「今日この頃」09年1月〜3月のバックナンバーです



3月31日「自殺月別公表に見られる増加傾向」

  警察庁は、経済状況の悪化の影響で自殺者が増える恐れがあるとして、今年から毎月の自殺者の公表を始めていますが、27日に2月の自殺者が2470人だったことを明らかにしました。前月より185人減ってはいますが、1日平均では約2.57人増えています。月別で本県は21人と逆に前月の18人と比べて増加しており、一日平均で言うと、全国では3%増ですが、本県は分母が小さいせいもありますが29.3%増と大幅増となっています。先日も、自殺ではないかと思われる転落死の報道がありましたが、年度末というこの時期有効な自殺対策を現場に早急に届けることが求められています。
  NPO法人ライフリンクが06年から公表している「自治体の自殺対策推進状況」の08年度報告がされていますが、本県も当初はDランクでしたがCランクへとアップし、都道府県・政令市中31位と改善されています。調査項目を見る限り、「自殺対策行計画」を着実に具体化していけば、さらに改善が図られるのではないかと期待しています。とにかく、より早く具体化していくことが少しでも一人でも、失わなくてもいい命を守ることにつながるのではないかと思われます。

3月30日「地域医療を守るために」

 昨日「高知の地域医療を守るシンポジゥム」が連合・自治労県本部の共催で開催されましたので、参加してきました。
 (医)防治会理事長五島正規さんから「地域医療崩壊の原因と私たちが取り組むべきこと」と題した基調講演を受けた後、パネルディスカッションで、五島さんに加え、日本ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会高知県支部事務局長の杉山加奈子さん、南国病院院長中澤宏之さん、四万十町国保大正診療所所長山本洋さん、高知医療センター看護師中内美穂さん、県医療薬務課長川内敦文さんを加えて、多岐にわたる視点からの提起がなされました。
 今、全国の公立病院では、総務省の公立病院改革ガイドラインの中で、黒字転換を迫る改革プランの策定を強要されているわけですが、地域医療の中で果たす公立病院の役割を明らかにした上で、経営効率だけにとらわれない、公立病院を地域の拠点病院としたネットワークの在り方などが検討されなければならないと感じたところです。
 まさに昨日の銚子市立総合病院の診療休止をめぐり、住民らが起こした市長のリコール(解職請求)の賛否を問う住民投票では、賛成票が過半数に達し、市長の失職が決まりました。このことをはじめとして、全国で問題になっている病院休止の課題と向き合い、「地域医療」の必要性をもっと地域・住民が自らの課題として、日頃からしっかりと考えていく必要があるのではないでしょうか。

3月29日「与野ニアミス」

  昨日は、古くからお付き合いのある社民党副党首又市参議院議員が、来高され政談演説会が開催されましたので、参加をしてきました。相変わらずの又市節で、元気づけられました。
  解散総選挙を闘う上で、民主党と連携するためには「新自由主義から内需拡大、格差是正、国民生活、社会保障の再建」「消費税引き上げ反対、法人税率の引き上げなど不公平税制の是正」「憲法理念を政治に活かす」の柱がしっかりと据えられていなければならないし、社民党が野党共闘の中軸として頑張っていくためには、今まで以上の支持を頂きたいと決意を述べられていました。また、今の正規・非正規労働者の格差をつくりだした労働運動の弱さの指摘も厳しくされました。
  帰りには、太郎ちゃん(又市さんはそう呼んでいるそうです)が来ているという中央公園の「学生国会」を覗いてみましたが、今朝の新聞にある主催者発表1500人というのは、いかにものサバ読みという感じでした。しかも、マスコミや関係者と思われる方のほうが多かったのではないかと思います。それでも、「一定の人数が集まると、また、太郎ちゃんは勘違いしてしまう。不支持率は森喜朗(しんきろう)政権と同じということを自覚してもらわなければならない」という又市さんの言葉を伝えてあげたいものです。この写真を撮るために歩道橋にあがったら警備の警察官から、「ここで立ち止まらないで」と言われましたが、「立ち止まって聞くつもりはない。写真をとるだけだ。」と言うと「聞くつもりはないんですね」と確認されて「一応注意はしたということで」と一件落着。
  それにしても、太郎ちゃんの行くところどころにこれだけの警備を配置することとか、演出に必要な費用など、いったいどれくらいかかっているのでしょう。あまり役にも立たないのだからウロウロしないでもらいたいものです。


堀川沿いの桜は日一日と見頃になっています。

3月28日「自殺対策行動計画に魂を」

  今、県庁内は課室再編に伴う引っ越しで大忙し。引っ越しをしながら、年度末と年度初めの仕事をしながら、異動職員間の引き継ぎもするのですから、その慌ただしさは推察できます。決して無理をしないでいただきたいと思います。

 昨日は、平成20年度第4回高知県自殺対策連絡協議会が開催され、「高知県自殺対策行動計画の素案について」「平成21年度 自殺対策関連予算の概要について」が報告されました。いつも感じるのは、課題が重たいせいもあろうかと思いますが、暗くて議論が多少散漫になりかねないということです。
 昨日の会なら、本来警察の委員から、今年から毎月自殺者数の報告がされるようになったことや一月は全国で2,645人で本県は18人ということなどについて報告し、情報の共有化を図ることなどが必要なのではと思っていましたが、報告どころか欠席ですからね。
 これでは、見事に行動計画はできたかもしれませんが、これにどう魂を入れていくのかという気概が見えにくい感じがします。
 債務整理を進めても働く場がなくて生活再建が図れないセーフティネットの脆さを指摘する委員、新設される自殺予防情報センターへの情報の迅速な集中化を依頼していた精神保健福祉センターの山ア所長など、それぞれの委員がそれぞれの持ち場で頑張っているのだが、その頑張りをコーディネートしていく姿が協議会の中に見えない気がします。
 せっかく本県の08年10月末現在の自殺者数が07年度比で18.8%減少しており、減少率全国トップという数値が報告されていましたが、年度末さらに厳しい経済状況が待ち受けている中、少しでも自殺者を出さない取り組みが強化されることを期待しています。
自殺対策行動計画の施策の体系の主要項目は以下の通りです。
1 自殺予防に向けた普及啓発の充実
(1)自殺に関する調査・分析
(2)自殺に関する情報の提供
(3)普及啓発活動の推進
2 自殺予防のための相談・支援の充実
(1)各分野における相談・支援体制の充実
(2)相談従事者等の資質向上
3 心の健康づくりとうつ病等の早期発見・治療の促進
(1)心の健康づくりの推進
(2)うつ病等の早期発見・早期治療体制の充実
4 自殺未遂者へのケアと再発防止対策の構築
(1)自殺未遂者への心のケアの充実
(2)再発防止に向けた支援体制の整備
5 遺族等へのケアと支援施策の充実
(1)遺族等への心のケアの充実
(2)遺族等に対する支援施策の強化
6 民間団体との連携強化
(1)民間団体に対する支援の充実
(2)地域における連携体制の確立

3月27日「高知市財源不足の影響が図書館に」

 夕べは、「労働安全衛生学校」に参加して、事務所に帰ったのが8時過ぎ。郵便受けを覗いてみると高知市の封筒が入っていて、中には「下知市民図書館建設の延期に伴う説明会開催について」と題した市長名の文書。「何じゃこりゃ」(太陽に吠えろの松田優作ではないですが)、と思い、一読してみると、「下知図書館の建設につきましては、これまで地域の皆様にお約束をし、ともに取り組んでまいりましたが、3月定例市議会で申し上げましたように、今後5カ年で300億円前後の財源不足が生じる非常に厳しい財政状況となっておりますことから、平成21年度からの建設予定を延期せざるを得ない状況となりました。」つきましては、「お詫びとご説明」を申し上げたいとの内容で、4月2日に地域の消防団下知分団屯所で開催されるとのことです。
 地域のみなさんが一日千秋の思いで期待していた図書館新築の延期だけに、説明の内容次第ではどのような意見が出る事やら。この図書館は、津波浸水予測地域の避難場所にもなることが予定されているだけに、このことで、防災への取り組みが緒に就き始めていた地域の後退にならなければとも思います。

3月26日「日本、無保険失業者突出」

 2月28日のこのコーナーで「悪化する一方の雇用」と題して、 雇用関係の指数について触れた後、「失業した派遣労働者の雇用保険の受給状況では、調査した約4万人のうち、受給資格を得たのは2万3559人にとどまっています。雇用のセーフティーネットが十分に機能していないことが明らかになったのではないでしょうか。」述べていましたが、今朝の報道では、日本で失業保険の給付を受けていない失業者の割合は77%に上り、先進国の中で最悪の水準にあることが、国際労働機関(ILO)の発表で明らかになっています。
 主要8カ国のうち「無保険失業者」の比率の高い順にブラジルで93%、次いで中国が84%で日本はそれに続き、アメリカ、ドイツやフランスなどと比べると主な先進国での日本の突出ぶりは明らかだとしています。
 非正規雇用者のセーフティーネット整備は急がれなければなりません。


  最近、桜の開花スピードが早いので、どんな状況になっているのか、いつも楽しみにしている堀川沿いの桜並木を見てみましたが、7分咲きというところでしょうか。でも、寒い中で、花見の準備をしている方もいましたが、この界隈が賑わう日が近づいています。すっかり定着してきた観光遊覧船も、出番を待っているところです。







3月25日「今の政治に引導を渡して新たな政治改革を」

  西松献金事件は民主党の小沢代表公設第1秘書の起訴となり、その政治資金規正法違反の起訴事実は、あっせん利得や収賄など別の容疑に広がることはなく、小沢代表の続投が決まりました。
  当初から、「最大の選挙妨害事件」「検察の国策捜査」などの声もあがっていましたが、いまだに、政治家と企業の癒着や巨大献金のしくみに不信を持つ国民は多くいるし、昨晩の小沢代表の会見で説明責任が果たされたとは思えません。
  法的には、裁判で徹底的に争えばいいが、政治的責任は、国民に納得されるような取り方を示すしかないのではないでしょうか。選挙を闘う顔だとかどうかではなく、国民に信頼される一政治家として評価されるかどうかです。
  自民党も同じ構造である以上、一日も早い衆院解散・総選挙で各政党・政治家が信を問わなければ、先送りされればされるほど、政治への信頼は失われてしまうのではないかと思います。自ら判断することのできない麻生首相に引導を渡すことが出来るのは、われわれ国民であることを自覚した行動を起こしたいものです。

3月24日「卒業式でのサプライズ」

 昨日は、交通安全指導員として毎年出席させて頂いている地元の小学校の卒業式で元気と感動を頂きました。
 朝も、登校する卒業生たちに交通安全街頭指導をしながら「おめでとう」と声をかけると「ありがとうございます」と元気な声が返ってくる子が多く、私が交通安全指導員になったとき入学したこどもたちの卒業だと思うと、感無量でした。
 卒業証書を授与された生徒たち一人一人が「夢に向かって」頑張る決意を述べている姿は輝いていました。
 校長先生が、修学旅行での阪神大震災の語り部の「人はいざというとき助け合うことができる」という言葉をしっかり受け止めることのできる学びの姿勢が備わっていることを評価し、「かけがえのない自分は未来の道しるべ」「友達は未来への最善のパスポート」という言葉を贈られていました。
 最後は、卒業生が退場した後にサプライズが待っていて、担任の先生方に卒業生全員が歌のプレゼント。その思いはしっかりと伝わり、先生方は涙。
出席している6年間で初めての出来事でした。

3月23日「次のガザの前にいることの自覚を」

  「きみは、ガザを知っているか?」昨日の午後は、大変聞き応えのある京都大学准教授の岡真理さんの講演会を聞かせて頂きました(岡さんは自己紹介で述べられていましたが、2年間ほど高知で過ごして、潮江小学校卒とのことです)。岡さんの言う「イメージの不在」は人間としての共感を得るための想像力さえ働かせることができないという前提を払拭するために映画「レインボー」を見てから講演を受けると随分話が分かりやすく感じました。パレスチナ問題の根源にまでさかのぼって、思想的に考察するような話だけに随分と重い話ではありましたが、聴衆の多くが最後まで熱心に聞き入り、「話が聴けて良かった」の感想を持って帰途につかれていました。
  パレスチナが占領されてから、イスラエルの「生かさず殺さず」の支配が続く中、今回のガザでの殺戮を、イスラエルはどこまでこの殺戮を世界が許容するか試していたのではないかという岡さんの指摘にどきっとせざるをえませんでした。このような実験を許しているのは、日本の市民を含めた国際社会の、ガザ、パレスチナ全般に対する無知・無関心ではないかと言わざるをえません。
  だとしたら、我々は、知る努力とガザの問題を単に人道的な問題ではなく、政治的な問題として捉え、9条を持つ日本国民として自衛隊のイラク派兵、アメリカの侵略戦争に加担することを許さないという我々の責務を果たすことが求められているという指摘を真摯に受け止めなければなりません。
 人間としての「良心」について随分と考えさせられた講演会でした。

 「市民社会フォーラム」で講演された、ほぼ同内容の講演がYouTubeに掲載されています。会場に足を運べなかったみなさん、無知・無関心のままでいないためにも、ご覧になって下さい。

岡真理さんの講演1
http://jp.youtube.com/watch?v=M7uaAnDEYYw
岡真理さんの講演2
http://jp.youtube.com/watch?v=MYF65zNz-UA
岡真理さんの講演3
http://jp.youtube.com/watch?v=lGjQlEgFLdE
岡真理さんの講演4
http://jp.youtube.com/watch?v=l2wW4hcapyQ
岡真理さんの講演5
http://jp.youtube.com/watch?v=CICI1XMm8J8
岡真理さんの講演6
http://jp.youtube.com/watch?v=5EL6grhOJ4g
岡真理さんの講演7
http://jp.youtube.com/watch?v=UCA1Nog77bQ

<私の作品(「レインボー」)をご覧いただく方々に>(アブドゥッサラーム・シャハダ監督)
 私たちは、パレスチナ人として、自らの歴史が世代を超えて繰り返されてきたのを見てきました。私たちは、自らのアイデンティティを考えるとき、もはや占領に束縛されていることと切り離すことができません。国家としての地位と自由の実現に向けた不断の苦闘によってもたらされた、被害者の自己イメージと切り離すこともできません。
 私たちは、現実のなかでも、映画のなかでも、エンドレスで再生されるフィルムのなかに生きています。私たちは、破壊された家、戦車、F16戦闘機、薬莢、ロケット弾といった同じ舞台装置を使い続けています。主役と敵役とを区別することもできないまま、被害者の立場を強いられているのです。
 「レインボー」は、私が2004年に制作した映画ですが、これと同じ物語を反復しています。私たちは今2009年に生きています。私は、皆さんがこの映画を、またリハーサルを何度も繰り返すように見なければならないことを残念に思います。しかも今回は、より進歩した兵器によって、わが民衆とわが街を実験台にしながら繰り返されているのです。
 この困難なときにあって、私は皆さんに映画を託します。そのメッセージを理解するために、見ていただきたいのです。

