その背景、感情などの関係性を巡る暗黙の知識を身につけて叱っている。それは言葉の理解ではない」などと言われると親と子どもの関係の中で「あまえ」にあるその背景、感情などの関係性を感じることのできる親子関係というのはきっと在るはずだと思うし、「言葉にならない乳児の世界」を「あまえ」の中で感じることができるのかとも思ったりしています。
 今年ドイツ・ライプチッヒで開催された第12回世界乳幼児精神保健学会で紹介された「甘え」について「甘えは子どもの自主的な行動であり、信頼する養育者に依存欲求を満たせてもらおうとする行動である。子どもの依存感覚・行動を養育者が温かく受け入れれば、子どもは養育者に近親感を持ち、喜び、安心感、信頼感を感じ、情愛的絆を作る。甘えは子どもと養育者との間主観性の世界であり、養育者が甘え受容を楽しんでいる場合に、子どもは伸々と甘えることができる。子どもの要求が甘えで満たされると、子どもは心の安全基地、情緒的対象恒常性、基本的信頼感を確立し、甘え行動を卒業する。甘え欲求が満たされていない人は、何歳になっても、甘え欲求を満たしてくれるチャンスに意まれると、乳幼児期に逆戻りをし、受容してくれる人に甘え、心を満たそうとする。甘え行動は、日本独特なアタッチメント行動である。子どもと養育者との甘え関係を使っての治療を“甘え療法"と名付けた。」と説明されています。

8月2日「『限られた情報』でなく正しい『見立て』で支援へ」

 土・日の二日間は濃密な研修の場に参加したことを報告しましたが、一気にご報告はちょっと多くなりますので、今日は土曜日に県立精神保健福祉センター(ひきこもり地域支援センター)の主催で行われた「ひきこもり相談支援の実際〜平成22年度ひきこもり支援に関する研修会 1〜」についてです。
 岡山県精神科医療センターの副院長塚本千秋先生による「ひきこもり相談支援の実際〜アセスメントと連携を中心に〜」と題した講演では、
●最近発表された内閣府の調査について
●「ひきこもり」について考えるとき、論点になること
●論点を考える前に、感じておくべき事、共有しておくべき事。
●「ひきこもり」青年のアセスメントの二方向(健康な側面と病的な側面)
●どのようにかかわるか(かかわる人間の役割)
について、お話しがされましたが、ご家族やご本人の話を伺う際のポイントやひきこもりと関連の深い精神疾患について、また、他機関と連携して支援する際に留意していることや大事な関わリ方など参考になるお話しでした。
 どれが大事とか取捨選択できるようなものではありませんが、私にとって参考になったポイントは以下の点でした。

「緊急性のアセスメント」
●深刻な自殺企図
●精神病性と考えられる激しい行動
●深刻な「関係の病」のいきづまり
●同上からの「破壊的脱出行動」
●子連れ閉じこもり(虐待)
支援
●家族の誰かとつながる人(種々のレベルで)
●本人とつながれる可能性のある人
●かつて彼とつながっていた人
●かつて彼とつながっていた人とつながっている人
        ↓
     孤立防止
   周辺の資源についての探索
本人支援
●もたらされる「限られた情報」で決めつけない。だが、「見立て(診断も含む)」なしでは援助は出来ない。
●見立て→修正→見立て→修正のくり返しを続ける。
●一番大事な見立ては「緊急性」、二番目は「つながれるポイント」、三番目は「風通し」である。
●緊急性が高くなければ現状をねぎらい、現状維持を目標とする。
●外来にくるまでは、あくまで相手の上俵である。慎重に行動・発言する。

 「深刻な関係の病」がどのようにあらわれるのか。そして、その行き詰まりも含めて介入の度合いの強まりを感じる「緊急性のアセスメント」の目安について。また、日頃から支援する場合に日頃から家族や当事者とつながることのできる可能性のある人をリサーチしておくことなど。そして、当事者に対する支援としての「一番大事な見立ては「緊急性」、二番目は「つながれるポイント」、三番目は「風通し」である。」ことなどは、納得させられることでありました。
 ひきこもりの背景や要因がさまざまであることは、多くの皆さんが感じられていることだと思いますが、その違いをしっかりと受け止めながら支援の人材と体制の連携が求められてきます。
 話の中で、親の「あまやかし」が当事者に対しては、肯定的な支援になっているということも言われていましたが、これは、明日報告します「〜心の響きあいを求めて〜子育て研修会」につながる面でもあるのかなと思いながら聞いていました。

8月1日「『子育て研修会』へ」

 今から「子育て研修会」の二日目に出かけます。10:00〜の事例検討に始まり13:00〜の特別講演 「あまえと間主観性」についてなど学習してきます。ここ数日、虐待死事例の報道が多い中、考えさせられるテーマで事例検討では「子どもが可愛くないと言っていたお母さんへの関わりと親子の変化」などの検討が行われます。
 さあ、アシスト付自転車のバッテリーも充電できたし、いざ出発。

7月31日「自転車で研修会をはしご」

 今日は暑い中、自転車で二つの会を梯子しました。高知城ホールでは高知県立精神保健福祉センターの主催で「ひきこもり支援に関する研修会−ひきこもり相談の支援の実際」についての研修会で勉強させてもらい、終わり次第朝倉の福祉交流プラザに自転車を飛ばしてNPO法人カンガルーの会主催の「子育て研修会」に参加し、児童虐待予防と甘え療法について勉強中です。
 明日も朝10時から「子育て研修会」の続きですが、会場満杯になるぐらいの申し込みだそうですので、少し早い目に事務所を出なければと思っています。とにかく自転車でのあちこち、暑い暑いの一言につきます。

7月30日「中心市街地の津波遡上シミュレーションで改めて備えを」

 昨日は、県主催で県内市町村等の防災担当職員、高知県防災会議委員及び委員所属機関の防災担当者、高知県災害対策本部本部連絡員等を対象に「津波防災講演会」が開催されましたので、出席させて頂きました。今回はNHKスペシャルで4回にわたって放映された「巨大地震」のシリーズ第4回「TSUNAMI襲来の悪夢」で紹介された高知市中心市街地の津波遡上シミュレーションを研究されている東北大学大学院工学研究科附属災害制御研究センター長今村文彦教授ということで、期待していましたが期待通りの内容で勉強になりました。
 演題は「宝永タイプ地震による津波の高精度解析−高知市周辺での地震・津波シナリオ作成に向けて−」というもので、平成20年度から文部科学省委託事業として行われている「東海・東南海・南海地震の連動性評価のための調査観測・研究」において、連動性を考慮した津波の挙動を再現し、震源域の広がりと連動条件による波高上昇への影響や、連続し繰返す津波による市街地への影響などについて講演されました。
 過去の津波被害から導かれる教訓や21年度の研究成果から予測されることなど、興味深く聞かせて頂きました。
 とりわけ、市内中心部を遡上する際に生じる「縮流」「合流」による影響など、テレビ放映時の画面を再現しての説明は説得力のあるものでした。また、高知市詳細領域の水位時間波形では、私の住む地域がモデルで示され「地盤沈降しているところへの津波は引かないままに次々押し寄せるので、水位があがり続ける」と言われると分かっていたこととは言え、改めて「その対策は」と考えざるをえません。
 今後の主な課題として「連動性の津波への影響」「地震動+地盤沈降+液状化+津波の複合災害の推定」「津波避難計画の支援」などを明らかにすることで、これらの研究成果を減災プランに生かしていくことが求められます。
 質問の時間では、貴重な時間を拝借して「揺れに対する耐震性のある建築物の津波漂流物に対する強度の関係について」質問させて頂きましたが、「RC構造鉄筋三階建ての建築物であれば、津波の波力には耐えうるが、漂流物については検討中」とのことでした。但し、漂流物にもよるわけで、「船舶など大きな漂流物などについては、何らかの対策が必要で、中心部に流入させない手だてが必要なのではないか」とのことでした。しかし、木造の場合はと考えたりもしますと、さまざまな「想像力」を働かせた備えも減災プランに盛り込まれなければと思ったところです。