3月22日「高齢者の命が粗末にされすぎではないか」

 19日深夜に群馬県渋川市の「静養ホームたまゆら」で発生した火災により10人が亡くなるという惨事は、さまざまな問題点を惹起しています。
 火の気のない室内から出火した可能性が高いと言われていますが、「たまゆら」は増改築を繰り返しており、違法建築の可能性もあり、厳しい規制を逃れるために無届けの施設であったと言われています。そして、その無届け施設に入居していた高齢者のうち15人が東京都墨田区から生活保護を受給していたとのことです。都市部に、低所得者向けの高齢者施設が不足していることと、不足すれば、無届けの施設と認知していても行政が入所させていたことを看過できるのかということになります。
 さらに、入所者の名前は判明していても、遺体が誰なのかを確認する作業が進んでおらず、入所者の孤独な境遇が浮かび上がっています。
 全国で350を超すと言われる同じような無届けの老人施設の存在を放置するのではなく、政府や自治体は、こうした施設の運営や設備、介護、防火の体制を緊急に点検し、どのようにその在り方を見直していくかが求められているのではないでしょうか。

3月21日「新年度は文化厚生委員会で頑張ります」

 県議会2月定例会は19日、産業振興計画関連事業費約85億円などを計上した09年度一般会計当初予算案や、86議案が原案通り可決され、議員提出議案の県議の報酬を今年度に引き続いて新年度も減額するための条例案も可決されるなどして、閉会しました。
 この一年間、産業振興計画の策定に関する議題も多かった産業経済委員会に属して、委員会活動を行ってきましたが、昨年度修正案を出して批判した試験研究機関のアウトソーシングについても、さまざまな問題点を追求する中で、新年度から再直営化を判断させるなどの取り組みも行ってきました。
 新年度は、文化厚生委員会に所属し、保健医療福祉の課題、危機管理の課題や大学改革の課題などに取り組むこととなります。とりわけ、医療センターの経営改革の課題も急を要する課題ですので、今年度も忙しくなりそうですが、精一杯頑張る決意です。
 18日に、病院企業団から支払われていた費用弁償7回分をとりまとめて返納の申し出を行いましたが、受領されませんでしたので、法務局に供託してきました。毎回、法務局への供託手続きをするのも手間のかかることでして、一日も早くこのようなことをしなくてもよいような費用弁償の見直しがされることを臨んでいます。
 昨日が彼岸の中日でしたが、様々行動がありましたので、今日実家へ帰りお墓参りをしてきます。

3月20日「WorldPeaceNow」

  昨日は、定例会の閉会後に、午後6時からWorldPeaceNow市役所前で集会をし、今日3月20日は3.20WorldPeaceNow統一行動に参加してきました。
  アメリカが「テロとの戦い」を叫び、アフガニスタン戦争を開始して7年あまりが経過し、イラク戦争も今日で開戦から6年が経ちます。この間、イラクでは100万ともいわれるイラク市民が犠牲となり、イラクの国土も途方もない破壊が行われ、米軍が使用した劣化ウラン弾等による被害は長期に続くなか、今日の統一行動の中から、イラク、アフガニスタン、パレスチナをはじめ、世界中のあらゆる戦争をなくすための行動を起こすことが求められています。
 「アフガンから多国籍軍の撤退を」「イラクから占領軍の早期撤退を」「いますぐパレスチナに平和を」「ソマリア沖への自衛隊派兵反対」「自衛隊は戦争協力するな」「自衛隊海外派兵恒久法をつくるな」と声をあげていきたいと思います。

3月19日「瀬戸山被告も有罪判決」

 昨日ご報告したとおり高知医療センターの施設整備をめぐる汚職事件の公判に赴いて、傍聴券を手に入れることができた私は、いつもとは違う瀬戸山被告の緊張した面持ちを見ながら、10時25分から始まった判決の言い渡しを聞きました。裁判長は収賄の罪に問われていた瀬戸山前院長に対し、懲役2年、執行猶予4年、追徴金185万円余りの有罪判決を言い渡しました。
 争点は三つ。「職務権限の有無」「有利な取り計らいの有無」「賄賂として受け取る意志の有無」で、裁判所はこれらのいずれも明白に有したと断じていました。詳細は、昨日から今朝のマスコミ報道に譲りますが、私としては、PFIの構図の中で生まれた犯罪であることには、結局は触れられていなかったことが残念です。
 設計変更にともなう「工期遵守」「コストアップは許されない」「コンセプトを守る」のいわゆる三原則がある中で、プラスマイナスゼロでコスト管理をしていく、最後のつけは5000万円の範囲なら竹中工務店に頭を下げて頼み込むという発想が「230億の建設費」管理の根底にあったことは贈賄側が証言しています。まさに「ゼネコン」の発想と権限を欲しいままにしてきた医師との間で起きた事件は、PFI故のVFMとオリックスをはじめとした構成企業自らの利潤を獲得するためのシステムの中で作り出されたものでないかと思っています。
 裁判官が判決の中で触れた「被告は設計変更については、もっぱら患者のためになるかどうかで判断し、費用のことは念頭になかったと供述しているが、費用面について念頭になければ、SPC側の要望を聞き入れて一部妥協する必要もなかった」と断じた下りは、結局は患者のためというより、瀬戸山個人の病院像を具現化したかっただけではなかったのかと納得させられました。
 今回、贈賄側収賄側通じての公判を可能な限り傍聴してきて、感じることは多々ありましたが、新聞社の求めに応じて出したコメントは次の通りでした。「瀬戸山被告の言い訳に過ぎない主張が採用されなかったことは、評価できる。しかし、執行猶予の理由の一つとして、医療界での功績を酌量したことも述べられたが、本県にとっては、PFI導入という罪の部分が大きかったし、PFI手法でなければ今回のような犯罪の構図はできなかったと思っている。そこに触れられなかったことは残念。」それが、今朝の高知新聞に載せていただいた29文字のコメントの本意です。さらに、そのコメントを載せて頂いた記事の見出しは「薄い県市の当事者意識」ということで、事件の土壌を検証しようとする姿勢が見られないとしているが、私としては、それ以上に「我々にとって過去のこと。」とのコメントに代表されるように、組織的関与を否定し続け、松田・矢倉をスケープゴートに仕立て上げてきたオリックスの体質を注視し続けなければならないと思っています。

3月18日「働かせ方の自由の怖さ」

 自公民が合意し、雇用保険の加入要件を現行1年以上の雇用見込みから六ヶ月へと短縮することとなり、受給要件についても雇い止めの場合、必要な保険加入期間を六ヶ月へと短縮することとあわせて、非正規社員への対応が拡充されようとしています。今回の加入要件の緩和によって、雇用保険に加入していない約一千万人の非正社員のうち、新たに148万人が対象となるとのことです。
 一方で、厚労省のまとめでは、育児休業に関する不利益取り扱いの相談が08年度は2月までで1107件で、07年度全体の882件と比べ大幅に増加していることが明らかになっており、妊娠、出産などを理由とした不利益取り扱いも1806件で07年度の1711件より増えています。そこで、厚労省は16日、妊娠、出産、育児休業などを理由とする解雇などの不利益取り扱いに厳正に対処するよう求める通達を全国の労働局長に出したとのことです。
 これらのことを見るにつけ、結局は、制度の拡充によってセーフティネットを繕い直すことも必要なのですが、制度があっても労働者の立場に立って運用しようというコンプライアンス思想が企業側にあるかどうかも併せて問われています。「働く自由」は奪われ「働かせ方の自由」ばかりが横行する企業社会の見直しこそが求められているのではないでしょうか。
 今日は、高知医療センター汚職事件瀬戸山公判判決で傍聴に行ってみようと思いますが、昨日高知新聞や朝日新聞が報道してたので、傍聴者が多数でくじ引きになるのではと思ったりしています。この公判が始まったときも最初の二回はくじ引きとなるほど殺到していましたが、その後は空席が目立つほどでした。時間の都合がつかず傍聴できないこともありましたが、5回ほど傍聴してきた瀬戸山公判。どのような判決が出されるのか。取りあえず裁判所に行ってみます。

3月17日「インターネット地図情報の危うさ」

 今朝の高知新聞でも報道されていますが、他会派にも呼びかけて提出した「インターネット地図情報提供『サービス』における地域安全に関する意見書」が、昨日の総務委員会で全会派の賛成が得られて、本会議で可決される見通しです。なお、宿毛市でも同趣旨の意見書が可決されたとのことです。
 これは、地図情報にあわせてその地点の実写画像を提供するサービスで、いわゆる「Street View」と銘打って、国内12都市の地図情報と写真情報が組み合わされて提供されているインターネット情報です。この「サービス」で、提供される画像には、民家や敷地内の様子、車のナンバー、表札の文字が読み取れるものなど、本来公表されたくない個人情報やプライバシーが長期間画像にさらされるなど人権侵害につながりかねない大きな問題を引き起こしています。
 あってはならないことですが、これらの情報が犯罪のための下見などに悪用されることもあるわけで、便利さの裏にある危うさとして、慎重に取り扱われるべきだと考えます。本県で対象となっている自治体はありませんが、全国でもいくつかの自治体で、慎重対応を求める意見書が可決される中、都道府県では初めてかもしれませんが、その意志をいち早く表示する意見書として可決するに至ることとなります。
 当面の国への要望事項は、下記のとおりです。
1 当該サービスにつき国に寄せられた意見の実態調査を初め,現状把握に努めること。
2 住居専用地域の公開の適否につき,国民の意見聴取を行うこと。
3 個人情報やプライバシーの保護に向けて、法整備を含め、必要な措置を講じること。

3月16日「学芸上海列車事故報告書はまだまだ未定稿」

 昨日、21年間かかった高知学芸高上海列車事故の事故報告書についての説明会が開催されたことが各紙で報じられています。73年に同校を卒業した私が88年の事故発生をニュースで知ったのは、東京武蔵野市の吉祥寺駅前の食堂で仕事帰りの遅い夕食をとっていた時のテレビでした。
 あれから21年、「あまりにも遅い」報告書が出されたが、それらは遺族の納得が得られたものとなっていません。「遅くなった」理由は「裁判で編集が中断したり、編集する教員の入れ替わりがあった。文言の修正や加筆にも時間がかかった」など様々あるにしても、亡くなった生徒や関係者のみなさんの側に立ったスタンスでこの事故と向き合っていれば、一定の理解も得られていたのでしょうが、そうなっていないところに大きな問題があると言えます。
 一面的にしか見えていないかもしれないが、報告書に掲載されている当時の校長の言葉を見たとき、私は「許せない言葉」として受け止めました。今回この言葉を載せたところにも、報告書に真の反省と謝罪の意志が現われていないのではないかと思った次第です。学芸高校がもう一度遺族の皆さんとまっすぐに向き合えるかどうかに、未定稿の報告書が定稿となるかどうかがかかっているのではないかと思います。

3月15日「にぎわいのもくもくランド」


 第4回高知もくもくランド2009春祭りが昨日から高知ぢばさんセンターで開催されていましたので、今日の午前中に訪ねてみました。
 天気も良くて、多くの人出で賑わっていましたし、いろんなブースでお知り合いの方とも声を交わしながら、時間を過ごしてきました。これだけの関心の高さが、木材産業の賑わいや林業振興につながればと感じたところです。
 木造住宅でも制震や地盤対策、断熱、防汚などさまざまな工法、資材の開発が進み、これらと県内産材による木造住宅のニーズが広がることを期待します。
 また、現在では外国産木材が多い学校での教材キットにも県内のひのき間伐集成材を利用したものを拡げる取り組みをされている話を聞くにつけ、教育現場での県産材利用と環境教育をセットにした意識改革の必要性を感じたところです。なお、この教材キットは「高知県リサイクル製品等認定制度」において平成18年度に認定されたものです。

3月14日「総看廃止、残念」

 一昨日、県立総合看護専門学校が57年の歴史に幕を下ろしました。前身となる県立高等看護学院からすると計4798人の卒業生を県内外の医療の現場に送り出してきたが、私は、歴史的な役割を終えたと思いません。特に、一昨年助産師の養成の必要性を訴え続け、総合看護専門学校廃止の条例案に対して修正案まで提出して、反対したことが昨日のように思い出されます。委員会開催中でなければ、是非、閉校式に出席してみたかったのですが、残念です。県は、助産師の養成機能は女子大看護学部で引き継ぐとのことですが、定数的にも少ないし、県内定着状況への不安など県内の助産師の確保が継続可能なのか、見極めていきたいと思います。
  来年度は文化厚生委員会に所属することになりますので、医師をはじめとした医療従事者の確保や県内医療環境については注視していきたいと思います。


3月13日「秘密会までして学テ結果を求める真の意図は」

  県議会総務委員会で学力向上支援のための21年度当初予算における高知市への集中支援1億36百万円の根拠を求めるために、学力テストの市町村別結果の開示を求めた自民党議員らは、「公表禁止原則を犯さない形」でと言いながら、「秘密会」にまでして、示させました。私たち県民クラブでは、このような形での審査のあり方に対して、秘密会開催の動議に反対するとともに、多数可決後の秘密会には欠席しました。
 「予算の判断材料として必要」として「秘密会」を選択した議員さんたち、ならば、何故納得したか県民にどう説明するのでしょうか。秘密会議である限り守秘義務を課される以上、県民に対しての説明もできないのに、そこまでして地方自治法施行後4回目という異例の秘密会議までにして、地教委の頭越しに行うことかと問いたいものです。
 熱い思いで、教育について語る知事の説明では、納得できないという会派のみなさんの対応に知事はどう感じているのでしょうか。よほど知事の説明を信用できていないと言うことなのか、本会議の質疑での知事・教育長の答弁では納得いかなかったということでしょうか。それとも、知事の熱い思いで講じようとした支援策を逆手にとって、学力テスト結果を公表させようとした政治的意図を持った行動なのでしょうか。
 知事をはじめ市町村長、地教委教育長、市長村議、県民のみなさんの意見を聞いてみたいものです。
 いずれにしても今回の強行は、県教委、地教委、そして、学校現場が一体となって、子どもと寄り添いながら学習の支援をしていくという県民の思いに水を差すこととなったことではないかと思います。

 秘密会に賛成された議員のみなさんたち、異例の手段を講じてでも「熱心に」予算の根拠を求めたのですから、今日の委員会審査でも、1.6倍まで増える県警捜査費についても、すべて根拠を明らかにして審議していただきたいものです。県民は、そのことを強く望んでいると思いますよ。

3月12日「定例会中でも頂く励ましが力に」

  産業経済委員会での審議二日目ですが、観光部からの報告で「花・人・土佐であい博」の成果が報告されました。1107人の就業機会を創出し、85億円の経済波及効果があったとのことだが、私はそれ以上に一過性でなく、継続的な観光資源が創出されたり、地域資源が発掘されたり、そして、何よりも関わった人たちの中に、観光の担い手としての人材が育っていることが、大切なのではないかと感じたところです。土佐・龍馬出会い博でも、さらにそれ以上の磨きあげを期待したいものです。今日は、昨日の後半に始まった農業振興部の議案審査から始まります。
  先日、私の議会質問をケーブルテレビでご覧になっていた方から励ましのお葉書を頂きました。仁淀川町のスクールバスと白バイの衝突事故に関する感想に触れられていましたが、真実は一つ、そして、その真実を知りたいというのが県民のみなさんの思いであることを痛感しております。

3月11日「『“三振”計画』とならないために」

 今定例会は、本会議でも予算委員会でもほぼすべての登壇議員が産業振興計画に関して執行部に質問することが多く、さながら「産振議会」とでも言う感じで推移しています。そして、昨日から始まった私の所属する産業経済委員会では、なおさら産業振興計画がらみの事業予算が多く、多額の県費が導入される事業だけに慎重に審査が行われなければなりません。地産外商戦略の拠点の一つとも言える首都圏アンテナショップについても、基本計画を策定する委託事業者も決定し、具体的に進み始めようとしていますが、振興計画の成否を問われる事業の一つでもあるだけに、注視をしていかなければなりません。
 知事の言う「実行元年」の滑り出しに、大振りは禁物かも。先週事務所にお立ち寄りいただいた県民の方が「イチローでも三振するがやき。下手したら『三振計画』になりかねんぜ」と言われてました。バントヒットでもいいから、県民の皆さんが納得する地道な成果を積み上げていきたいものです。
 今日も朝から、雇用対策、観光振興、農業振興の課題へと入っていきます。

3月10日「今日から常任委員会へ」

  漆間官房副長官の西松建設違法献金事件に絡み、「(捜査は)自民党議員には及ばない」発言を巡っての参院予算委員会のやりとりや、その後の記者会見では、結局言った言わないの話になってしまっています。そして、それを巡る麻生首相は午前中の「漆間副長官の発言内容が誤って報じられた」との弁を午後には「オフレコの発言について漆間副長官の記憶と記者の受け止め方の間にずれがあったというのが正確なところだ」と釈明するなど、また、発言撤回など相変わらずのていたらくです。この人の発言こそが最も「軽い」発言だと言わなければなりません。
  今日から常任委員会で、予算案や条例議案を詳細に審査していくこととなりますが、多くの資料を左右に見ながらの審議は毎度のことながら大変なものです。頑張ります。

3月9日「人の力」



  昨日は、事務所前の、青柳公園で二葉町自主防災会防災が炊き出し訓練をされていましたので、顔を出させて頂きました。今回は高知市水道局が青柳公園に設置している耐震性非常用貯水槽の飲料水を活用し、防災フードバンクから調達して頂いた非常食であるうどんとラーメン、無荒米による炊き出しも行なわれていました。ここの自主防災会も活発に活動されている防災会の一つですが、婦人消防団員の方も多くいる中、手際の良い訓練がなされていました。私も、おいしいうどんとおにぎりを頂きました。
 昨夜がフィナーレの「土佐のおきゃく2009」も覗いてみましたが、時間帯が悪かったせいか、目当てのものは売り切れていたり、できてなかったりと、居場所も定まらぬまま、移動して、行き着いたはりまや橋アーケードの「フードライブ男祭inはりまや橋」。顔見知りの方と会って言葉を交わすと「6時からやけんどはよう席取らんと座れんなるぜ」とのアドバイスに、とにかく席を決めて一品オール500円の鯖寿司、刺身、牛串ステーキ、生ビールなどを買って座り込みました。次々とお客さんがなだれ込んできて、アーケード内にしつらえた座敷のいたるところで写真のとおりの大お客、周りに立っている人がいると落ち着くこともできず、少し寒くなってきたのも手伝って、一時間もしないうちに、席を後にしました。
 普段からこれほどの人が中心商店街に溢れていたらと思わざるをえませんでした。

 定例会の方は、今日の予算委員会を経て、明日から常任委員会となります。

3月8日「旅立ちの日に」

  今朝の朝日新聞34面に、卒業式の定番曲である「旅立ちの日に」にまつわる記事が掲載されていました。私も、この5年間交通安全指導員として、小学校の卒業式に出席させて頂くことで、毎年耳にして、涙していたこの曲の由来を初めて知りました。1991年に秩父市立影森中学校で荒れていた学校を歌声の響く学校にすることを目指し、合唱の機会を増やした音楽科教諭の坂本(現・高橋)先生と校長先生の取り組みの集大成として「旅立ちの日に」が生まれたとのことです。この歌に、送られて巣立っていった生徒たちがどれだけいることだろうか。それと音楽と歌の持つ力を改めて、感じたところです。
  今月下旬全国で多くのこどもたちに歌い継がれるこの歌の最後に、ある「今別れの時 飛び立とう 未来信じて はずむ 若い力 信じて この広い この広い 大空に」を胸に巣立って欲しいと思います。
  そして、今日、この数年間、災害救助犬の育成や普及において、大変御世話になった知人の告別式に参列します。この方の「旅立ちの日に」今までのご協力に感謝しながら見送らせて頂きたいと思います。

3月7日「風邪に気をつけて」

 この一週間長いなと感じたところですが、昨日から急に喉が痛くなり、身体もしんどくなり、腰が痛くなってきたりとの前兆で、「風邪でもひいたのかな」と思い、夕べは置き薬の「葛根湯」を飲み、早くから寝たところです。起きてみると、熱はないですし、喉の痛みも少し和らいでいましたので一安心と言うところです。まだ、あと2週間議会は継続しますので、体調を整えて、後半戦に臨みたいと思います。
 一昨日、私の代表質問についてのテープ起こしをアップしたことをご報告しましたが、映像はないのかとのお問い合わせがありましたので、お知らせしておきます。県議会のホームページの議会中継のインデックスをクリックし、録画中継から入って、平成20年度2月定例会をクリックしますと、それぞれの議員の質問と執行部答弁がご覧頂けます。

3月6日「今日から予算委員会に」

 警察庁の発表で、自殺者が1998年以来11年連続で3万人を上回り、1月に全国で自殺した人は、厚生労働省の人口動態統計による前年1月と比べると340人多い2645人にのぼっています。
 月別の数を公表は、経済環境の悪化で自殺者数が増える恐れがあることから、これまで年1回発表していた自殺者数について初めて公表したもので、都道府県別の自殺率の分析を進めることから、経済環境の悪化との関連性などを分析し、都度都度の迅速な対応が必要となってきます。本県の昨年一年間の自殺者は223人で自殺率は全国平均を上回っているものの、昨年より3ポイント下がっています。
 先日、仁淀川町のスクールバスと白バイの衝突事件で質問した際に、「一部マスコミの報道に困惑し、その大半が事実と違うというなら法的手段に訴えればいいではないか」と迫ったが、「それぞれ報道機関なり、一般の方、いろんな事件に対して御意見があると思いますが、我々は裁判を通して真相を解明していくというのが職務である」として、取り合わなかった報道の一つで、先日の私の議会質問や国賠訴訟のことなどか取り上げられています。この番組ではこれまでに16回にわたって、ねばり強くこの事件を追い、疑問を呈しています。
  なお、国賠訴訟については、当初、前橋本知事、前鈴木警察本部長らを相手取るとのことでしたので、そのように報告してきましたが、3月3日の時点で、訴状より前知事の名前は削除され、『高知県』という組織に差し替えられたとのことですので、お詫びして訂正します。
  定例会一般質問は、昨日で終わりましたが、今日から予算委員会に入っていきます。

3月5日「何事も真実を明らかに」

  民主党代表の小沢氏秘書の逮捕は、政局を大きく揺るがし始めています。献金配分についても西松側との協議がされていたとかの報道もありますが、自民党議員の中にも同様の疑義は少なからずあるでしょうから、検察は金額の多寡ではなく公平適正な捜査をしない限り、検察の信用にも関わってくるのではないでしょうか。また、小沢代表は、検察の捜査が「異常な手法」であるという以上、第三者による調査をするなどして明らかにし、国民に対して説明責任を果たすべきではないでしょうか。いずれにしても「金」の問題で国民に政治不信を招くことは残念です。
 二日の質問・回答のテープ起こしができましたので、アップしました。これは、一応のテープ起こしであって正式の議事録ではありませんのでくれぐれもご了承を。それにしても、約5万字の質問と回答ですので、気長に目を通してください。
  昨日、仁淀川町のスクールバスと白バイ衝突事件の国家賠償請求訴訟における記者会見が開かれたようで、昨夕のニュースや今朝の新聞で取り上げられていました。その争点について、争われることで、片岡元運転手やご家族、支援する会、そして、同乗していた生徒さん、亡くなられて供述できない無言の白バイ隊員をはじめ疑問を持たれている県民、国民のみなさんの前で事実を明らかにしていただきたいと思います。

3月4日「毎日が緊張感の連続です」

 県議会一般質問は3日目に入ります。昨日飛び込んできた 民主党小沢代表の公設第1秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された事件に関し、マスコミは報道を繰り返していますが、政局に大きく影響しそうです。当の小沢氏は疑惑を否定しているとの事だが、政治責任は免れないとの声も出始めており、自民党はここぞとばかり逆襲に転じるのではないでしょうか。折しも本日定額給付金関連法案の衆議院での再議決が行われようとする日でもあり、タイミングとか風向きとかいろいろ考えると「国策捜査」ではという声も出始めることでしょうし、国民の政治課題への関心を別の所に向ける狙いもあるのでは。
  今朝の朝日新聞で、先日私も最後の質問で警察本部長に対してコメントを求めた「前橋本知事、前鈴木警察本部長らを相手取った国家賠償を求める訴訟」のことについて、直近の記事が報じられています。県民が、国民が知るべき真実が明らかにされることが求められています。もうすぐ、テープ起こしも出来ますのでできあがれば、「議会質問・議事録」のコーナーにアップしたいと思います。

3月3日「警察の信頼回復道遠し」

 昨日、代表質問を終えました。いささか疲れました。少しかみ合わない部分もあつたりして、本当は時間と再質問の回数に制限がなければ、ずっとやりとりをしていたい気分にもなりましたが、そうもいきません。テープ起こしをたのんでますので、仮の議事録ができましたらできるだけ早い段階でアップします。
 それにしても、警察本部長の答弁は紋切り型で何の誠意も感じられません。トップがあれでは、県民の信頼回復を得ることはなかなか難しいと感じたところです。誰かが言ってました。「捜査費にアクセル、白バイ事件にブレーキ」。検察審査会が県民の声として再捜査を求めた「仁淀川町のスクールバスと白バイの衝突事故」については、警察本部は「争点については、裁判で審理を尽くされている」の一点張りでしたが、ここにも県民の疑問の声は届いてないと言うことです。
 そんな中で、事故発生から3年を経過することとなり証拠隠滅罪の時効を迎えるということで、前橋本知事をはじめ当時の県警本部長、交通部長など7名を相手取った国家賠償請求訴訟が起こされたことについての感想も求めましたが、「ノーコメント」でした。
 捜査費問題も含めて、警察本部が信頼回復をするには、時間がかかりそうです。

3月2日「今日から代表質問、頑張ります」

  昨日は第16回高知県ちびっ子相撲春季選手権大会の開会挨拶から始まって、閉会挨拶まで市営相撲場と議会棟の間を行き来しながら、過ごしました。ちびっこ相撲は、昨年より、参加力士が少し減りましたけど、精一杯の熱戦を繰り広げてくれました。また、来年の成長が楽しみです。
 今朝は早くから、「新聞で見たが登壇するのは何時頃か」とのお電話を頂きました。その方は医療センター問題が気にかかっていたようです。捜査費やスクールバスと白バイ衝突事件についても、昨日のホームページで知った方が関心を持ってくださっているようです。
  今日は、午後3時過ぎ頃から代表質問で登壇します。実は、質問項目が多すぎて「最後まで行き着くが?」と心配されていますが、何とか行き着いて出来れば再質問までやりたいと思っています。得意の「早口」にならないように気をつけなければ。



3月1日「土佐のおきゃく2009スタート」

  昨日から、観光イベント「土佐のおきゃく2009」が開幕しましたが、議会棟からの帰りにオープニングセレモニーを少しだけ覗いてみました。勇壮な山田太鼓で始まり、ステージでは華やかな踊りなど賑わい始めるとどんどん人出が増えていました。3月8日まで、高知市中心街などで、46イベントが開催されますが、土佐の春に酔っていただきたいと思います。
  ただし、くれぐれも中川さんのようにはならないように自重しつつ、楽しんで頂けたらと思います。
  今から、高知県ちびっ子相撲春季選手権大会の開会式に向かいます。毎年こどもたちの成長が楽しみな大会です。この大会から育っていった豊ノ島、栃皇山につぐ未来の力士が頑張ります。(午前10時から高知市相撲場)
  さて、いよいよ明日は、代表質問です。大会が終了後、議会棟で最後の準備です。


月28日「悪化する一方の雇用」

  毎月末の金曜日に雇用関係や消費者物価の指数が公表されることとなっています。その意味では、注目していたのですが、1月の完全失業率は前月比で0.2ポイント下回る4.1%と3ヶ月ぶりに改善していますが、有効求人倍率は0.67倍と8ヶ月連続の下落で03年9月以来の低水準となっています。正社員の有効求人倍率は0.43倍で過去最悪とのことです。非正規労働者の失業は、昨年10月から今年3月にかけて15万7806人にのぼり、1月の調査に比べ約3万3000人増加しています。しかも、失業した派遣労働者の雇用保険の受給状況では、調査した約4万人のうち、受給資格を得たのは2万3559人にとどまっています。雇用のセーフティーネットが十分に機能していないことが明らかになったのではないでしょうか。
  私が先日相談を受けた方も、県外で働いていて、離職された方だが、雇用保険もかけられてなくて、受給資格がないと言われていました。制度としてのセーフティネットの編み直しも重要だが、企業の雇用責任の欠如も大きな問題なのではないでしょうか。
  そんな中での、緊急雇用対策が功を奏していけるのかが問われてきます。
  今日も、原稿作成のために今から議会棟へ出向きます。
  先日、議会中は心の底から「土佐のおきゃく」を楽しめないと書きましたが、みなさんは是非足を運び楽しんでくださいね。今日からスタートです。
  私は足を運べないのですが、応援するふるさと久礼のザ・ロカッツも午後一時からの中央公園の「ラ・ラ・ラ春まつり」のステージに登場するようですので、応援しちゃってね。

月27日「質問項目を確定する一日に」

  昨日の私の4時起床にいろんな方からコメントを頂きました。「俺が寝る頃やね」「朝の方が調子えいですか」「同年齢の坂本さんも私と同じなんだなあ。最近は3時に起きます。夜は仕事するのを辞めました。朝すべてやります。もうこうした生活はやめられませんね。」それぞれのライフスタイルがあるのだと思いますが、朝の方が頭が冴えていることだけは確かです。ただ、私が原稿書きに集中できないのは、新聞が届いたらまずそれに手がいってしまうからです。4時半過ぎに高知新聞、6時前に朝日新聞が届けば、原稿書きが一旦中断してしまいます。そして、記事に腹を立てたり、怒ったり、喜んだり、ラジバンダリ。違うか。少し脱線しました。
  気持ちも新たに、仕上げに向かう今日一日です。

月26日「悩める日々」

  質問の絞り込みに終日明け暮れていますが、年齢とともに最近生活スタイルが変わり、朝4時前に起きるので就寝時間が早くなります。以前は、質問原稿づくりでも夜遅くまでかけて出来ていたのですが、パソコンと向かい合うせいかもしれませんが午後8時頃になると目がショボショボし始めて、作業が続きません。そのためどうしても、出来上がりに時間がかかってしまう毎日を過ごし、少々焦り始めました。
  しかも、子育て支援・教育の問題では、自分がどうだったのか、自分のこどもがどうだったのか、PTA活動をともに担ってきた保護者の皆さんは、交通安全街頭指導をしながら声を交わす近所のこどもは、そして、先生方はと考え出したらなかなかまとまりません。子育てって、教育って一つのモノサシで図れるものでないですからね。今日もまた悩む一日が始まりました。