7月29日「『児童虐待』関心から予防へ」

 昨日、厚生労働省の集計で、児童虐待相談対応件数が09年度に全児童相談所(児相)が対応した児童虐待の相談件数は4万4210件(速報値)で前年より1546件増え、過去最多を更新したことが明らかになりました。90年度の統計開始から19年で40倍超になったということで、厚労省は「社会的な関心が高まって軽微な事案が掘り起こされている一方、深刻な虐待も増えている」とのことです。
 児童虐待例を検証する厚生労働省専門委員会では、平成21年度に虐待によって死亡した107件128人のうち心中と心中未遂を除く64件67人のうち、0歳児が約6割を占めています。
 本県は、児童虐待相談対応件数が155件と前年度比29件(16%)減となっているが、05年以降は140〜180件前後で推移し、高止まりしているとのことです。08年2月南国市で小学5年生の尊い命が奪われてから、さまざまな取り組みが急がれている本県ですが、生きていたいはずの子どもたちを健やかに育てるためにも保護者・家庭はもちろんですが、医療機関・幼児保育機関・学校・地域の向き合い方・支え合い方が求められています。
 そんな中、高知では、この間ご紹介もしてきましたNPO法人「カンガルーの会」が朝倉のふくし交流プラザで7月31日(土)〜8月1日(日)にかけて「子育て研修会」を開催します。「子どもの命と笑顔を守り、すくすくと成長してほしいという願いを込めて、虐待の早期発見・早期対応から一歩前に進め『子育て支援・虐待予防』を実現するため、県内外の現場で地道に実践し成果を上げているメンバーと、世界的に活躍しているメイヨ・クリニック名誉教授丸田俊彦先生のコラボレーションで解り易く、即、現場で実践に活用できる研修会」のようです。参加申し込み締め切りは過ぎていますが、どうしてもという方は事務局にお問い合わせになってみてはいかがでしょうか。事務局:児童家庭支援センターびゃくれんTEL088-20-0203(担当 山ア・谷岡・篠原)

7月28日「事務所の片づけで本気モードへ」

 今朝は7時頃から事務所の書類片づけに勤しんでおります。
 日頃は、「この書類は、この新聞記事は取っておかなければ」との思いで残していたものが黄ばんでしまったりしています。これらをこの機会に片づけようと思っていますが、少し疲れましたので、机に向かってホームページネタとしてご報告です。
 自分では日頃からそれなりに片づけていると思っているのですが、なかなかのものです。
 事務所の掃除もそうですが、明日は「しおり」用の写真撮影に近所の写真館に出向いたりと夏は三期目に向けた本気モードへの切り替えの時期として大切に過ごしたいと思っています。






7月27日「団結こそ労働者の宝」

 24日、 自治労高知県本部公共サービス民間労働組合評議会の定期大会に参加し、その後学習会にも参加、元高知労働基準監督官の大野さんから「団結を求めて」とのテーマでお話しを聴かせて頂きました。
 新聞の三面記事に労働者の在りようは存在するということで今の労働者の不安定・生活不可能労働の実態、貧困実態、過酷な労働現場実態、企業犯罪に断罪をと具体例で説明された後、労働法の意味・限界・活用等、さらに役所の使いこなし方と闘い方も含めての話で、少ない労働組合員でも雇用不安や不当労働行為まがいのことを平気で行う使用者側と攻防している組合員にとっては随分と参考になったことだと思います。
 前日の23日には、8年間闘い続けた県職労の不当処分撤回闘争の総括集会にも参加しました。この中で、厳しく辛くとも労働組合は使用者の言いなりになるのではなく、対等の関係で働く者の立場に立ち続けて闘い続けるところから展望を見いだすことや闘い続けることでの成果を確認されていました。
 その意味では、講演の中で言われていたことも含めて、貫く原則は一緒であることを改めて確認させて頂きました。そして、講演の結びにあった「職場に団結を!地域に連帯を!」実践していくことが今こそ働く仲間に求められています。




「高知県職労の不当処分撤回闘争とは」
 4月に遡って給与の減額措置を行うという2002年の賃金確定闘争において、自治労としては「不利益不遡及の原則」を踏みにじるものであり、なおかつ、国会の給与法案成立の際の「年間における官民給与を均衡させる方法等を決定するにあたっては、職員団体の意見を十分聴取し、納得を得るよう最大限の努力を行うこと」という全会一致の附帯決議に反することやこのことが県に準じて取り扱われている民間企業などにも影響を与えかねない、ことを踏まえて県職労は1時間ストライキを実施しました。
 当時の橋本知事は日常から不当労働行為意志を持って県職労に対する組織攻撃を行っていた中、総勢2649名に対する全国的にも稀な厳しい処分内容で、懲戒権を濫用・逸脱した不当処分であると言えるものでした。そして、知事・県当局の狙いは「処分」という脅しによって団結体としての労働組合を弱体化させ、当局の意のままになる体制を作り上げようとすることが明らかな攻撃であることを全体化する中で人事委員会への不利益処分不服申立、労働委員会への不当労働行為救済申立を行い、闘ってきました。
 県職労は本年3月第97回中央委員会で、尾ア知事から@ストライキ処分に対する認識として、「ストライキに対する処分は(本県の過去の処分事例や全国的な状況から見ても)異例のもの」A今後の労使関係の転換に向けて「かつての一旦提案したものは変えないという姿勢は改め、県としてはギリギリまで合意をめざして、変更すべきは変更する」「法令に反さないこと、県民の理解を得られることが基本だが、できないことはその理由をしっかり説明し、信頼ある関係を築いていきたい」として、これまでの敵対した労使関係の転換を図っていくことをあらためて確認する中で「ストライキ不当処分撤回闘争の収拾(労働委員会・人事委員会への申立取り下げ)」を図ったものです。

「不利益不遡及の原則とは」
 不利益不遡及とは、「遡及処罰の禁止」や「事後法の禁止」という罪刑法定主義の原則から見出されるもので、「法が成立する以前の事実には、そのことに対し新しい法が適用されない」という原則である。つまり遡って新しい法律を適用できないと言うこと。規制する法律がない時代に犯した罪は、その時点ではどの法にも違反していないのだから無罪とする考え方である。この給与の減額措置の場合も、本来4月に遡って減額処分をできないということです。