月25日「今日中に課題は絞り込むぞ」

 代表質問の絞り込み・整理を急いでいるところですが、大きくは次の課題で考えています。
1 知事の政治姿勢について
2 産業振興計画、雇用政策、地域資源とまちづくりについて
3 組織再編成と業務委託のあり方について
4 少子化対策・子育て支援について
5 地震・防災対策と危機管理について
6 日本一の健康長寿県について
7 県警察が県民の安全を守るに足る信頼を
 以上ですが、本当はさらに多岐にわたっていて、悶々としていたのですが、昨日ある先輩議員から「一人でどれだけ頑張っても50分の中で全ての県政課題について網羅できんがやき、そんなに悩んでも仕方がないで」と言われて、当たり前のことに改めて気づかされた次第です。
 取り上げられなかった課題については、委員会審議や別の機会に頑張りたいと思います。
 今週の土曜日から「土佐のおきゃく」がスタートしますが、どう考えても議会中は心の底から「おきゃく」を楽しむところまではいかんですね。

月24日「地検は検察審査会の議決を真摯に受け止めたのか」

 今朝も、午前4時過ぎに起床して、昨日の開会冒頭の知事の提案説明を改めて精査しながら質問項目の整理をしていたところに、朝刊が届き目を通していると、数行の記事が目にとまりました。
  1月30日のこのコーナーで報告した旧春野町の国道で起きたスクールバスと白バイの衝突事件について、「証拠隠滅容疑」で検察に告訴し不起訴処分とされていた問題で、検察審査会は「捜査が尽くされていない」として昨年9月「不起訴処分」とした検察に捜査をやり直すよう求めた不起訴不当の議決について、昨日高知地検は再び不起訴処分としたことが明らかになったという記事です。高知新聞で10字×37行、朝日新聞で13字×21行というわずかな記事です。
 しかも、地検は「スリップ痕はバスがつけたものと判断し、偽造を疑う証拠はなかった」としていますが、具体的な再捜査をしたかどうかは明らかにしていないとのことです。
 以下の囲みの文章は、1月28日付検察審査会議決文からの抜粋ですが、地検としては下記にあるそれぞれに指摘された事項に対して、どのような捜査をして、その結果の詳細を公表することも併せて結果を示すことが、県民の代表としての検察審査会に対する説明責任ではないのでしょうか。
 これらのことが、なされないままでは警察も検察も一体となっているという不信感が払拭されることはないのではと感じました。現在の警察・検察制度のもとに防犯、安全を委ねている県民にとっては看過できないことではないでしょうか。

本件不起訴記録及び審査申立書を精査し。慎重に審査した結果は次のとおりである。
(1)検察官は、衝突現場の写真撮影報告書及び実況見分調書添付の写真及びネガフィルムを鑑定、分析するなどの捜査を行う必要があると思われる。
(2)検察官は、衝突現場にはバス車内の同乗者のほか野次馬等もいる中、ねつ造しうる状況ではなかった、という先入観を基に捜査の結論に導いているのではないか
(3)バスの同乗者などの供述も参考にする必要があると思われる。
(4)申立人が実施した走行実験による鑑定結果に対して、検察官は別の専門家による検証を踏まえ、反論を行う必要があるのではないか。
(5)被疑者を特定するための捜査を行った形跡が認められない。
 以上の様に、当検察審査会が指摘した事項は、検察官において、改めて検討したとしても、新事実の発見やその証明がなされるかどうか、期待されるところは少ないかもしれない。しかしながら、それでもなお捜査が尽くされていないという感を完全に拭い去ることはできず、検察官の判断は市民の感覚として納得できない。
月23日「定例会開会へ」

 いよいよ今日から2月定例会が開会となります。
 知事の言う「攻めとぬくもり」の予算について、しっかりと審議しなければなりません。特に産業振興計画と雇用政策、少子化対策と教育・子育て支援、医療や福祉の拡充策、県民の安心と安全に繋がる地震対策などの事業の実効性が図られるようなものとなっているのかなど多くの県民の皆さんが関心を持たれていることだと思います。
 私も、3月2日の質問日に向けて、質問事項の整理に奔走しているところですが、閉会までの25日間、風邪などひかないように臨みたいと思います。
 実は今から、交通安全指導のため街頭に立ちますが、その後昭和小学校で「ありがとう集会」にお招き頂いています。例年の行事で、校区内の街頭に立っている交通指導員に対して、生徒たちの感謝の集会で歌や花のプレゼントが頂けるのです。毎年の楽しみでもあるのですが、今日は定例会開会日でもありますので、残念ながら欠席とさせていただくことになります。


月22日「龍馬伝への期待」

  昨日は、会派控室で本会議質問の組み立てをしていましたが、合間をぬって龍馬研究会の09年度総会終了後の講演会の聴講に出かけてきました。講師は歴史研究家で研究会理事の永国淳哉さんで、演題は「龍馬伝が来る」というものでした。弘化年間の少年龍馬の海への憧れの時期から嘉永、安政、文久、元治、慶応と続く世の中の動きと龍馬の動きが「おらんくの池」で見る西洋捕鯨船、ペリー来航、曜霊船、蒸気船・軍艦”順天丸”、南海丸、伊呂波丸との関わりでお話しがされて興味深いものでした。
 さて、大河ドラマ「龍馬伝」にどれだけ関わりのある話が出てくるのか。「龍馬伝」への期待は徐々に高まっていくことでしょう。

月21日「津波啓発表示パネルのとりつけ完了」

 今朝、津波啓発表示パネルの取付を業者さんに行って頂き、今年度の自主防災会補助金事業もやっと終わりました。このパネル取付もマンションの共有部分なのですが、部屋の方の了解を頂くのに、なかなか連絡がとれず、遅くなってしまいました。これで補助金の精算に取りかかることができます。このパネルを日頃から自主防災会の会員自ら目にすることで、津波避難の意識啓発の役割も果たそうと言うことで、防災会の事業に入れていたものです。また、海抜ゼロb地帯の近隣の方への啓発の意味合いも持って頂けるのではないかと事業化したものです。
  これで、自主防災会の補助事業が終了しましたので、事業終了報告を提出の上、定例会の質問づくりに専念しなければなりません。
 さて、久しぶりの人形作家の弟ネタです。NECのパソコンのサンダーバード以来のCMの仕事が入って、英会話のGABAのキャラクター人形を製作したとのことです。高知では、NECのパソコンCMの時と違って、目にすることはないですが、仕事があるということだけでも兄としては一安心です。

月20日「文旦大福好調の滑り出し」

  先日、この欄で紹介した「文旦大福」が、RKC高知放送「みんなのラジオ」の木曜市レポートで放送されるとともに「こうちeye」でも放送されるなど、木曜市デビューを果たしました。店先に並べるとすぐに売れてしまうので、取材が終わるまでは、隠しておくといった苦労もあり、取材終了後は100個を完売ということで、私も僅かしか手に入れることが出来ませんでした。当分の間は、日曜市と木曜市での限定販売ですが、発案者の岡上さんは、いずれ全国発信ができればとも意気込んでいます。
  市で「文旦大福」を取り扱って頂いている神田の久さんはもともと田舎寿司などを取り扱われていますが、こちらも安くてとても美味しいもので、やっぱり「高知の食はアピール度が高い」ことを実感した次第です。

  ところで昨日の産業経済委員会は、高野委員長の遅刻のため、50分遅れで開会となりました。定刻5分前に委員席にただ一人着席していた私のもとに事務局から開会が遅れる旨の連絡があり、控室に戻り再開を待ちましたが、委員長の「所用のため遅れた」との陳謝を受け、開会しました。ところが、新聞やご本人のブログを見ると「正直に申します。忘れていました。手帳に書いていませんでした。」とのことで、陳謝の理由が違っているわけで、いかがなものかと言わざるをえません。

月19日「医療センターは経営企画協議会に託せるのか」

 「これまたおおごと」と書いた昨日の県・市病院企業団議会は厳しい判断を迫られました。
 今年度末には資金ショートを回避するため、県と市から資金不足7億6200万円の長期貸し付けを受ける補正予算を計上するとともに、来年度予算では約14億円弱の赤字予算を計上せざるをえない状況。さらには、23年度末までに収支改善を図る改革プランを今年度中に策定しようとしたが、SPCが経費削減要請に協力しなかったため、来年度中に策定することとしました。
 このような状況のもとで、来年度中に「経営企画協議会」の場における企業団とSPCの協議の行き着く先に早急な経営改善が図られることを強く求めることを条件としての予算案を承認するため、私は附帯決議案を提出しました。同僚議員に審査して頂き、補強修正の上、下記のとおりの「高知医療センターの経営改善と医療体制の維持向上を求める附帯決議」を全会一致で採択し、その後補正予算議案と新年度予算議案をそれぞれ全会一致で可決しました。
 しかし、その後の議員協議会においても、高知医療センターの経営改善に向けた協議にSPCがどのような姿勢で臨むのかということについての質疑においてもSPCの社長の姿勢は納得のいくものではなく、今後とも協議内容のチェックを強化していかなければと受け止めたところです。

  高知医療センターの経営改善と医療体制の維持向上を求める附帯決議
 高知医療センターは本年度末、資金ショートを回避するために県・市両構成団体から多額の貸し付けを受けることとなる。
 このような経営危機に対して、早急な回避策を講じるために病院改革プランを策定しようとしたが、改革プランの策定には欠かすことのできない特定目的会社(SPC)高知医療ピーエフアイ株式会社の協力が得られないまま、来年度予算を編成することとなった。
 高知医療センターの運営をPFI事業として採用したのは、VFM効果を生じることが前提であり、公共の費用負担が軽減されるからであった。
 しかし、材料費などの費用が、PSCや応募者提案時より大幅に上回っている現状の中で、今後の協議において、特定目的会社(SPC)の経営改善のための協力姿勢に変化が見受けられない場合は、PFI事業を継続しないことで経営改善を図ることを選択せざるをえないことも視野に入れた検討が求められる。
 また、厳しい経営状況下であっても高知県の基幹病院としての高知医療センターの人的体制をはじめとした医療体制の質の確保は今後も求められることから、医師をはじめとした高知医療センター職員のモチベーションを維持しつつ県民の医療ニーズに応えられる体制の維持・向上を念頭に置いた病院運営は必須の課題である。
 県・市両議会で、平成19年12月定例会において高知医療センターの経営改善を求める決議がなされているにもかかわらず、平成21年度においても、約14億円近い赤字予算を計上するに至っては、その責任を看過できるものではない。高知県と高知市で構成される病院企業団は早期の経営改善に向け、不断の決意をもって取り組むことを当企業団議会として強く求めるものである。
 以上、決議する。
                                   平成21年2月18日
                                   高知県・高知市病院企業団議会
月18日「県民が評価できるか攻めと温もり」

 昨日、一般会計の総額およそ4187億円という県の09年度当初予算案が公表されました。
 知事はこれを「攻めと温もりの予算」と位置づけ、「経済」と「福祉・教育」の両面に配慮したとしています。また、「国からの交付税について、地方に重点的に配分するよう訴えかけてきた結果、予算が誘導され、県の財政状況も一定程度改善された。」と述べています。厳しい財政状況のもとで、財政的危険水域の到達もわずかだが先延ばししながら、十年ぶりの前年比増という積極予算に対して、県民が「攻めと温もり」を具体的に実感できるものかどうか、議会としても精査しながら、明らかにしていく必要があります。
 高知からの情報発信をうまく行いながら、国の支援も受けながらの新たなシステムづくりを講じるなど、これまで知事がよく言っていた「つぼと勘所」を押さえることで、具体化できた部分も多くあるのかもしれません。いずれにしても、23日開会の2月定例会では3月2日本会議での代表質問にもたちますが、充分な審査を行っていきたいと思います。
 また、昨日、最終のとりまとめを行った県産業振興計画についても地域アクションプランといかにリンクさせて実効性のあるものとして具体化を図っていくのかが、問われています。とにかく、総動員で一年間かけて、練り上げてきた計画が画餅に終わることのないものにできるかどうかは、行政はもちろんですが、その支援を受けた関係団体、事業者、県民がどれだけ本気になれるかではないでしょうか。
 連日報道の中川財務・金融担当相の醜態会見騒ぎは、昨日も朝から転々とし酩酊会見の後始末の辞任劇も酩酊状態のようでした。
 今から医療センターの会議室で企業団議会ですが、これまたおおごとです。

月17日「高知のB級グルメに期待」

  今日いよいよ産業振興計画の最終とりまとめの検討会が開催されます。高知県の起爆剤としての実効性を伴った計画となることを期待していますし、この議論の中で触発された分野、人、モノが一日も早く動き出すよう我々も支援していかなければと思っているところです。
  そんな中で、この計画策定中にも繰り返し議論されてきた全国で誇れる素材を活かした食品加工業へのテコ入れが期待されています。土佐人は知恵を働かしています。今朝の新聞にある土佐清水発の「さばぁーがー」、「ホリカワアートミーティング2007で」すでに一度お目見えして行列のできた「サエンバーガー」も新たな動きを始めつつあります。「佐世保バーガー」に負けるなと言いたくなります。そして、明後日の木曜市にデビューする「文旦大福」。昨日味見をさせていただきましたが、「イチゴ大福」に負けないおいしさです。土佐文旦を使った期間限定の「文旦大福」のブレイクを期待しています。こんな動きが産振計画と相まって、四国の他県と比して唯一赤字県の本県の食品加工業の地域際収支が黒字に転じていくことを期待する次第です。
  ところで、昨日取り上げた中川財務・金融担当相の醜態騒ぎは、国内はもちろん海外でも恥をさらしまくっていますが、問責決議案を巡る動きが活発になっています。それにしても「空気読めない」「漢字読めない」に「会見で酔う」が加わってトリプルKY内閣になってしまいました。

月16日「箱庭療法で」

 昨日、高知大学医学部で開催された第9回メンタルヘルス講演会に参加し、「箱庭療法からみるひきこもりの青年のこころ」と題する高知心理療法研究所所長高野祥子先生のお話しを聞きました。
  高野祥子先生は故河合隼雄先生のもとで箱庭療法を学ばれ、不登校や、ひきこもり、非行などの多くの青少年を箱庭療法により癒してこられ、箱庭療法の発展と普及に尽力し、その功績は高く評価されている方です。心の悩みを持つ患者が、砂の入った箱の中に人形や動物、建物の模型を自由に配置することで心理状態を理解し、回復を早めるとのことで、二人のひきこもり青年の治療事例の箱庭の写真で内面の変化について説明がされました。
  「箱庭療法」というのは、心理状態を理解する一つの技法で、言葉で表すことが難しい深い内面の世界を表現しやすく、できあがった作品を患者自らが見詰めることで、効果が大きいとのことです。
  最近、「漢検」疑惑で「検定」ばやりに批判もあるところですが、12日に挑戦した防災学検定の解答が発表になり、自己採点したところ30問中27問の正解でした。20問以上正解ならば3月下旬の成績上位者発表に掲載されますがどうなることやら。
  昨晩、ニュースで流れていたローマでの先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見の席上の中川昭一財務・金融担当相の姿は、何なんでしょうか。ろれつの回らない口調でまともなやりとりになっていない会見、「時差ぼけの影響か、疲労によるものか原因は不明だが」とマスコミは口を濁しているが、どう見ても酩酊状態ではなかったのではないでしょうか。もしそうだとしたら、「笑っちゃうくらいあきれ」るのではなく、国民は「ふざけるな」と怒るべきではないでしょうか。

月15日「1.5次産業への期待」

  昨日も春野地区と土佐山・鏡地区での「対話と実行」座談会に出席し、参加者と知事の意見交換に耳を傾けてきました。一昨日の正庁ホールで開催された場合と違って、農業者の代表とか商工業、防災会、地域づくり、教育関連、林業従事者の立場からさまざまな意見が出されました。1.5次産業への期待など、それぞれにもっともな提言が出されていましたが、知事が言う「あれかこれかの厳しい選択の対象」として検討されていく過程で、公が担うべき課題か、民が担うべき課題なのか、公民協働で行うべきなのか十分精査されていく課題もあったように思います。また、高知市に合併したが故に地区で抱えている課題や気づき始めた課題もあるように感じました。さらに、土佐山・鏡地区で声の多かった教育・学力問題をしっかり受け止めた議論も必要になっています。知事の言う「凡事徹底」がとのような形で行われていくのかも、こどもたちと向き合って実践されるべきこととして注視していきたいと思います。

 とにかく2月としては記録的な暑さの一日でしたが、鏡地区へ自転車で向かった40分の行程では、すっかり汗をかいてしまいました。

月14日「熱い座談会」

 昨晩は、県庁正庁ホールで開催された第33回目の知事の「対話と実行座談会」に出席し、参加者の県民のみなさんと知事のやりとりに耳を傾けてきました。午後6時半に始まった座談会は、途中5分間の休憩を挟んで午後10時まで熱いやりとりがありましたが、詳細報告するには盛りだくさんの内容ですので、簡単に。
  防災対策に関して企業のBCP策定支援、堤防・岸壁、浸水予測地域の公的避難場所などのハード整備、おもちゃ図書館の拡充、特定疾患の患者会組織化の支援、精神障害者に対する医療体制などの在り方について、観光振興のための提言、駅周辺から中心市街地の活性化、大学教育機関の在り方、中学生学力の向上と学校図書室の司書配置、自然環境保全のための財源積み立てなどが公募市民から提言されて、フロアーからは有機農業の担い手づくり、木材利用、自然を生かした駅周辺整備、お城の見えるまちづくり、地域づくりは人づくり、企業の生産拡大で雇用を、外国との交流など多岐にわたったテーマに知事が熱く語るという場面が続きました。
 こんな姿が、33回続いてきたかと思うと、私自身も随分と刺激される面がありました。
 今日は春野地区と鏡地区で開催されますが、何とか足を運びたいと思います。

 さて、今朝の新聞では、ニューヨーク州バファロー近郊で日本時間13日午後0時20分ごろ、高知で胴体着陸したボンバルディアの同型機であるコンチネンタル航空の国内近距離便が民家に墜落炎上し、乗客、乗員、巻き添えになった民家の住民1人の計50人が死亡したと大きく報道されていました。高知新聞で「空の隙間−ボンバル機事故からの探求」が連載されてきた矢先のこの報道を見ると、今回の事故の原因究明が急がれるとともに、この企業の体質が改めて問われなければならないのではないかと思った次第です。

月13日「構造改革派の巻き返しか」

  昨夜から今朝にかけての報道は小泉元首相の「笑っちゃうくらいあきれた」発言に関する麻生首相批判が、多くを占めています。これは、単なる麻生降ろしと言うより、規制改革・構造改革派の巻き返しではないのかという感じがしています。
  アメリカ発の金融恐慌以来、新自由主義・市場原理主義の破綻による構造不況と指摘され、国内においては、小泉改革の負の遺産が顕在化する中で、改革利権に群がってきた資本の側が、「功績」を汚されたくない小泉元首相を表舞台に引っ張り出し、この流れに歯止めをかけようとしているのではないかと思えてなりません。
  それにしても、衆院予算委員会で国債発行額30兆円枠などの公約を守れなかったことを追及された時の「この程度の約束を守らないことは、大したことではない」発言をはじめ、「どこが非戦闘地域か、分かるわけがない」「人生いろいろ」発言などで物議を醸した小泉氏に「『発言に気をつけるよう』になんて言われたかねえよ」という麻生氏のべらんめえ口調が聞こえてくるようです。
  だからこそ、五十歩百歩の死に体リーダー同士の自民党内の抗争と言うことではなく、本質を見失わない闘いの継続を図らなければなりません。

月12日「Revolution」

  写真の順で、昨日の行動を追ってみると、朝事務所で昨年より手強かった防災学検定に挑戦した後、自転車で「かるぽーと」で開かれる「オーガニックな一日in高知」を横目に見ながら、「建国記念の日に反対する県民の集い」に参加して、日の丸・君が代の強制に対して闘い続ける東京都養護学校教員の河原井純子さんの講演を聴き、その後は県立文学館で開催された講演会「今、県民のための図書館」に出席しました。「県民のための図書館が人と地域を支える」と題した前鳥取県立図書館長の講演では、図書館の持つ新たな機能の必要性を中心に県立図書館の役割と仕事について伺いましたが、これまでにも図書館改革の際に言われてきた「進化型図書館」の真髄に触れさせていただいた気持ちです。
 そして、次は「かるぽーと」へと向かって「オーガニックな一日in高知」の第2部オーガニック・シンポジウムのパネルディスカッションに何とか間に合いました。 天野礼子(アウトドアライター)さんをコーディネーターに岡崎高知市長、ふるさと回帰支援センターの高橋公事務局長による「有機の時代をつくるために」と題したパネルディスカッションでしたが、毎週土曜日に桟橋で開催されている「港の土曜市」オーガニックマーケットへの出店者が40ほどあり、これだけの規模のオーガニックマーケットは全国一ということで、高知が有機の時代をつくるためのトップランナーになることが期待を込めて話されました。
 夜は第3部「オーガニック・コンサート&トーク」加藤登紀子+Yaeですっかり楽しんで帰路につきました。
 それぞれのイベントで学ぶことは数多くありましたが、加藤登紀子さんのオーガニックコンサートのエンディングは、加藤さんの生き方の中から、今、伝えようとしているRevolutionレボリューションの大合唱で、今の時代にこそ起ち上がることを促されました。河原井さんも「最初におかしいと言えなかったらどんどん進んでいく。良識ある市民がおかしいと言わずに、見過ごしていた時に、取り返しがつかなくなることにつながる」との思いで「普段着の不起立」を続けているとのことです。
 おかしいと感じたとき、一人でも一人からでも始めることの大切さも改めて気づかされました。そして、一人の力を大きな団結の力に。

月11日「みんなちがって、みんないい」

  昨日は、少子化対策・子育て支援特別委員会で最終報告のとりまとめを審議した後、地域で、交通安全指導員をさせてもらっている関係から、地元の昭和小学校の「ひまわり学級」のみなさんから「地域のみなさんとの交流会」にお招きを頂いて、参加してきました。特別支援学級の「ひまわり学級」の生徒さんたちが学習の一環として畑での栽培活動や調理活動に取り組んできた成果と言うことで、生徒たちで育てた野菜を使った豚汁をご馳走してくださいました。また、一年間の作品展もかねていましたので、それぞれの自慢の作品を披露して頂きました。豚汁はとっても美味しかったし、作品の出来映えには、参加した地域の人たちも感嘆することしきりでした。
  街頭で指導しているときにも、挨拶を交わしている生徒さんも何人かいましたが、改めて言葉をかわすなかで、もっと近くなれましたし、今、マラソンの完走を頑張っていることや苦手な算数に取り組んでいること、英語にも取り組んでいることなどそれぞれが発表した目標に近づけるようみんなでエールを送ったことでした。
  教室の前の黒板の上には、童謡詩人・金子みすずの「みんなちがって、みんないい」の大きな言葉が輝いていましたが、生徒さん一人一人の顔が随分と輝いて見えた交流会でした。
     「私と小鳥と鈴と」
   私が両手をひろげても、
   お空はちっとも飛べないが、
   飛べる小鳥は私のやうに、
   地面(じべた)を速くは走れない。
   私がからだをゆすっても、
   きれいな音は出ないけど、
   あの鳴る鈴は私のやうに、
   たくさんな唄は知らないよ。
   鈴と、小鳥と、それから私、
   みんなちがって、みんないい。

月10日「揶揄される政治」

 第一生命保険が、22回目を数える恒例の『サラリーマン川柳コンクール』の入選作品100句を発表したとのことで、見てみましたが、毎回うんうんと頷かされる句が多くあります。ちなみに私の「私が選ぶサラ川ベスト10」は、次の10句(順不同)になります。
「体調が 悪くて病院 明日にする」 元気でナイト
「『ストレスか?』 聞かれる上司が その原因」 読み人知らず
「 良い上司 見ざる言わざる 褒め上手」 部下の気持ち
「見渡せば いるいる名ばかり 管理職」 休憩時間
「まだ来ない・・・ カネは天下を まわるはず」 ブリ大根
「コスト下げ やる気も一緒に 下げられる」 敏腕経営者
「子供らに また教えてる 総理の名」ゆきこ
「マンガ好き 末は首相と 息子云う」 ―凡人パパ―
「子どもより 大人に足りぬ 羞恥心 」たゆ
「投げ出すな! 国とは違う 学業は」 真面目な親
 5月に投票結果が発表されますが、果たしてどれだけ入るかな。
 手元に、95年に発刊された「平成サラリーマン川柳傑作選第五集」があったのでパラパとめくってみると、「OA」「バブル」「残業」「過労」「社内ネタ」「ダイエット」「家庭ネタ」と時代を感じさせるモノもあれば、今に通ずるモノもあり当時の世相を映しています。しかし、大きく違っているのは、政治ネタが極めて少なく「新党ブーム」を皮肉った「新党に 新々党に しらけ党」「党名と 首相の名前で カルタ出来」というものぐらいです。今年はここに選んだ句以外にもいくつかありますので、「政治」が揶揄されるネタばかり提供している証拠だと言えます。

月9日「翻雲覆雨宰相」

  一昨日、「郵政民営化に関する発言」をした麻生首相を「面従腹背リーダー」と指摘したが、手元にある「四字熟語」という講談社現代新書の第三章に「政治家たちの四字熟語」というのがあり、その中に、しっかりと「面従腹背」という言葉の由来が説明されています。
  この章では、「光明正大・不偏不党」「先憂後楽・鼓腹撃壌」「呉越同舟・同床異夢」「附和雷同・面従腹背」「首鼠両端・左顧右眄」「朝三暮四・朝令暮改」「君子豹変・翻雲覆雨」「羊頭狗肉・竜頭蛇尾」などと続いています。聞いたことのないような四字熟語もありますが、「君子豹変」についても元の意味は、「例えば君子に過ちがあったとして、それをはっきりと革(あらた)めて、革(あらた)めたあとが豹の毛皮のようにはっきり見て取れるように変身を遂げるのである。」にも関わらず、「どう変わったのかあまいにしたまま、ずるずるとごまかして巧妙に変身しながら、君子豹変などというのは、日本的なごまかしである。」と書かれているが、その次にある「翻雲覆雨」いうのは「ものの考え方や態度がころっと変わるのを表す言葉」で「この軽薄さはまるでお話しにならない」と説明されています。「ブレの多い」麻生さんを的確にさした四字熟語だと思ったところです。
 それぞれには深い意味があり、「光明正大・不偏不党」などのように目指すべき指針であったものが皮肉っぽくしか使われないようになるところに、今の政治の現状があるのかもしれません。
 肝に銘じて、頑張りたいと思います。

月8日「高知の救急医療体制」

  昨年に引き続き、高知市医師会市民フォーラムに参加してきました。昨年のテーマは、「今そこにある危機−働く勤務医の現場から」で、今年は「もしもの時、行き場がなくなったら−高知の救急医療を守るために」というもので、切実で重たい課題ばかりです。
  今年も救急医療体制を維持するために犠牲になっている勤務医の過酷な実態をはじめ、取り巻く状況は昨年以上に厳しくなっています。
  「患者側の問題」「医師側の問題」「入り口の問題」「出口の問題」としての課題が、それぞれの局面において重要な課題となっているが、とりわけ「コンビニ受診の克服」「医師の適正配置」「受け入れ不能状態の改善」「療養病床削減を見直すことによる出口確保」など可能な課題の改善に取り組んでいかなければならないとのことが明らかにされました。
  高知で「受け入れ不可能」による悲劇を起こさないための体制やシステムの確立を患者と医師の相互信頼関係や大学、医師会、行政の支援によって急がれなければなりません。
  そんな思いを抱いて、帰宅して手にした夕刊には「医学部卒生半数が流出」ということで、33都道府県で定着率が03年度より低下し、本県など12県は20−35%と地元確保が難しくなっている状況が判明、地方の医師不足や地域偏在を示したとの記事が重くのしかかってきました。

月7日「面従腹背リーダー」

 「ぶれる首相」として党内外はもちろん国民からも徹底的に不信感を招いている麻生首相は、「(郵政民営化には)賛成でなかった」「最後まで(解散詔書に)サインせずえらいもめた」と発言し、自ら今の自公政権が衆院で多数を得た「選挙結果」の公約を否定するなど、矛盾の極みに直面しています。誰でもが、「だったら解散せよ」と言いたくなるはずであります。今朝のテレビ番組で、あるコメンテーターは「面従腹背」そのものと強く批判し、「そんな人にリーダーの資格はない」と言っていましたが、麻生太郎という男、どこまで壊れていくのかなと思います。「信を問え」と大きな運動にしていきたいものです。
 また、この一ヶ月マスコミを賑わしていて、このコーナーでも折りに触れて取り上げてきた「かんぽの宿」のオリックス不動産への一括譲渡については、白紙撤回へと向かっていくようですが、それで一件落着でなく、この一括譲渡とオリックスの関係の背景をもっと徹底的に糾明してもらいたいモノです。

月6日「病院PFIはまだ続くの」

 少し遅くはなったが、昨年12月定例会報告をはじめとした「県政かわら版24」を順次配布しています。
 そんなかわら版を受け取った方から、高知医療センターの記事について問い合わせがありました。「これからの医療センターはどうなるのか」という質問に対して、一言では言えない中で、私の考え方を述べさせてもらいました。そこで、一致したのは「県民に大きなリスクと医療体制の後退というしわ寄せを背負わせることのないような」判断が求められているということでした。
 県には、高知医療センターの経営改善の検討のための担当課が設置されようとしていますが、今月18日には病院企業団議会が開催されるなか、企業団議会としても、「県民の医療を守る」という大命題を踏まえた議論をしていかなければと考えています。
 そんなことを考えていると今朝の高知新聞3面の隅っこに「筑波大病院がPFI契約」との記事がありました。問題は、この記事の中にある「全体経費で約5%の削減になるという。」という下りです。「皮算用」とならないことを祈っています。07年6月8日付け「筑波大学附属病院PFIの目的と期待」には「PFI事業者には、グローバルな競争から獲得した最新の技術を適宜導入することにより。病院経営の効率性が最高水準に保たれるよう期待する」「事業の実施により得られた付加価値をシェアするパートナーシップの確立をめざす」との趣旨の院長がコメントがありましたが、近江八幡や高知医療センターの先行例を検証していなかったのでしょうか。
 ちなみに、昨年も高知に来て「PFIは病院事業に適さない」と講演されていた京大医学部准教授の長瀬啓介氏の出身が筑波大医学専門学群というのも皮肉なモノです。