7月26日「『ひきこもり』への理解と支援を」

 24日の各紙には、内閣府調査のひきこもり実態調査で推計70万人の報道がされていましたが、今朝の高知新聞社説には「社会で危機感共有を」とあります。
 この調査の中で、「閉じこもって外に出ない人の気持ちがわかる」などと心情的理解を示す「親和群」も155万人に上り、対人関係への苦手意識が強く、家族とのきずなも弱い傾向が浮かび上がったと言われています。
 高知でも全国引きこもり親の会の支部が起ち上がって4年。2年目からの関わりの中で、さまざまな機会を捉えて勉強させてもらっています。この会では、これまでにも全国で100万人ということを言ってきただけに、潜在的に悩み苦しんでいる方も多くいらっしゃることだと思います。当事者や家族のしんどさも言葉では言い表せないものがあります。
 社説には、「県民全体に『引きこもり』への理解が進んでいる状況では必ずしもない。家族らを孤立させない温かい目が必要だ。」とありますが、4月に愛知県豊川市で起きた殺傷事件での報道の仕方などをみると「引きこもりが事件を起こす」との偏見を拡散しかねないものが多く、関係者の多くの心配が寄せられました。
 まさに「『引きこもり』への理解を進め、家族らを孤立させない温かい目」を地域に広げていくのは、当事者や家族、支援者だけでは困難な中、行政の支援はもちろん、報道の姿勢でもあり、今の生きづらさ・働きづらさを解消するという政治の課題であることを肝に銘じておきたいと思います。
 このホームページでも、公開の「引きこもり」に関する講演会のご案内は機会ある毎にさせて頂いておりますが、広く県民の方に参加頂くところまでは至っておりません。今後とも是非関心をお持ち頂いて理解を深めて頂きたいと思います。
 31日には精神保健福祉センター主催で開催されるひきこもり相談支援についての研修会に引きこもり親の会県支部「やいろ鳥の会」のみなさんとともに参加することとしています。

7月25日「西原ワールド満載『バラハク』」

 合間を見つけて、カルポートで開催中の西原理恵子博覧会「バラハク」を鑑賞してきました。
 今の西原理恵子の勢いと45年間の歴史が感じられる博覧会でした。西原ワールドが繰り広げられる博覧会には結構県外の方も訪れているようです。
 6月25日のこのコーナーで「西原ワールドがまた開く」で最近の活躍ぶりを紹介しましたが、ここに足を運んでみると一層実感できます。
 9月20日までの開催期間ですが、是非、足を運んで下さい。









7月24日「交通信号機の異常」

 昨日、朝出かける前に事務所で仕事をしているとやたらと事務所前の道路に車が並んでいるではないですか。日頃から電車通りから逃げ込んでくる車が多いのには慣れているのだが、その車が何とも動かなくなっているという状態を目の当たりにして首を傾げていました。そして、どっかで事故でも起きているのではと思いながら、自転車で渋滞した車を横目に出かけたことでした。
 ところが夕刊を見て納得、高知市内の交通信号機に異常が起き50基が連動せず、主要道路で交通渋滞が発生たとのことでした。その連動しなかった路線に我が事務所近くの鏡川大橋を挟む中宝永町から桟橋通付近も含まれていたとのことですから当然です。
 しかし、記事によると昨年10月にも同様の異常が発生しておきながら、県警は「その時の原因もまだ分かっていない」と述べていることにびっくり。半年以上前のトラブルの原因さえ究明していない県警の危機管理意識のなさに唖然とします。これで大きな交通事故でも起きていたらどのような責任を取るつもりだったのでしょうか。交通事故はなくても、経済的損失を生じさせていることには間違いありませんので、県警の対処姿勢を注視しておきたいと思います。
 先日、写真の花の名前を教えて下さいと書いてあったら、ご丁寧に教えて下さる方がいました。彼岸花科の「玉すだれ」ではないかとのことだったので、調べてみると「白く美しい花を『玉』に、葉が集まっている ようすを『簾』にたとえてつけられたとのこと。 6弁花、上向きに咲く。 葉は細長い。 ずらーっと並んで咲いていると壮観。実がなる。」とのことだが、少し違ったところもあるので、その後も観察してみたいと思います。とにかく、ご教示ありがとうございました。





7月23日「熱中症に気をつけて『大暑』をしのごう」

 今日は暑さがもっとも厳しい時期と言われる「大暑」らしい朝を迎えており、セミは元気一杯です。
 昨日は、岐阜県多治見市で今年国内最高の39.4度を記録し、気象庁が観測する921地点のうち今年最多の144地点(36都府県)で最高気温35度以上の猛暑日となったそうです。毎日新聞のまとめでは昨日午後5時現在、全国で少なくとも439人が熱中症で搬送され、9人が死亡したとのことで、気象庁は「今がこの夏の高温の最初のピーク」と説明しているとのことです。
 朝日新聞によれば熱中症による死者数は、最近の10年間では年平均で400人近く、30年前に比べ6倍にもなっているそうで、35度以上の猛暑日が増加し、高齢者の死亡につながるケースが多く、最近の死者の65〜70%は65歳以上のお年寄りで、「体力が弱っていたり、持病などがあったりすると死に至りやすい。冷暖房などに慣れ、気温の急激な変化に対応する力が衰えている可能性もある」と言われています。
 高知市の今日は最高33度との予想。日頃元気だからといって、過信することなく、暑さ対策をしっかりして熱中症にはくれぐれも気をつけてください。写真にある、高須の田んぼで稲の成長を見守ってくれている「かかし」さん達も熱中症に気をつけて。

 さあ、私は自転車で出発です。

7月22日「改めて5.18光州事件に学ぶ」

 昨夜は、第28回日朝連帯青年女性集会に参加してきました。今年は、この集会が全国の青年女性の運動として始まるきっかけとなった5.18光州事件から30年ということで、改めて光州事件から学ぶため、韓国でもあまり見る機会のないDVDを鑑賞した後、「高校無償化と在日差別」をテーマにパネルディスカッションからさまざま学ばせて頂きました。参加者は60人とそれほど多くはありませんでしたが、全国でも唯一継続している高知の日朝連帯青年女性集会の意義深さを改めて感じました。
 拉致問題を理由に、高校授業料の実質無償化について、朝鮮学校を除外する動き、韓国李明博政権の政治的意図が見え隠れし、多くの疑問と矛盾を孕み、内外の疑惑を招いてきた哨戒艇「天安」沈没事件、超法規的で外交上ありえないような金賢姫元工作員の来日、そして時を同じくして、哨戒艇「天安」沈没事件の対抗措置として計画された米韓合同軍事演習が開始されるなど朝鮮半島を巡る状況の緊張状態が意図的につくり出されているのではないかと思わざるをえない最近です。
 パネラーの方々もそれぞれに言われていましたが、民主化闘争は海を越えても連帯する闘いであり、あらゆるマイノリティーの人権を尊重してこなかった日本の文化と政治を反省する中から、人権を尊重するという国内の闘いと朝鮮半島の自主的平和的統一を連帯させていくことが、改めて問われているのではないかと思ったところです。
 最近は、光州事件が映画化され「光州5.18」としてDVD化されていますし、先日はスカパー・衛星劇場で放送されていますからご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、昨日のDVDのリアリティーにはかなわないなあと思ったところです。

 県内で、改めて朝鮮半島を巡る状況や光州事件について学ぶ機会が相次ぎます。
ここにご案内をさせて頂きますので、是非機会を捉えてご参加下さい。特に、光州闘争を闘い抜かれた光州の「5.18拘束負傷者会」の皆さんのお話を聞ける貴重な機会となります。

7月29日(木)18:20〜 人権啓発センター
高知県日朝友好・国交正常化促進会議(県日朝)記念講演
「朝鮮半島と日本の今を切る」

演題「今日の朝鮮情勢と日本において取り組むべきこと」
立命館大学コリア研究センター所長・徐勝(ソ・スン)

8月6日(金)18:00〜 人権啓発センター
原水禁県民大会・特別報告「5・18光州・拘束負傷者会」の証言
「5.18光州民衆抗争が現代に伝えるもの」

主催:原水爆禁止高知県民会議、平和憲法ネットワーク高知


7月21日「議員定数削減の前にすべきこと」

 先に公表された政務調査費における透明性の確保については、一定の前進を見ましたが、費用弁償の方はと言えば、その見直しは実現しそうにもありません。それまでの間はとの思いで供託し続けていますが、昨日は今年度に入ってからの70000円を供託し、これまでの合計は1,088,000円となりました。
 議員定数削減の意見が国も自治体においても多くなっていますが、コスト削減の方法はこの費用弁償や政務調査費、報酬などと削るべき所はまだまだあろうかと思います。定数削減の議論が出るのは、単にコスト面と言うことだけでなく、民意を正しく誠実に反映しない議員が多いことに対する批判として受け止めるべきではないでしょうか。国民・県民・有権者は議員数を減らすことによって多様な民意を反映しにくくなることは分かっていながら、その方向に流されているのは何故なのか、我々議員がしっかりと受け止めるとともに、有権者の多様な選択肢となりうる理念と活動に専心しなければならないと思っています。
 先日、事務所花壇に日々草を植えたことを書きましたが、今日はこれまでに植えていたマツバボタンとパンダスミレが咲いていますので、写真を載せておきます。もう一つのこの白い花(名前が分かりません。ご存知の方教えて下さい)も、知り合いから頂いて植えていたものですが、きれいに咲いています。

 








7月20日「『大暑』間近」

 いやぁー暑いのなんのって。立ってるだけで汗を流した朝の交通安全街頭指導でした。
 今日は終業式ということもあってこどもたちは笑顔。私が立っている場所は人気のKOMIベーカリーの北「知寄公園」ですが、写真にあるような日陰になりそうな樹木もたくさんあるのですが、日陰に逃げ込むわけにはいきません。しかも体感の暑さをさらに感じさせるのが、木々の間を飛び交いながら大声で鳴いている元気なセミたち。夏を五感で感じながら、一時間街頭指導で汗を流しました。
 考えてみれば23日は
暑さが最も厳しい時期でもある「大暑」です。
 ニュースでは、昨日も全国で起きた水難事故が報道されていますが、高知のこどもたちの間でそんな悲しい事故がないように気をつけてもらいたいものです。








7月19日「自主防災活動で『防災力』を高めたい」

 
 昨夜は、一日の行動の締めくくりでマンション自主防災会役員会。委任状を含めて9割方の参加で、熱心な議論がされました。今年度事業の具体化についての協議が中心でしたが、今年度は高知市の自主防災組織育成強化事業費(活動活性化又は交流・連携を図る事業用)補助金が交付される内定を頂きましたので、「防災研修旅行」の具体化について企画することとなっています。神戸市にある「人と防災未来センター」の見学を中心に事前アンケートなども取りながら、初めての企画に多くの方の参加を得たいものです。
 今年も、防災研修旅行以外に5回目となる「全世帯アンケート」、「防災講演会」、「防災訓練」などを地道に積み上げ、みなさんの協力でマンションの「防災力」を高めていきたいと思います。

7月18日「正しい知識・理解で『酒害』をなくす

 例年お招き頂いて参加させてもらっている「第38回高知酒害サマースクール」<酒害者と医療・行政・市民の連携を求めて>に午後の部から参加してきました。
 下司病院に事務局を置く高知アルコール問題研究所の主催で開催されており、医療行政一般の方105名を含む302名の参加で熱心にシンポ『家族の痛みに向き合って』に耳を傾けたり、質問をしたりと盛会でした。
 しかし、当事者の体験発表や家族の向き合い方を聞くにつけ、専門病院に行き着くまでの時間が相当かかり、アルコール依存症という病気であるということを受け入れるまでにさらに時間がかかるということなど、治療に向かう適切なアクセス方法の難しさに深刻な問題を感じます。
 シンポジストの 「海辺の杜のホスピタル」の臨床心理士の方の報告の「はじめに」の項で簡潔にまとめられていましたので、ここに掲げておきたいと思います。
 ●アルコール依存症は病気であるということ。●本人にも周囲にも分かりにくく、そのために治療が出来ないまま、本人だけでなく、家族全体を巻き込み、人間関係を破壊していく病気であるということ。●家族は世間体の悪い思いをしたり、将来の生活に対する不安や暴力への恐怖もあり、感情の安定を失ってしまう場合があるということ。●まず、家族はゆっくりできる時間や場所を見つけて、心と身体をほぐす必要があるということ。●正しい知識を身につけること。そうすることで今までと違った視点で、酒害者や自分自身や家族を見ることが出来るようになるということ。●回復は行きつ戻りつ、ゆっくりした流れの中で進むということ。
 このことをふまえて、「回復のために必要なものは」「正しい知識とは」「家族の痛みと回復のために」それぞれがなすべきことを提言頂きました。こういった、正しい知識・理解を身につけた身近な支援があれば、「回復」への時間も少し短縮できるし、高知県断酒新生会の家族の方が言われていた「二次被害を防ぐ」ことにもなるのではないかと感じたところです。そして、私たちは行政としての支援のシステムのあり方とアルコールに依存しがちな生きづらい社会の原因を取り除いていくことを考えていきたいと思います。
 アルコール依存症まではいかないが、飲酒による健康問題や社会問題を抱えた「プレアルコホリック」と呼ばれる「予備軍」が増加傾向にある中、一般の方にも「酒害」について考える機会としても有意義な場です。

 昨日梅雨明けとなり、暑い日差しが照りつけるようになりましたが、事務所の花壇も少し模様替えをしなければと思い、まず、日々草を植えてみました。








7月17日「連日の豪雨被害と『東京大洪水』」

 今朝の豪雨被害に関する報道では、広島県庄原市では、3棟が流出し、2棟が半壊、行方不明者も出ているとのことです。14日以降の大雨による人的被害は、岐阜、島根、広島各県で死者8人、行方不明者6人にのぼっているとのことです。
 被害にあわれている方にお見舞いを申し上げます。これ以上の被害が拡大しないよう願うばかりです。
 最近の豪雨被害は、余りにも短時間で襲ってくるので、何ともしようがないとの面もあるようですが、集中的な雨が降り出した場合の対応に日頃から想定しておく必要があろうかと思います。地震への備えは、随分と浸透しつつあるかもしれませんが、ゲリラ豪雨に対する備えも、もっともっと取り組まれてもいいはずではないでしょうか。そして、中山間地だけでない保水力のあるまちづくりが改めてとわれているのではないかと思います。
 今朝の朝日新聞3面の広告欄に「東京大洪水」という災害小説の文庫本化の広告が大きく出ていました。この小説は高嶋哲夫さんの災害三部作の一つで「ジェミニの方舟」という題で出版されていましたが、タイトルが変わって「東京大洪水」となり、さらにこの時期に広告を打つところに、出版社の意向が強く働いているのかもしれません。
 著者の高嶋さんから時折送られてくるメールの最新の分に文庫本化のことが書かれてありましたので、ご紹介しておきます。
 私が、「ジェミニの方舟」出版当時に読んでの感想を08年10月23,24日のこのコーナーに書かせて頂いています。「この種の本を読んでいて感じるのは、災害に直面したときに、起こりうるさまざまな場面を想定できる想像力の必要性であって、想像ができるかどうかは日頃からの防災への関心度合いということになってくるのではないかと思います。
今年(08年)の夏、一躍有名になったゲリラ豪雨と台風が同時または時間差で襲ったときにどうなるかと考えると、決して絵空事ではないリアリティさが迫ってくる内容でした。98豪雨以来10年余、大雨・台風の怖さを忘れかけている高知県民が多くなっているのではないでしょうか。毎年くるものだからという感覚でやり過ごしていたら痛い目に遭うのではないかとつくづく感じた次第です。」
 是非これを機会に読んでみて下さい。