月5日「ますます重要住民と自治体の主体性」

 昨日まで、会議や調査視察のため上京していましたので、更新が二日ほど滞りました。
 二日間にわたる「地方財政セミナー」では「世界同時不況と理念を欠いた膨張予算」「09年度地財計画・地財計画と自治体決算の比較」「地域医療を担う病院運営の実態」「地方交付税の動向・08年度普通交付税算定結果を中止に」「人口減社会の地域社会をどう設計するか」と題した講義を伺い、新年度予算や事業を審査していく上で参考になりました。

 その後は、埼玉県川越市に向かい、「川越きもの散歩」を主宰し、川越の町雑誌「小江戸ものがたり」を編集発行されている「川越むかし工房」代表の藤井美登利さん(写真左端)に、歴史を活かしたまちづくりに住民がどのように関わり、まちづくりに関するルールなどについてお聞きしました。お忙しい中、時間を割いて頂き感謝しています。市民、NPO、行政との関係や取り組みの中にストーリー性を持たせることの必要性など参考になりました。平日の午後にも関わらず多くの観光客で賑わっていました。(写真中央はNHK朝の連続ドラマ「つばさ」の舞台の”陶舗やまわ”さん。ドラマでは和菓子屋さんとの設定になっています。右端は市の指定文化財”時の鐘”です。)
 また、昨日は東京都足立区の建築部副参事(耐震化促進)から@賃貸の共同住宅への耐震診断助成についてA分譲マンションへの耐震診断助成についてB分譲マンションへの耐震改修工事助成について、午後は葛飾区の建築課長と計画設備係長から@耐震シェルター設置費用の一部助成についてなどの「制度化の議論経過」「予算規模」「対象世帯と実績等」「課題について」など調査してきました。
 何せ一つの会議にひっかけて三カ所の調査を行うというのは移動も含めて正直疲れました。今回の調査内容については、都度このページでも紹介をしながら今後の参考にもしていきたいと思います。
 とりあえずの報告です。

月2日「防災訓練で資機材も披露」



 昨日の午前中、寒い風が吹く中ではありましたが、約60人の参加で、今年度の防災・避難訓練を行いました。
 今年は、購入したばかりのハンドマイクで指示を出したり、トランシーバーも使って避難誘導係と本部の間で、避難完了確認などもしながら行いましたが、初めてのことだけに混線したりして、全てがうまくいくことにはならず、今後は使いこなしていけるようにしていきたいと反省しています。
 また、避難に際しては、安否確認プレートを貼りだして避難することとしていましたが、避難者はほぼ全員が忘れずに貼りだしていたことも確認されていました。
 その後は、写真にもあるように東消防署職員のみなさんのご指導で、水消火器での消火訓練、そして、心肺蘇生法、さらにはAED(自動体外式除細動器)の説明を受け、実践を行いました。
 1月27日付の高知新聞社説にも、「普及と訓練で命を救おう」と題してAEDの効果が強調されていましたこともあって、関心を持って聞いて頂きましたが、後の消防職員からの講評では「もっと実践の時に積極的に参加するように」とのご指導を頂くなど反省点もありました。
 最後に、先日購入した防災資機材についてもみなさんにご承知頂くために披露説明をしましたが、今後はこの防災資機材を使った訓練も行うことを確認して終えました。防災会の今年度事業もあと防災マップの完成待ちと津波啓発表示パネルの取付のみとなっていますが、防災会活動を通じて、マンションコミュニティを少しずつ築いていきたいものです。
 防災訓練の終了後は、高知会館で開催されている「花・人・土佐であい博 バトンタッチイベント」に参加してきましたが、この一年間地域でつくってきた観光資源が少しずつ定着していく成果が見え始めている気がしました。そして、そこに参加していた人たちから、次の「土佐・龍馬出会い博」につなげる思いをいろいろと聞かせて頂いたことが何よりの成果ではないかと思ったところです。
 今から上京して、地方財政セミナーに出席した後、年間400万人が訪れる埼玉県川越市(春のNHKの朝ドラ「つばさ」の舞台)の町歩き観光の取り組みについて情報誌を発行されたりしている方のお話しを聞かせてもらったり、東京都の葛飾区と足立区の防災対策などについて調査をしてきます。

月1日「城を活かした高知のまちづくり」

  昨日、第2回シンポジウム「城を活かした高知のまちづくり」が高知県立文学館で開催されていたので、参加してきました。日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員会の橋口定志氏の講演「近世城郭の保存・活用とまちづくり」を受けた後、浜田恵子氏(高知市教育委員会生涯学習課指導主事)の「高知城跡と周辺の遺跡調査から」の報告、清家章氏(高知大学)のコーディネートで橋口定志氏、市村高男氏(高知大学)、近藤英夫氏(日本考古学協会)、千葉悦子氏(高知城郭と景観をまもる会)、岡村正弘氏(平和資料館・草の家館長)によるパネルディスカッションと続き、興味深い話を聞かせて頂きました。
  懸案の課題となっている高知城北曲輪跡保存に向けた動きも、先がまだ見えてはいませんが、城を活かした高知のまちづくりを進めていく上では、城郭をトータルでどう再生・保存していくかが求められてきます。「土地の歴史を正しく理解」し「高知の個性」を磨き上げ、「歴史に対する敬意と愛着の視点」をもって、本物志向の長期計画を市民と行政が一緒に作り上げて、行政が「継続性」を持って、具体化していくことが必要であることを学ばせて頂きました。
  今から、マンション自主防災会の防災訓練です。出来るだけたくさんの方に参加して頂きたいものです。

月31日「100年に一度の緊急雇用対策を」

 毎日毎日、非正規労働者の失業見込み者数の増加と大手企業のリストラ計画が報道され続けていますが、そんな報道の影で、「自殺」という記事が目につき始めています。
 29日、埼玉県蓮田市のJR蓮田駅で昨年12月20日に人材派遣会社を解雇された住居不定の無職男性が、飛び込み自殺をしています。死亡する前に親族に「これまでありがとう」と電子メールを送っており、亡くなったときの所持金は2200円だったということです。
 また、22日には大阪市西淀川区の専門学校生の男性が自宅で自殺をしていたとのことで、家族は、「就職難などで悩んでいた様子だった」と話しており、遺体のそばには、「就職が思うように決まらなかった」との趣旨のメモがあったということです。
 山一証券などが経営破綻し、金融不安が漂った1998年に自殺者が3万人超えをした98ショックの二の舞とならない対策が急がれます。昨日、参議院本会議で尾辻秀久議員が自殺問題を取り上げるとともに、規制改革会議や経済財政諮問会議の弊害を厳しく指摘し、これを廃止すべきとの質問をしています。小泉構造改革が自民党内部からも否定される状況の中で、「100年に一度の緊急雇用対策」が求められています。

月30日「スクールバスと白バイ衝突事件で再捜査が」

 今朝の朝日新聞、高知新聞を見て驚きました。(昨日のテレビ報道を見ていなかったもので)
 これまでも折りに触れて報告してきました06年3月の旧春野町の国道で起きたスクールバスと白バイの衝突事件について、不当な判決に悔しさを抱えたまま収監中の片岡運転手が、「なにものかに一方的に過失を負わされた」として「証拠隠滅容疑」で検察に告訴し不起訴処分とされていた問題で、検察審査会は「捜査が尽くされていない」として昨年9月「不起訴処分」とした検察に捜査をやり直すよう求める議決をしたとのことです。
 支援する会のみなさんが高知検察審査会に対して7000を超える署名を高知検察審査会に提出していましたが、「不起訴不当」という11名の審査員が判断したと言うことです。
 内容は、「高知白バイ事件=片岡晴彦収監中」にアップされている高知検察審査会の議決文を引用させて頂きますので、ご覧頂ければ、議決理由の詳細が分かるかと思います。「捜査が尽くされていない」ことを認め、高知地方検察庁にはこれまで指摘してきた疑問点の実質的な捜査のやり直しがなされることが求められます。
 収監中の片岡さんの耳にこのことが届くのは、ご家族の次の面会日になるのでしょうか。一刻も早く届くことを祈ります。そして、片岡さんの主張が県民の耳にも届き始めるきっかけになればと思います。
 2月から支援する会は「再審請求提出」にむけて、具体的に動き始めるとのことですが、厳しく険しい道のりを歩む人たちが一人でも多くなることを期待しています。

高知検察審査会の議決文
  平成20年高知検察審査会審査事件(申立)第12号
  申立書記載罪名 証拠隠滅
  検察官裁定罪名 証拠隠滅
 議 決 年 月 日   平成21年1月21日
 議決書作成年月日 平成21年1月28日
 議決の要旨
 審査申立人     片岡晴彦
 審査申立代理人   高木幸彦
 被 疑 者     不詳
 不起訴処分をした検察官
             (官職氏名)   高知地方検察官 検察官検事  ○○○○
 上記被疑者に対する証拠隠滅被疑事件(・・事件番号略・・)につき、平成20年9月11日上記検察官がした不起訴処分の当否に関し、当検察審査会は、上記申立人の申立てにより審査を行い、次のとおり議決する。
  議 決 の 趣 旨 
 本件不起訴処分は不当である。
  議 決 の 理 由
 1 被疑事実の要旨
 被疑者は、平成18年3月3日ごろ、高知県吾川郡(現高知市)春野町広岡中987番地1先道路上において、同日午後2時34分ごろ同所において惹起された申立人運転の大型乗用自動車(以下「バス」という。)と警察官が運転する大型自動二輪車との衝突事故による業務上過失致死事件に関し、申立人が走行中に衝突したと装い、事故の過失を申立人の責に及ばせる目的で、前記バス左右前輪の後部にスリップ痕様のものを偽造し。もって他人の刑事事件に関する証拠を偽造したものである。
 2 検察審査会の判断
  本件不起訴記録及び審査申立書を精査し。慎重に審査した結果は次のとおりである。
(1)検察官は、衝突現場の写真撮影報告書及び実況見分調書添付の写真及びネガフィルムを鑑定、分析するなどの捜査を行う必要があると思われる。
(2)検察官は、衝突現場にはバス車内の同乗者のほか野次馬等もいる中、ねつ造しうる状況ではなかった、という先入観を基に捜査の結論に導いているのではないか
(3)バスの同乗者などの供述も参考にする必要があると思われる。
(4)申立人が実施した走行実験による鑑定結果に対して、検察官は別の専門家による検証を踏まえ、反論を行う必要があるのではないか。
(5)被疑者を特定するための捜査を行った形跡が認められない。
 以上の様に、当検察審査会が指摘した事項は、検察官において、改めて検討したとしても、新事実の発見やその証明がなされるかどうか、期待されるところは少ないかもしれない。しかしながら、それでもなお捜査が尽くされていないという感を完全に拭い去ることはできず、検察官の判断は市民の感覚として納得できない。
  以上の点から、検察官の再考を求めるため、上記趣旨のとおり議決する
  平成21年1月28日
  高知検察審査会  印

検察審査会とは
 刑事裁判は、検察官が犯罪の嫌疑を受けている者(被疑者)を起訴することで始まります。検察官は、被疑者を処罰する必要があると判断したときに起訴をしますが、いろいろな事情から起訴をしないという処分(不起訴処分)をする場合もあります。検察審査会は、検察官がした不起訴処分のよしあしを審査する機関です。詳しくはこちらから

月29日「かんぽの宿の土地代・建設費用は約2400億円」

 これまでにも触れてきたことだが、「かんぽの宿」70施設をオリックスグループに破格の安値で一括譲渡する契約について、総務相が異論を挟んだことから、物議を醸しているが、27日の記者会見で総務相は、「少なくとも土地と建物に2000億〜3000億円は絶対かかっている。」また、オリックス側が「かんぽの宿」を引き続き運営する期間の条件が2年間だと指摘した上で、「2年過ぎたら土地や建物を売ることがあり得るのではないか。国民共有の財産がぬれ手でアワになったら国民に対する背信行為になる」と語ったようですが、民主党のヒアリングに対して「土地代は約300億円、施設の建設費用は約2100億円だった。」と日本郵政が報告しています。
 一方、オリックスのホームページを見てみると1月7日付で「「かんぽの宿」に関する本日の報道について」とするプレス・リリースで「当社が把握している限り、総合規制改革会議、規制改革・民間開放推進会議の過去の答申中には「郵政民営化」というテーマは出てまいりません。」としていかにも宮内義彦氏が関与していないかということをあげつらっており、思わず笑ってしまいました。このようなしたたかさを持っているオリックスが相手の高知医療センターの経営改善協議が難航するのはうなずけますが、何よりも県民の医療体制確保のための最善の方策を模索していかなければなりません。

月28日「高度失業化社会に抗するために」

  昨年の年の瀬に、非正規社員の失職が3月までに8万5千人にのぼる見込みという厚生労働省の発表が新聞紙上を賑わせたが、今朝は、業界団体の試算では製造業派遣で40万人失業と厚労省予測の4.7倍にのぼると報じられています。「先行きの不透明感を強めた各メーカーは雇用調整を前倒しで実施」というが、労働者の生存権を一顧だにしない雇用調整がこのまま進むことに、資本の本質があらわになっています。
  03年朝日新聞社から刊行された内橋克人著の「節度の経済学の時代−市場競争至上主義を超えて」の改題で06年に刊行された「節度の経済学の時代−階層化社会に抗して」では「景気循環に起因する失業だけでなく、社会構造の変質が根本原因の『高度失業化社会』が始まる」と述べています。その特徴は「恒常的リストラの進行」「働く自由ではなく働かせ方の自由の拡大」「社会的コストの増大」「職能の崩壊」「社会の分裂」として現われてくると指摘しているが、現時点を見る限り、その通りに進行していると受け止めざるをえません。だとしたら、とにかく早い段階で「週刊金曜日」733号で著者の内橋克人さんが述べているように「分断・対立・競争」で成り立つ「高度失業化社会」に立ち向かう「連帯・参加・共生」の社会の構築を急がなければならないと思うところです。

  昨日は、12月分の費用弁償を供託してきましたので報告しておきます。

月27日「一人で悩まないで」

 今朝の新聞に県が作成した自殺の悩み相談の窓口を記載した携帯用カードの紹介と県自殺対策行動計画案へのパブリックコメント募集中の記事が掲載されています。
  高知県的に取り組めることはどんどん素早く手を打っていくことが求められています。来年度予算でも自殺予防情報センター事業費が計上されていますが、06年度の予算要求ベースでは、500万円近い「うつ病対策事業費」がゼロ査定だったということや取りあえず「自殺を防ぐため」のホームページの開設から始まった自殺予防対策が少しずつ目に見えるようになり始めたように思えます。
 先日、自殺問題が「自殺者急増の危機の中で いま私たちにできること」と題してNHK教育放送の福祉ネットワークという番組で放送されていました。その中でも、取り上げられていましたが、自殺対策を考える議員有志の会は、政府に対して昨年暮れ緊急に自殺対策の要望書を出しています。@毎月の自殺者数を翌月には公表することA地域の実態に合った緊急支援策を実施することB全国の市町村に緊急相談窓口を設置することC仕事や住居を失った人が家族とともに駆け込める緊急避難場所を各都道府県に開設することD地域の相談員を対象とした緊急合同研修会を実施することの5項目を盛り込んだものですが、これらは最低緊急の課題であります。
 そんな中で、国会は二次補正予算でもめにもめていますが、定額給付金予算の一部でも充てることができれば、どれだけの命が救えるのだろうかと考えると、私はとても定額給付金は受け取ることはできません。景気対策はほかにやりようがあるのではないか、ホームレス、ネカフェ難民、DV被害者などには現実的には行き渡らないとも懸念されるような愚策より、真に生活対策でやらなければならないことが緊急にあるということを考えて頂きたいと思うのです。