7月15日付  
日本中で大雨が降っています。
集中豪雨、ゲリラ豪雨。河川の氾濫、土砂崩れ。様々な自然災害が起こっています。
そして多くの方たちが被害を受けています。
これから台風の季節もやってきます。
やはり、地球レベルで気候がおかしくなっているんでしょうか。
こういう、もろもろの悪条件が重なったら。
『M8』『TSUNAMI』では、東京を襲った大震災、日本に沿って並ぶ海溝型地震を主役としました。
そして今度は、超大型の台風が主役です。しかも2つ。まさに「猫の目、台風」。
7月16日に『東京大洪水』(集英社文庫)が出ます。
新聞連載時は『決壊』。単行本では『ジェミニの方舟』というタイトルでした。
実は単行本の段階で、ある学会から間違いを指摘されました。
困りました。さあ、どうしよう。で、どう直っているか。お楽しみに。多分、クリア出来たとは思うのですが。
そして、これからやってくる大型台風に備えてください。(高嶋哲夫)
7月16日「ドレイ工場」

 今日は、ある労働組合のユニオンセミナーで「労働者としてのものの見方・考え方」についての講師を勤めさせて頂くことになっていますが、参院選後に準備をしてきました。
 その一つとして、以前に購入していた映画「ドレイ工場」(1967年独立プロ作品)のDVDを改めて観てみました。会社の合理化運動の中で慣れないグレーンを動かした若者の死、労働組合の結成、労働組合への弾圧策、ストライキ、長期闘争と労働歌「がんばろう」の大合唱、そこに見える資本の考え方と労働者の考え方の違いと対立。そんなことも引用しながら労働者のものの見方・考え方で団結することの必要性について少しでも理解して頂けたらと思っています。
 この映画「ドレイ工場」のモデルとなった実際の闘争は1962年。あれから約50年。巧妙になったとはいえ資本の労働者に対する扱い方の本質には変わりないことがよく分かる映画です。
 そして、昨日も触れましたように、生活保護水準すら下回る最低賃金で働かせる企業、企業の雇用の調整弁として都合のいいように使われる非正規労働者が多数を占め、人間らしく扱われない労働現場が横行する社会は、50年前と何ら変わっていないということです。




7月15日「生活保護費を下回る最賃」

 厚労省が昨日の諮問機関・中央最低賃金審議会小委員会において08年度のデータで最低賃金が生活保護の給付水準(時給換算)を下回る自治体が12都道府県にのぼったことを公表しました。
 最も差が大きかったのは神奈川の47円で、続いて東京40円、北海道39円、京都20円、大阪17円、宮城、埼玉14円、兵庫、広島13円、青森6円、秋田、千葉5円とのことです。
 最賃法では「生活保護との整合性に配慮する」と規定されていますが、逆転現象を解消するために、生活保護給付水準を下げるなどという議論もされてきたことは、本末転倒であることは誰もが分かっているはずです。今こそ民主党は、09衆院選マニュフェストで掲げた、「40.最低賃金を引き上げる」の項で掲げた具体策を実現して欲しいものです。
 07年2月定例会の予算委員会で「県内の生活保護水準と最低賃金の関係について」当時の商工労働部長に「本県が生活保護水準との関係で、この最低賃金を生活保護水準に配慮した場合、615円(当時)はどれだけになるのか、試算ができないか」と一問一答でやりとりしましたが、「生計費の要素のみを取り出して、最低賃金の水準についての試算をすることは適当ではない。この最低賃金の決定は、まず中央最低賃金審議会で目安の審議をして、それから地方最低賃金審議会におきまして、地域別の最低賃金の改正審議をされることを踏まえて決定される。したがって、試算と言っても、県が数字を、県の方から出すというのは、かえって混乱をきたすから、適当でない。」と実質回答拒否をされてしまったことがありました。
 このような課題こそは、労働組合のナショナルセンターが垣根を越えて、政治課題として闘うべきではないでしょうか。

「40.最低賃金を引き上げる」
【政策目的】○まじめに働いている人が生計を立てられるようにし、ワーキングプアからの脱却を支援する。
【具体策】○貧困の実態調査を行い、対策を講じる。○最低賃金の原則を「労働者とその家族を支える生計費」とする。○全ての労働者に適用される「全国最低賃金」を設定(800 円を想定) する。○景気状況に配慮しつつ、最低賃金の全国平均1000 円を目指す。○中小企業における円滑な実施を図るための財政上・金融上の措置を実施する。
【所要額】2200 億円程度
                         (2009衆院選民主党マニフェスト)
7月14日「いつか公平」

 今朝の朝日新聞「天声人語」も高知新聞「小社会」も、先日亡くなった「つかこうへいさん」が在日韓国人だったこと、そして、そのペンネームの由来が「いつか公平」になるように願いを込めていたこと、そして、何故平仮名にしていたのか、遺言では日韓のはざまの対馬海峡あたりに散骨してもらいたいとしていたことなどなど共通したことが書かれていました。
 そして、昨日の高知市部落差別をなくする運動強調旬間の辛淑玉さんの講演会でも、つかこうへいさんの話から始まり、ほぼ同様のことが語られました。このことも高知新聞24面に講演会の記事として書かれてあります。
 辛さんは、いろいろなテーマを聴衆に示し、選択して頂いたテーマについてその背景にある社会のしくみなどについて話されました。中でも和歌山カレー事件の犯人とされた家族への地域ぐるみのバッシングは当事者だけでなくその子どもも叩くという日本の社会にある「血の文化」、死刑執行の際に、初めて名前や日時を明らかにして執行されたのが被差別部落の人であったこと、「らしさ」というレッテルを勝手に貼っておいて、そこから出る者は叩くという差別が日本の社会で横行していることなど多様性を認めようとしないことが当たり前となっているこの国のおかしさに気づき、変わっていかなければならないと思った人が会場を埋めた約400人の中に少しでも多くいてくれたことを願います。

7月13日「『国民の生活が第一』の視点で国会運営を」

 昨日、私は「菅政権が国民不在の単なる『ねじれ修正』のための数合わせ作業に走ったら、大きなあやまちを犯すことになるのではないかと懸念」すると書きました。直後から予想されていたとはいえ、菅首相は公明党とみんなの党に対し、国会運営での連携を求めていく方針を固めたとの報道がされています。「当面、政策や法案ごとに賛成を求める「部分連合」を念頭に協力を要請するが、将来の連立政権参加も視野に入れている」とのことだが、相手が、あり得ないといっているのに、無理に連立を志向する必要はないのではと考えます。
 むしろ、正々堂々国会での論戦を通じ、「国民の生活が第一」の視点で何が優先されるべきなのかを判断し、国民、野党に理解と納得を求め、修正すべきは修正もし、議論過程の透明性を確保した国会運営を図ることが、今回の選挙結果に対する民主党の真摯な対応なのではないでしょうか。
 さて、選挙戦を振り返る記事の中では、「いよいよ次は来春の統一自治体選挙で有権者の動向がどのようになるのか」ということが書かれています。このような文章を目にすると、二期目4年間の評価を頂くことに身がひきしまる思いです。私としては、このホームページのほぼ毎日の更新、まもなく30号を迎える年4回の「県政かわら版」、7冊目となった毎年の「県議会活動・県政報告集」、初当選時から適宜開催してきた「県政意見交換会」は32回などと、評価を頂くための情報発信はいろいろな形で届けさせて頂いているつもりです。
 さらに、みなさんとの意見交換を交わしながら来春に向けた準備にかかりたいと思います。よろしくお願いします。




7月12日「闘いの反省は10ヶ月の政権交代後の総括から」

 今朝、私の手元に届いた朝刊二紙の一面大見出しは、それぞれ「与党過半数割れ」「民主敗北衆参ねじれ」となっていたが、同じ二紙の3年前の見出しは「自民惨敗37議席」「自民歴史的大敗」となっています。
 与党の敗北ぶりでは、3年前の方が衝撃的だったということが見出しからも分かります。しかし、今回は政権交代後、初の大型国政選挙というこでの民主党による評価が相当厳しく現れたということではないでしょうか。
 今朝は、昨夜の寝不足をおして交通安全指導で街頭に立っていましたが、かけられる声は応援して下さった方にも関わらず「(選挙区では広田さんが当選したが)高知も実質は負けやね」とか、「全国的にもっと負けるかと思うちょった」など総じて厳しいお声が多いように思います。
 比例区の得票では、全体で民主党が自民党を上回っており、非改選議席を加えれば、なお第1党であるわけで、政権交代そのものが否定されたわけではないと思われます。しかし、民主・自民の二大政党に満足できない有権者の受け皿として、自民党分派のみんなの党が一人勝ちして、参院でのキャスティングボートを握ることとなりましたが、このような構造改革路線を継承する第三極化が進んでいくことを心配せざるをえません。
 昨年の政権交代の一つの要因でもあった新自由主義による医療・福祉・雇用・生活破壊という実態に対する怒りと自公政権批判票が向くべきは、社民党などが中心となる第三極であって、そのような有権者意識を育て、それに応えられる政党となっていくことがが求められているのではないかと思っています。
 いずれにしても、「選挙結果は真摯に受け止めながら、私としては改めてスタートラインに立ったという気持ちで政権運営を今後も続けていきたい」と述べた菅首相の「真摯な」対応を注視していきたいと思います。もし、菅政権が国民不在の単なる「ねじれ修正」のための数合わせ作業に走ったら、大きなあやまちを犯すことになるのではないかと懸念をします。

7月11日「最新の情報で敵を知る」

 昨日、土木学会四国支部・高知県地震防災研究会の主催で高知県地震防災研究会・2010年度技術発表会が開催されましたので、参加してきました。
 まず、日曜日夕方テレビ高知で放送されている「夢の扉」でも紹介された独立行政法人海洋研究開発機構リーディングプロジェクト・地震津波・防災研究プロジェクトプロジェクトリーダー金田義行氏から「南海トラフにおけるReal-time Seismology(海溝型巨大地震研究と防災対策の高度化を目指して)」と題した講演では、地震という敵の本質を知るために、観測調査を続けていることに基づいたお話は、多岐にわたっての最新情報であり、興味深く聴かせて頂きました。そして、その最新情報に基づいて何と高知市を揺らして防災シュミレーションを描き、南海地震による複合災害に備えるデータを得ていこうとしているお話しには、期待せざるを得ません。そこからの早い備えの対策が講じられることが求められますし、我々もそこに全力を注いでいきたいと思ったところです。
 次は、その対象をぐっと地域に絞って調査された都市開発コンサルタント渇ェ田知己氏の「高知0m地帯(下知・江の口地区)の津波避難は可能か?」の報告は、地域も地域もろに私の地元の下知を対象地区として、「下知地区で現地調査を行い、一時避難が可能と思われるビルを選び、収容可能人数を推定するとともに、避難ビルが住宅地から移動可能な場所にあるか検討」された内容の報告で、随分と参考になりました。
 「調査結果に対する結論」として、「調査地区に津波が押し寄せてきた際、人数的に、位置的に、全員の一時的な緊急避難場所を確保することは概ね可能。ただし、家屋が密集する区域では何らかの対応が望まれる。また、避難時には高齢者や子どもを優先することが望まれる」としているが、「調査の問題点」としては「避難ビルの耐震性は目視であり、避難ビルと住宅との相関まで把握していない。(どのビルにどこの家が避難するかまで特定できればもっとよい資料となる)。避難可能としたビルにはセキュリティがあり災害時に自由に出入りできないビルが多い。昼間に地震が発生すると、調査の人数は、かなり変化することが予想される。」とのことなので、「今回の調査の問題点を踏まえ、調査の精度を上げる。日頃からの避難場所の特定・移動手段の確保や避難訓練の実施など、地域活動を積極的に行う。避難ビルの所有者と地域住民の日頃からの連帯・連携を図り、災害時の使用許可や使用方法について話し合っておく。家屋の倒壊などで、移動がかなり厳しい状況も考えられるため、高齢者や子どもは優先的に近くの避難可能場所へ移動させる仕組みを作る。そして、各家庭や地域で連携を図り、最善の方法を今のうちに作り上げておくことが最も重要である」と結論づけられていました。地域での地震対策に活用できそうな資料が頂けた思いです。
 その他に椛謌黹Rンサルタンツ中村和弘氏による「地震予知その2(次の南海地震は予知できるか?)」、 サン土木コンサルタント和田達夫氏による「大地震が近づいている?………最近発生した被害地震の紹介」、高知県地震防災研究会吉川正昭会長による「我が家は安全か?」の報告がされましたが、それぞれに興味深いお話しで参考になりました。
お詫び:会場に入る際にデジカメを落としてしまい、カメラが故障して写真は取れずじまいで、会場の雰囲気をお届けできなくてすみません。

7月10日「沖縄を切り捨てない思いと闘いの継続を」

 沖縄県議会は昨日、最終本会議を開き、「米軍普天間飛行場移設の日米共同発表の見直しを求める意見書」を、退席した議員2人(改革の会)を除いて全会一致で可決したとのことです。
 県議会としては、今年2月にも、普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設反対を求める意見書を全会一致で可決した経過がありながら、沖縄への犠牲を継続した「日米合意」の決定と継承した政府に怒りが向けられていると言うことです。
 沖縄では、怒りの炎は静まることのない闘いが、継続されているが、ヤマトンチューでは、普天間問題をはじめとした米軍の撤去について語られることの少ない選挙戦になってしまっていることから、沖縄を切り捨てた参院選と見られても仕方ないかもしれません。