月26日「こどもは国の宝」

  昨日は、楽しみにしていた「高知県海外教育事情研究会」主催の「フィンランドの子育て・教育を語る」講演会に参加して来ました。
  講師はフィンランド大使館報道・文化担当参事官のセッポ・キマネン氏と参事官夫人の新井淑子氏で、フィンランドの教育理念や具体、子育ての環境などについて、興味深い話を聞かせて頂きました。
  「こどもは国の宝」として育てる支援策や教育は、こども優先に設計されているし、いかに人として大切に育てるのかが、理念として貫かれていると感じたところです。昨日も書いたように、「フィンランド豊かさのメソッド」に書かれていることが、生の声で補完された形で、文化の違いも含めて参考になりました。女性が生き生きと働き、こどもが伸び伸びと育まれる環境をどうつくっていくのかこそが求められています。
  しかし、これからの日本は、逆の方向へと舵を切りかけている中で、フィンランドは学習障害があったり遅れがちなこどもに最良の教育を提供しようとしているという姿勢は大いに学んで欲しいと思います。そして、自分で考えることのできるこどもを育てていくこともおとなたちの大きな責任だと痛感させられました。そのためにこどもと向き合うことの出来る時間の確保は、ゆとりのある労働環境にも起因していることをしっかりと踏まえていきたいものです。

月25日「ソーレ10年目、ジャンプへ期待」


  昨日から今日にかけて「ソーレまつり2009」が高知県男女共同参画センター・ソーレ設立10周年の今年、盛大に開催されています。
  時間の都合で昨日、少しだけのぞいて、歴代の館長や事務局長が語る「10年の歩み」の節目節目に関わった「歴史」と「成果」と「課題」に耳を傾けてきました。「ソーレ10歳〜みんなのソーレをめざして」のそれぞれのお話しに意義深いモノを感じました。「目から鱗が落ちる」ような課題提起を受けながら、参加し関わった人たちが「ステップアップ」しつつ進んできた今、「ジャンプ」をして、高知から真の男女共同参画の情報発信されるための拠点となるような活動を期待するとともに、支援をしていきたいと思います。
 今日も、男女共同参画に向けたワークショップやソーレ利用団体などの交流・活動発表、バザー、ミニコンサートなど楽しいイベントが盛りだくさんですので、みなさんも足を運んでみたらどうでしょう。
 私は、今日は高知会館で開催される高知県海外教育事情研究会主催の「フィンランドの子育て・教育を語る会」に参加してきます。丁度、今「フィンランド豊かさのメソッド」を読んでいますので、具体的なお話しに関心があります。







月24日「来年度に向け積極的予算、抜本的組織再編が」

 本県の来年度予算編成の見通しや組織機構改革の概要が発表されたが、産業振興計画の具体化を軸に「積極的な」予算編成であり、組織機構の再編成も相当大胆なモノとなっています。予算編成では、10年ぶりに前年度比プラスとなる4100億円台の規模となっていますが、県税収入が落ち込み、財源不足に充てる取り崩し可能な基金も底を尽きかけている中で、積極的に打って出ることで生きた財源として戻ってくる見通しがあるかどうかなどの判断も必要なことだと思います。
 また、組織機構の再編成も「産業振興推進部」を新設する一方「政策企画部」を廃止したり、「健康福祉部」を保健医療分野と福祉分野に分割し「健康政策部」と「地域福祉部」に分割するなどの案を見ると、出先機関も相当抜本的な再編がされるのかなあと思わざるをえません。いずれにしても、実効性のあがる組織となることが第一です。
 ところで、「健康政策部」には、高知医療センターの運営見直しなどについて検討する専任の理事と課の設置をするようだが、「PFI継続を前提」ということと「運営体制の見直し」ということだけが一人歩きするようなことのない検討が求められます。

月23日「オリックスと『かんぽの宿一括譲渡』」

  昨日も、高知医療センターの関わりで、オリックスの姿勢のことについて書きましたし、7日付で「かんぽの宿一括譲渡」問題に触れていましたが、今、この「かんぽの宿一括譲渡」の問題で、さまざまな政治家の皆さんが事実究明に動かれているようです。特に、譲渡施設の中に埼玉県の「ラフレさいたま」というのが含まれていて、民主党の原口議員によると「当局からいただいた資料によると土地は約30億円(平成20年 相続税準評価額 560千円/平方メートル 5,500平方メートル)建物 約70億円(固定資産税評価額からの推定額)延床面積 35,424.53平方メートル)合計はこれだけで100億円です。」とのことですし、社民党の保坂議員によると「ここは土地・建物で約300億です。」とのことですが、いずれにしても全国の70施設の「かんぽの宿」と9箇所の社宅施設のすべてを109億円で一括譲渡というのは、「いかにも」と首を傾げたくなります。正当な入札を経ていると「正当性」も主張されている向きもありますが、国民が疑問を持つ以上事実の解明は必要です。
(写真の「かんぽの宿譲渡について」は保坂議員のホームぺージから引用させて頂きました。画面上をクリックすると拡大してご覧になれます。)

月22日「オリックスの姿勢は頑ななのか」

 20日に、知事、市長がオリックス社に出向いて行われたSPCの前社長でもある西名副社長との話し合いは、詳細報じられていないのでよく分からないが、回答の要旨である「SPCの経費削減は難しい」「収支全体を見直す必要がある」というSPC側の主張を見る限り、話し合いはうまくいかなかったなと言う感じです。
 「収益増の取り組み」や「PFI契約の一部変更の必要性」の示唆の背景にも自らの損失を回避することだけが念頭にあるのではないだろうかと考えるのは穿った見方でしょうか。このままで、改革プランを再検討すると言っても、再検討の方向に具体性が見えてきません。県民との合意を図るためにも、話し合いの内容を明らかにした上で、再検討に入る前の再協議が求められているのでしないでしょうか。
 
 1.17を忘れないために非常食で一日を過ごすということを数年前から続けていますが、今年は17日に支障があってできないということを報告していました。日がずれましたが、昨日は非常食メニューで過ごしましたが、さすがに少し空腹感が漂った一日でした。防災袋の「3日分の備え」が足りなくなっていますので、補充をしておかなければなりません。(写真の左は朝、昼、夜のメニューです。右の写真は、熱湯を注いで20分。五目ごはんのできあがりです。)  


月21日「『ですか』ですか?」

  世間はアメリカ大統領オバマ氏の就任関連の報道ばかりです。世界的に注目されているこのニュースであることは認めておりますが、この就任式フィーバーにちょっと斜に構えてみたくなりまして、極めて身近な話ですみません。
  私にとっての交通手段はご存じのとおり自転車、雨天や遠方の場合は公共交通機関となります。最も公共交通機関で利用頻度が高いのは土電ということで、頻繁に回数券を買うことが多かったのですが、25日からはいよいよICカード乗車券「ですか」を使うことになります。数日前に、購入して準備万端。取りあえず預かり金500円込みの3000円をチャージしております。
  運賃の5%が「ですかポイント」として付き、1000ポイント貯まると1000円分がチャージできるとのことだが、190円区間で106回以上乗車しないと1000ポイントにはならないので、なかなか困難です。ポイントを貯めるという楽しみより、小銭を用意しなくてよいことと、「ですか」をきっかけに公共交通機関の利用が促進され、CO2を減らし、地球環境にも配慮することを意識する利用者が増えることが期待されます。
 このことだけではなく、いろんなことから環境について考えてみることが、今求められています。これまでもブッシュは自国の利益のためには地球温暖化については、国際的な共同歩調を取らないままここまで来ましたが、オバマは就任演説の中で「地球温暖化を押し返す」と述べています。しかし、これが「米国は世界で最も繁栄した強い国家でありつづける」こと矛盾するのではないか。「地球温暖化を押し返す」ための強いリーダーシップを発揮できるのか注視していきたいと思います。

月20日「参加意識」

 マンション自主防災会で2月1日に控えた訓練の打ち合わせや案内文の準備で慌ただしくしていますが、何年も続けていると、どうしても参加者などが固定化されてくるという壁にぶつかってしまいます。訓練メニューに工夫を加えたりするなどしても、参加しない人は参加しないという状況をどう打開するかが問われてきます。今後は、購入した資機材をいざという時に使えるように繰り返し練習もしなければならないのですが、どうしてもいつも関わってくださる方々からは愚痴がこぼれてしまいます。いっそ何も事前連絡もないまま、抜き打ちでやったらどんなになるだろうかとか考えたりすることもありますが、参加しない・出来ない方たちの思いを掴みながら、気長に働きかけていくしかありません。夜間照明のライトセットや自家発電機も購入しましたので、夜間の訓練もいずれはと思っているところです。2月1日訓練本番までやきもきすることが続きます。
 ところで、昨日豊ノ島のことを書きましたが、後援会の方に様子を聞いてみると、瞬間「ブチブチッ」と音がしたそうで、やっぱりしばらくは痛みが取れないようです。しかし、日頃の練習の蓄えがあるから、次に向けて何とか頑張れるのではないかと言ってました。そんなこんなで、急遽29日の激励会は中止となってしまいました。残念。

月19日「実効ある少子化対策・子育て・子育ち支援策を」

  16日に開催された少子化対策・子育て支援特別委員会では、先日も報告しましたように、最終報告のとりまとめに向けて、格差社会が作り出している大人の貧困が連鎖する「子どもの貧困」にどう目を向けた形で盛り込めるかというスタンスで議論もしましたが、直接的に雇用・労働政策としての経済的支援となることについての具体的提言は無理だが、その趣旨を踏まえた記述はされることとなりました。
 実効のあがる少子化対策・子育て・子育ち支援策の提言ができるよう実質最後の議論の場となる次回の特別委員会に向けて意見反映を行いたいと思います。
 先日もある保母さんたちの集まりの場で、お聞きしたら「中間報告」も目にしたことがないとのことで、お配りもしたのですが、昨年9月定例会に報告した「中間報告」をリンクしておきますので、是非ご一読いただきたいと思います。そして、補強意見があれば、私までメールなどでご意見をお寄せ下さい。議会版パブリックコメントの公募といったところです。
  話は変わりますが、大相撲も中日を過ぎて、後半戦に向かいます。しかし、応援する豊ノ島関が、17日の魁皇戦で左肘の靱帯損傷全治6週間で休場してしまったため、後半戦の楽しみがすっかり失せてしまいました。一日も早い回復をお祈りします。29日に予定されている激励会が盛り下がるのではないかと心配してます。

月18日「災害エスノグラフィー」

 昨夜のNHKスペシャル「阪神・淡路大震災秘められた決断」は、また、一つのことを学ばせてもらいました。
 それは、災害に直面した当事者に対して詳細な聞き取りを行い、その言葉から教訓を導き出す「災害エスノグラフィー」ということです。
 番組の中で紹介された、阪神・淡路大震災に直面した150人余りの方々の生々しい証言には、消防士の消火と救出の優先判断や遺体の扱い、救援物資の配布など避難所での住民自治の在り方など、これからの被災地へのメッセージが込められていました。
 エスノグラフィーが持つ長所が、「被災経験を他者に伝える」という課題に取り組む防災学の中で注目されたものだと言われますが、災害に直面した全ての人の異なった体験をもとにして、将来に向かって何が残すべき教訓なのか、他の災害にも普遍化できる知恵や事実は何であるかを明らかにしていくことから、災害現場に居合わせなかった人々が、災害とはどういう文化なのか、被災地では何が起きるのか、それを追体験、共有化できれば、備えは確実に高まっていくのだろうと思います。
 その一方で、今朝の朝日新聞には、「学校耐震診断公表4割」という見出しで、耐震診断結果の公表が義務づけられているにも関わらず、未公表の自治体が多いことが報じられています。この情報を公表・共有化した上で、備えが講じられるべきであるはずなのに、あまりに対応が不十分と言わざるをえません。

月17日「1.17を忘れないために」

 毎年1.17を忘れないために、この日は非常食で一日を過ごすということにしていますが、今日は所用で外に出っぱなしであったり、夜は宴席があったりしますので、非常食で過ごすことにはなりません。日を改めて非常食メニューで過ごしたいと思います。
 いずれにても、阪神・淡路大震災から14年。時の経過とともに記憶の風化や未体験者の増加などが始まります。しかし、弟も被災し、大学時代を西宮で過ごした私にとって知人の多くも被災したこの震災を忘れるわけにはいきません。
 そして、 14年前から始まった正規から非正規労働者への転換の仕組み作りが今の労働者切り捨てにつながっていることを考えれば、なおさら1995年という年を忘れることはできません。
 被災地全体では、人口や経済指標は既に震災前の水準を超え、復興まちづくりも完了に近づきつつあると言われますが、地域間で格差が広がるにぎわいの回復や、誰にもみとられずに亡くなる「独居死」などの課題は、さらには世界規模の不況が復興への道を閉ざすとともに、全国的な高齢化が覆いかぶさり、解決への道は険しさを増しています。
 以前にこのコーナーで「地震は貧困に襲いかかる」という本の紹介をしましたが、今、その貧困が増大している中で、いつ発生しても不思議ではない南海・東南海・東海地震に備えることの緊急性を今一度自覚しなければなりません。
 ちなみに明日の夜は、2月1日の防災訓練に備えた我がマンション自主防災会の役員会となります。

月16日「二兎を追い続けなければ」

 昨年暮れ高知医療センターの収支改善に向け、県・高知市病院企業団がPFI事業のパートナーである特定目的会社(SPC)に申し入れていた計6億円の経費削減要請に対して、SPC側が「応じるのは困難」と回答していた回答書に対する企業団の考え方などについて、議員による勉強会が開催されましたが、その位置づけが不明瞭なため充分に議論が深まることにはなりませんでした。
 しかし、明らかになったのは、知事と市長が20日に前SPC社長でオリックス西名副社長に協力要請に行くことと、「このままではPFI運営業務の継続は困難」と言うことでした。
 SPCが「要請に応ずることはできない」と明言した回答書ではありますが、県・市トップの協力要請にも応えられなければ、その論拠に対する企業団の見解もさらに精査した上で、何が県民・市民にとって最も大切かということを最優先にした判断が迫られてくると思われます。そのためには、さらにこれまでの提案内容や要求水準を満たすことのできないSPCの実績についてのさらなる検証を図る必要もあります。
 いずれにしても、「二兎を追う者は一兎をも得ず」との諺はありますが、経営改善も必要ですが、高知県の医療体制の一角を担い県民に安心を提供できる体制を維持していくということ常に念頭に置いて、二兎を追い続けなければと思います。