7月9日「主体的に動く有権者」

 昨日のある全国紙高知版の「土佐路に響いた各党弁士語録」という記事で、弁士が訴える相手を蓮舫氏の場合は「群集」、小泉進次郎氏の場合は「観衆」と称していました。
 広辞苑で調べたところ、「群衆」とは「群がり集まった大勢の人。群集」とあり、さらに「群集」には「多数の人間が一時的・偶発的に集まって作られた集団」とありました。そして、「観衆」とは「大勢の見物人」で「見物」とは「名所や催し物、好奇心をそそるものなどを見ること。」とありました。
 私は、記事では「演説の言葉を追った」という以上は、それを聴きに集まった人たちであれば、「聴衆」と表現するべきだと思い、「聴衆」を調べたところ「説教・演説・音楽などを聴きに集まった人々」とありました。
 しかし、あえて「群集」「観衆」という表現をしているのは、「演説などを聴きに集まった人々」ではなく、単に「群がり集まった大勢の人」や「催し物、好奇心をそそるものなどを見る」にすぎない人々と記者は受け止めて、記事を書いたのでしょうか。
 確かに、「聴く」のではなく「見る」ために会場に足を運んだ方もいらっしゃるかもしれませんが、このような表現をされる報道機関に対して違和感を感じたところです。
 私は、有権者がマスコミの世論調査や支持率調査に左右されるのではなく、自らが政治に求める「なすべきこと」を託せる政党、候補者の資質、多少のよりまし的妥協などもあるでしょうが、しっかりとした意思表示がされるべきではないかと思います。

7月8日「自殺者数が減ってはいるが」

 今年上半期(1〜6月)の自殺者数が警察庁から発表されたが、速報値では1万5906人で前年同期より1280人(7.4%)の減少で、月別の自殺者は昨年9月から10カ月連続して前年を下回っているとのことです。
 しかし、依然として年間3万人超のペースで推移しており、予断は許されません。
 このコーナーにも時々登場願うNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は、自殺対策の啓発活動や相談窓口設置などの効果が出ているため、とする一方、「国や自治体が気を緩めれば、一気に増加に転じかねない」と指摘されています。
 本県も、全国同様7.4%減少し、126人(グラフは坂本作成)となっているが、県内においても可能なセーフティネットや相談支援のためのネットワークを張り巡らし、一人で悩まないようにとのメッセージを送り続けることが必要ではないでしょうか。
 それにしても、昨年の政権交代直後、自殺対策は大いに力が入れられていたが、今回の参院選において自殺の課題が語られなくなっていることに危惧するところです。








7月7日「BCP策定に想像力と女性力も」

 昨日は、県が6月2日に締結した「高知県事業継続計画(BCP)策定推進プロジェクト」協定に基づく協働事業の一環として、南海地震などに対する事業者の防災対策として重要な取組の一つである事業継続計画(BCP)策定の必要性の普及・啓発のために開催された企業向けBCP(事業継続計画)セミナー「南海地震対策〜企業は今何をすべきか〜」に参加してきました。
 2月定例会の本会議質問で南海地震対策行動計画との関係で、今後のBCP策定の支援方法について質問した経過もあり、どのようなセミナーとなっているのか関心もあり、企業関係者ではありませんが、聴講させて頂きました。
 内容としては、第一部が「南海地震の被害想定とBCP策定の重要性」、第二部が「中小企業の地震BCP策定に関するポイントについて」ということで、東京海上日動リスクコンサルティング株式会社ビジネスリスク事業部主席研究員青地忠浩さんによる講演が主体でした。
 講師に言わせれば、BCP策定をあまり難しいと考え過ぎずに、これまでISOの認定など受けたりしているところでは、十分に策定可能であると言われていましたが、それぐらいの気持ちで取りかかった方が進むのではないかと思ったところです。
 日頃の業務分析をしっかりとして、何を優先的に守りたいのか、現実を直視し、守るために何ができるのか、しなければならないのかを「BCP基本方針の策定」「重要業務の選定」「業務プロセスの分析・被害想定」「対策・戦略検討」「BCP基本文書作成」の過程で落とし込んでいけば50人従業員規模の企業で3ヶ月ぐらいで策定できるのではとのお話しでした。そして、問題は作りっぱなしにせず、「対策の実施、BCMの定着化(教育・訓練)、見直し」を行いながらPDCAサイクルで回していくことです。
 私としては、その策定過程に「想像力」を働かせることと「女性の視点」をしっかりと盛り込むことが必要ではないかと思いながら聴かせて頂きました。
 というのは、単なる机上の「被害想定」でなく、講師も言われていた現場を見て歩く際に、想像力を働かせて見ていくことによって、しっかりとした「対策・戦略検討」ができるのではないかということです。
 そして、策定のメリットとして「取引先からの信頼感が高まる」「従業員の使命感が高まる」「いざというときの損失額の最小化が図れる」と言われましが、課題として、「従業員の使命感」が優先する余りに、家庭も省みないことによる弊害や被災現場における女性故の二次被害などの問題が阪神淡路大震災後に明らかになっていますので、そのようなことを招かないためにも、「女性の視点」も大切であると思いました。
 高知県南海地震対策行動計画では、平成26年度までに、医療、福祉、商工業、建設業関係等の従業員50人以上の事業者の50%以上が、BCPの策定ができるよう目標を掲げて取り込むことになっていますが、まだ緒に就いたばかりでもあるので、今回のようなセミナーが支援の一歩になればと思います。
 会場でお会いした馴染みの企業経営者の方に、お尋ねしたところまだ着手できていないと言うことでしたが、このような方が、一歩を踏み出して頂くことを期待します。

7月6日「1億円プレーヤー」

 先日の「キャピタリズム」に関する記事で見出しには「一握りの者のために最大幸福を追求する資本主義」とつけておきましたが、その中に「米シンクタンクの調査では1965年に企業の最高経営責任者(CEO)と労働者の報酬格差は24倍であったものが、89年には71倍、2005年には262倍に拡大した」とも書きました。
 国内でも、2010年3月期決算から、報酬が1億円以上の役員の名前と報酬額の個別開示ルールが導入されたことによって、あっと驚く数字を眼にすることが多くなりました。国内上場企業で1億円以上の役員報酬を受け取った経営者が累計で約280人にのぼったとのことです。「1億円プレーヤー」約280人の平均報酬は約1億6600万円で、日本の上場企業の役員報酬の平均は約2500万円(金融庁調べ)なので、今回の平均はこの6倍超ということです。しかし、08年の調査結果による、年収200万円以下の労働者がおよそ4人に一人という実態を見たときに、改めてその格差に怒りを感じられることが多いのではないでしょうか。
 一位のゴーン氏は、総額8億9000万円という報酬額について、「同じような規模のグローバル企業のCEO(最高経営責任者)の平均は11億8000万円。ほかの基準でみても(日産の報酬は)低い水準にある」と説明したとのことですが、こんなところにも国際基準をめざす経営者の報酬の犠牲になっている労働者に目を向けることさえできない「キャピタリズム」の本質が見えてきます。
 ちなみに、表(朝日新聞7月1日付け)には出ていませんが、日産には「1億円プレーヤー」がゴーン氏の他に5人もいることを付言しておきたいと思います。
















7月5日「繁藤災害から38年」

 昨日も、この梅雨前線の活発化による豪雨災害について触れたところですが、38年前の今日は、あの繁藤災害の起きた日であります。1972年7月5日正午前、旧土佐山田町繁藤で、集中豪雨による土砂崩れで生き埋めになった消防団員1人の救出作業中、追廻山が中腹から幅170メートルにわたって崩壊し、土砂はふもとの住宅8戸を壊して国道を横切り、繁藤駅に停車していた列車を巻き込み、10万立方メートルの土砂が60人の命を奪ったという大災害でした。(写真は「日本の地すべり 災害事例写真集」より)
 この時は、一夜で742ミリという局地豪雨に土佐山田町は見舞われており、尋常でない降雨量がもたらした災害に今一度学び直すことが求められているのかもしれません。そして、このような災害を起こさないための備えに力を注ぐことが、犠牲者の皆さんに対するご供養ではないかと思います。





7月4日「高知FD準優勝報告会」

 九州南部における活発な梅雨前線による長期の大雨は、2人が死亡、1人が行方不明になるという被害を出しましたがも、今回の長雨は各地で記録的な雨量をもたらしています。高知でも時々集中的な降り方となっておりますので、くれぐれも被害が大きくならないことを願っています。今日も不安定な中ではありますが、あちこちへ出かけていくこととなります。
 さて、昨日我が家に届いた「高知ファイティングドッグスを応援する県民会議」からの案内が「前期優勝祝賀会」となっていたのには、びっくり。あれ、「惜しくも優勝を逃したはずだったのに」と思いながら、読んでいきますと、最後のはしに「本日の優勝決定戦で惜しくも優勝を逃した場合は、準優勝報告会とさせていただきます。」とありました。こんな断り書きをするくらいなら、結果が出てからでよかったのではないかと思った次第です。会の日が迫っているからなのかもしれませんが、このような形で案内をすること自体に疑問を感じました。
 かと言って高知ファイティングドッグスを応援する気持ちに変わりはありませんし、この準優勝報告会をきっかけに後期優勝、そして、独立リーグ日本一連覇に向けて頑張って頂きたいとは思っています。
 春の激励会で知り合い、個人的に応援してきた今年入団したばかりで同郷の中土佐町出身のM田兼信投手(写真左)、そして宮崎県延岡市出身安田圭佑外野手(写真右)もともに頑張ってくれていますので、応援のしがいもあります。
 昨日スタートした後期リーグですが、雨天ノーゲームとなってしまいました。いずれにしても、是非、頑張って、県民の元気が出るようなプレーを繰り広げて頂きたい思います。



7月3日「一握りの者のために最大幸福を追求する資本主義」

マイケル・ムーア監督の作品は、これまでにも「華氏911」、「シッコ」と観てきたが、最新作の「キャピタリズム 〜マネーは踊る〜」は、資本主義、新自由主義の実態を点検する上でも見逃すわけにはいけないと思い、何とか自由民権記念館に足を運んできました。
 08年9月15日、アメリカ第4位の大手証券会社リーマン・ブラザースの破綻に端を発して、前FRB議長が「100年に一度の金融危機」と表現し、米政府は7000億ドルの公的資金を極めて一部の富めるもの達の救済のために投入したことはご存知の通りです。
 映画は、ここに至るまでの経過と、この法案を一度は否決したものの、富めるもの達の懐柔策に認めてしまう政治家達、米政府を裏で操る資本主義の権化達、労働者や市民達の抵抗、そして、「俺たちの金を返せ」とシティバンクやAIGなどニューヨークウォール街をかけずり回るムーアが、呼びかける「一緒に闘おう」とのメッセージを届けようとしているものです。
 ちなみに、米シンクタンクの調査では1965年に企業の最高経営責任者(CEO)と労働者の報酬格差は24倍であったものが、89年には71倍、2005年には262倍に拡大したとも言われています。
 丁度この間、吉田勝弘旭川大学経済学部教授の「新自由主義の暴走と資本主義の破局」という文章を読んでいたところですが、映画によってさらに理解が深まりました。
 この文章は映画が封切られる前の昨年1月のものですが、結びが「サブプライムローンが『貧困ビジネス』の一つ、と言われるように、貧困さえも利潤の対象とするような米国流ビジネスのあり方とは訣別すべき時であろう。世界の労働者・勤労大衆は新自由主義イデオロギーとその勢力、大失業時代の到来という『さしせまる破局』に対して、『福祉と平等』の根源的復権を求めて闘わなければならない。そしてそのための順風が久しぶりに強まっているのだ。」となっているところに、映画のメッセージと共通するものを感じているところです。


7月2日「綸言汗のごとし」

 演説や話のもたらす影響力は大きく、私なども何を喋るのか、随分と事前に悩み、準備することが多くあります。一般的に、議員をしていれば、その場でアドリブで話してくれるだろうとのことで、ふいに指名されたりすることもあるが、しゃべり終わってから随分と後悔することがあります。
 選挙戦ともなれば、演説のもつ力はさらに大きくなります。最近取り上げられる演説には、「口は災いのもと」「舌禍」といったマイナスイメージを醸し出す場合が多いのは、単なる準備不足なのか、出てしまう本音に問題があるのかなどいろいろ考えてしまいます。中でも国のリーダーとなるような人の演説には自ずと責任がともなっているものです。
 そこで「綸言汗のごとし」という言葉を眼にしてからは、政治に携わるものは肝に銘じておく必要のある戒めであると思っているところです。これは、中国「五経」の一つで、周末から漢代に至る古礼についての儒者の説を集録した「礼記」にある「王の言は糸の如くなれば、其の出づるや綸(組み糸)の如し」に由来しているそうです。すなわち、王のことばは初めにはひと筋の糸のような軽いものが、しだいに組みひものような重みをもつようになるというもので、これが「綸言」の由来だそうです。意味としては、汗が一度出ると再び体内に戻らないように、天子のことばは口から出ると訂正したり取り消したりすることはできない。一度口に出した言葉は取り消せないという意味だそうです。
 王ではなくても、国民に信頼されるべき立場にある人は、だれでも同様であるべきです。

7月1日「政務調査費透明化への一歩」

 本日、昨年度分の「政務調査費の収支報告書」が公開されます。高知新聞では、「返還3.5倍2045万円に急増」との見出しで、「領収書、運用指針で支出減」に至った記事が2面に載っています。
 これまでも、違法な運用がされていたわけではありませんが、運用マニュアルでできるだけ、実態に即した支出の基準が定められたことによって、調査研究のための旅費が大きく減少したことなどによるものではないでしょうか。理由は分かりませんが、50%以下に減少した議員は10名にのぼり、最も減少した議員は前年比85%減という状況です。「走行距離を記録する煩雑さなどから政務調査費を充てないこととなった」という理由も新聞には載っています。しかし、一方では、今までの定額充当に躊躇があったが、実態に即して執行することで、やりやすくなったとの声もあります。今後「煩雑さ」を理由に逆行することなどはないと思いますが、県民に対する説明責任が果たせる仕組みとなっての一歩です。今後はさらなる透明化(例えば三鷹市議会などは、全てHPで閲覧可能となっています)、そして、費用弁償の見直しへと進めていければと思います。
 私の場合は、今まで通りのやり方が運用マニュアルに定められただけですので、特に変わるわけでもなく、執行させて頂いた残額293,169円を返還しました。
 なお、詳細は議会棟3階図書室で閲覧できることになっています。わざわざ県議会棟へ足を運ぶのは大変かもしれませんが、お立ち寄りの際には一度閲覧されてみてはどうでしょう。
 なお、私の実績報告については、こちらからPDFファィルでご覧になれます。