月15日「自治体緊急雇用を考える」

 昨年12月に設置された全国知事会の緊急雇用対策本部が、昨日初会合を開き、「派遣労働者など非正規労働者の処遇について正社員との均衡を図るため、法的整備を検討すること。さらに、雇用保険の適用拡大など離職者への就労支援強化など」を国に対して提言・要請をするとともに、日本経団連などの経済団体に対しても「企業が果たす役割は大きい」として内定取り消しの回避などを要請したようです。
 一方、各都道府県の取り組みとして、29都府県が昨年10月以降、緊急雇用対策事業や臨時職員採用により、少なくとも計2000人の雇用枠を創出したことも報告されたとのことです。
 本県においても、緊急雇用対策として、雇用契約の途中打ち切りや契約を更新しない「雇い止め」で職を失った元非正規労働者、倒産による失業者らを優先して、二月から三月末まで最長二カ月間の短期臨時職員を教育委員会も含めて66人採用する方針を決めました。
 このような報道を見る中で、次のことがあわせて考えられているのだろうか少し気になります。
 一つは、今回の「雇い止め」や「派遣切り」でこのような対応が図られなければ、年度末を職員の時間外労働などで対応せざるをえなかったわけで、そのへんを充分検証し、時間外縮減による労働時間短縮を基本とした自治体版ワークシェアリングの検討に入るきっかけになればと考えます。
 次に、県として、この間、臨時・非常勤職員をやみくもに削減してきたこととの矛盾もあるわけで、とりわけ、非常勤職員においては、県自らが毎年雇い止めをしてきたことをどう捉えるのか、そのことによって職を失った方々の無念さもしっかりと受け止めていく必要があると思います。
 そして、当面の2ヶ月間の臨時雇用の期間中に次の職を探すということが可能なのか。この点についても、県はしっかりとした雇用支援を並行させて取り組まなければらないと考えています。

月14日「こどもの貧困」

 少子化対策・子育て支援特別委員会を開催し、最終報告をとりまとめていくこととなっており、16日にも開催が予定されています。しかし、昨年来、児童虐待をはじめとして基礎学力問題など子どもの育ちの環境について随分と議論がされる中で、週刊東洋経済では「子ども格差」、週刊ダイヤモンドで「子どもの貧困」が特集され、国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんが岩波新書で「子どもの貧困 日本の不公平を考える」を著わすなどされており、格差社会が作り出している大人の貧困が連鎖する「子どもの貧困」に目を向けざるをえなくなっています。
 「貧困と学力」「貧困と子育て環境」「貧困と健康」「貧困と虐待」「貧困と疎外感」などが複雑に絡み合う中で、当面の付け焼き刃的な支援策を講じるだけでいいのか。これらの課題と向き合わないままで、「少子化対策・子育て支援」をうたっても、空疎な感じがしてなりません。
 この背景もしっかり踏まえた上での、「少子化対策から子ども対策へ」という目線での支援策に踏み込めないのか、最終報告とりまとめにあたって悩んでいるところです。

月13日「安政南海を教訓に」


 いよいよ阪神淡路大震災から14年目の1.17を迎えようとしていますが、高知県は必ず迎える南海地震への備えに日々を重ねていかなければなりません。南海地震対策行動計画も最終案が取りまとめられ2月20日に開かれる県南海地震対策推進本部会で正式決定されようとしています。しかし、今回、この策定にあたってのパブリックコメントの徴し方については不十分さが指摘されており、とりわけ障害者をはじめとした要支援者の声の反映の仕方については、今後のことも踏まえて対応が求められています。地震対策に限らず、パブリックコメントの反映方法については抜本的な見直しが必要になっています。
 さて、そんな時期、「安政南海地震を教訓に」ということで、江戸時代の絵師、金蔵(絵金)が1854年の安政南海地震を描いた「安政元年土佐震災図」と、それを挿絵とした詠み人不明の狂歌「絵本大変記」のパネル展が県庁玄関ロビーで開催されています。以前に担当職員の方から、準備をしていることを伺っていましたので、のぞいてみました。なかなか興味深いものも多くありましたが、下知地区に住む私としては、大伴家持ならぬ下地家持が詠った「床下に 汐満ちくれば かれ きすご 鱧 鯵も きて さよりさよりと」(床下に汐が満ちてくれば、カレイ、キスコ、ハモ、アジが来て、サヨリ獲れる)というのは、地盤沈下で、海面より低い場所が長期浸水して、軒先から魚が釣れるくらいであったという様子(写真右側)が描かれているとの解説も付けられていて、今にも通ずる備えの教訓になるのではないかと思った次第です。
 貸し出ししてくれるのであれば、マンション自主防災会でも防災訓練日にあわせてパネル展を企画したいなと思っています。

月12日「政治に愛想を尽かす前に変えよう」

  今朝の高知新聞には、共同通信社調査で麻生内閣支持率が19・2%で不支持率は70・2%と森内閣以来約8年ぶりに70%を超えたとあります。朝日新聞社調査では支持率は19%、不支持率は67%で、読売新聞社調査では支持率は20・4%、不支持率は72・3%となっていることが報じられています。各マスコミとも不支持率の高さを指摘しており、末期症状であると言えます。さらに、定額給付金については「評価しない」「反対」が7割前後となっており、政策も含めて不信感を持たれていることが明らかになっています。
  全国で成人の日を迎え選挙権を得る133万人の若者をはじめとした有権者に、信頼感を得られるような政治を行わない限り、日本という国はダメになってしまいます。今日という日が、政治を変える意思を表明せずに傍観者でいてはダメだということを自覚してもらう節目になることを期待しています。

月11日「チャイルドラインでこどもに寄り添う」

  昨日は、こうち男女共同参画センター「ソーレ」で開催されたチャイルドライン啓発フォーラム in KOCHI「こどもの声が聴こえていますか?〜チャイルドラインを高知にも〜」に参加し、NPO法人 チャイルドライン支援センター理事の上野和子さんの講演を聴かせて頂いた後に、大崎博澄さん(たんぽぽ教育研究所代表・前高知県教育長)、丹下真知子さん(高知市立一宮中学校養護教諭)、呉静恵(オ・チョンヘ)さん(家庭教育サポーター・こうち若者サポートステーション相談員)に上野和子さんを加えた座談会で、それぞれのこどもたちとの向き合い方に、学ばせて頂きました。
  もともとチャイルドラインって何?という方が多いかもしれませんが、子どもの気持ちに寄り添い、耳を傾けるために、1970年ごろ、北欧地域を中心に自然発生的にはじまったそうで、日本がお手本にしたイギリスでは1986年、日本でのスタートは1998年、東京の世田谷から始まり、翌年、全国にチャイルドラインを広めていくためNPO法人チャイルドライン支援センターが設立されました。現在、33都道府県61団体が実施していますが、本県にはまだ開設されておらず、今回のフォーラムをきっかけに開設の動きが高まることが期待されています。
  チャイルドラインは、「秘密は守る」「名まえは言わなくていい」「どんなことでも、いっしょに考える」「イヤになったら、切っていい」という4つの約束を前提に、電話でつながる居場所として、高知のこどもの生の声を聞きながら心に寄り添うことが求められています。そして、さまざまな声を聞いてもらえたこどもたちが、もう一歩歩き始めることができればと思います。
 上野さんからは、子どもの権利条約第12条の「意見表明権」に基づいており、「高知県こども条例」の第13条の具現化であることが訴えられ、私たちの責任も問われていることを感じました。

月10日「孤児のみなさんが日中友好の掛け橋に」

 昨夏、高知県内の中国残留孤児らは、残留孤児国賠訴訟を闘って5年。少しは当たり前の日本人として暮らせる支援策も図られる中、藤原弁護団長や支援する会の浜田嘉彦会長らが、中国東北部(旧満州)で亡くなった残留孤児らの墓参や慰霊碑の除幕式と養父母に会うため訪中し、交流したことをきっかけに中国・吉林省政府の訪問団が昨日来高されました。
 私も同席させて頂いた知事への表敬訪問では「高知県と吉林省の友好省県を視野に入れた長期的交流について」「第5回北東アジア投資貿易博覧会への招請」「第11回中日韓友好都市交流会議への招請」が懇談の目的ではありましたが、知事も「当面は民間レベルでの交流からはじめ、できることから友好を深めていきたい」と述べられていました。
 団長の蔡外事弁公室副主任が50回も訪日されていて、四国は初めてというほどで、まさに、民間レベルでスタートしたこのきっかけが今後の大きな交流の輪として広がればと感じた次第です。
 歓迎レセプションでは、団長が「不幸な戦争は、中国だけでなく日本の皆さんにも悲しみを与え、両国国民に苦しみをもたらした」と述べ、多くの列席者の胸を打ちました。

月9日「交通事故死者減ってはいるけれど」

 昨日から新学期が始まり、年始の交通安全運動で街頭で指導を始めました。子どもたちが元気な挨拶と顔を見せてくれました。
 ところで、昨年の全国の交通事故死者は前年より589人少ない5155人と8年連続の減少で、過去最悪だった1970年の3分の1以下となっていることが明らかにされています。交通事故死者の減少には、「ここ数年で、衝突時の衝撃吸収性能の高い新型車が普及したことが大きい」など車の安全性能が向上していることも貢献しているとの指摘もありますが、その反面、被害者を引きずったまま車両が逃走する事件など悪質で危険な運転も目立っています。
 厳罰化によって事故数は減少している面もありますが、それでも改めようとしない悪質ドライバーは現実にいるわけで、しかも違反経験者であることからも、運転免許証の再交付を厳しくするなどの対策は求められてくるのではないでしょうか。
 さて、本県では、昨年一年間で、死者は57人と前年に比べて9人減ったものの、人口10万人当たりでは佐賀県に次いで全国ワースト2位となっています。とりわけ昨年は、死者の中で高齢者(65歳以上)が6割以上を占め、高齢化が進む高知県の実情に合わせた対策の必要性があらためて浮き彫りになったと報じられていましたが、私たちが子どもたちの登校時にあわせて交通安全指導をするときに、ハッとする高齢者の横断状況を目にすることもあり、高齢者にも目を配った指導に努めたいと思っています。

月8日「虐待は予防できる」

 今朝の高知新聞にも報道されているように、昨日知事に対して虐待予防の研修拠点としての「子育て支援(虐待防止)研修センター」の設立を要望しました。中央児童相談所の非常勤の澤田医師が提唱する「あまえ療法」に基づく乳幼児期のスキンシップを重視した保育などを実践してきた方々と昨年来、協議を重ねてきて今回の要望書をとりまとめ提言に至った次第です。
 その実践効果は「虐待の予防効果」「非行、犯罪、精神的混乱の発生予防」「世代間連鎖を断ち切る」こととして現れており、国際的にも評価される理論と実践として検証されています。妊娠中からの親へのサポートなどの必要性について、澤田先生とともに同席された保育士の実践例にもうなずく知事からは「実効性のあるプログラムで進めることができるのかどうかなど前向きに検討したい」との考え方が示されました。
 私も、これまで協議の場に参加させていただく中で、早期に支援することでの虐待予防効果は大きいことを実感しており、支援できるマンパワーをどう確保していくかが求められていることを痛感しています。保健師、助産師、看護師、保育士、幼稚園教諭、県・市町村担当職員の中に早期に支援することのできるスキルを蓄積していける研修拠点を設置し、高知方式でスタートさせることが求められていると思います。

月7日「利権追求の規制緩和」

 麻生首相の迷走と変節、誤読は年を越しても変わるものでなく、国民の政治不信は高まるばかりです。このようなレベルでしか国民から関心を持たれないトップリーダーのもとでの国政は不幸の極みです。
 そんな中、12月27日付の「今日この頃」で述べた日本郵政が保養・宿泊施設「かんぽの宿」70施設をオリックス子会社のオリックス不動産に譲渡する契約について、鳩山邦夫総務相は、昨夜「なぜ一括譲渡なのか疑問を感じる」と述べ、契約見直しを求める意向を明らかにしたことが報じられています。その理由として、「オリックスの宮内会長は規制改革会議の議長をやり、郵政民営化の議論もそこでされた。そこに一括譲渡となると、国民ができレースではないかと受け取る可能性がある」と説明したというが、それこそが規制改革・民間開放推進会議の狙いだったことを、今頃分かったのかいと突っ込みたくなります。
 私は、06年の年の瀬、12月31日の「今日この頃」をこのように結んでいます。
 「出版されたばかりの「『小泉規制改革』を利権にした男宮内義彦」を読みました。規制改革・民間開放推進会議議長として、規制改革を自らの金づるとして利権をあさった宮内義彦の正体と規制改革に群がった亡者の状況が書かれていて、極めて興味深い本でした。05年12月定例会で私は代表質問の中で、「小さな政府によって効率的なサービスが提供でき、国民もそのことを望んでいるかの如く「官から民へ」の流れが渦巻いています。しかし、本当にそうでしょうか。今、声高に「官から民へ」と叫んでいるのは、経済財政諮問会議や規制改革・民間開放推進会議の利権で生きてきた人たち、大きな資産を保持し続けてきた人たちばかりのように思います。」と批判したが、そのことがこの本であますことなく暴露されています。「小泉規制改革」の寵児は犯罪者になり、仕立て人の宮内や竹中は小泉退陣とともにフェードアウトしていったこの一年間でした。この本を読むと、何故、オリックスが高知医療センターのPFI参入にこだわったのか、高知医療ピーエフアイ株式会社の株主としてオリックス・リアルエステート株式会社がいるのか。また、クローズアップされた材料費問題の中で、物品管理の協力企業のチェーンマネジメントにオリックスが出資していたことなどの構図がよく見えてきます。まさに、高知県は規制緩和の餌食となっているのではないかと心配をしながら、公共サービスの在り方について、しっかり議論のできる県政の場にしていきたいと願いながら、新しい年を迎えたいと思います。」

月6日「励みになる年賀状」

 昨日届いた匿名の年賀状に、「新年のお喜びを申し上げます 本年もご活躍をお願い申し上げます。昨年は、長年の懸案事項の政務調査費が一円からの領収書添付となり、県民クラブの活躍の結果と感謝しております。厳しい県財政の為に県民も納得できる議決であると思います。 県民クラブ支持者」とありました。励みになります。
 次は費用弁償の見直しのために最善を尽くしたいと思います。政務調査費の調査のための旅費がより実費に近いものとなったわけですから、費用弁償もより実費に近いものとしていきたいものです。私の試算では、高知市選挙区を見直すだけでも、最低年間600万円ほどの経費削減となるわけですから、全体を見直せば相当の金額となるのではないかと思います。私は、これまでにも報告してきたとおりこの費用弁償を振り込まれた後、議会事務局に一旦返還を申し出て、受け入れられないことを確認した後、法務局に供託するという作業を繰り返しております。供託額は07年度からの累計で561,000円となっています。見直しがされるまで続けたいと思います。

月5日「自己責任でなく政治責任」

  今日から仕事始めという方が多いと思いますが、始めたくても始められない方々が、昨年の暮れから増大しています。そんな象徴として、東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」に殺到した500人を超える仕事や住居を失った派遣労働者の方々が、使用期限が切れる厚生労働省講堂を出て、次は廃校になった小学校体育館など都内4施設を12日まで利用することとなっています。この期間に区やハローワークの担当者が施設に出向き、生活保護や就職の相談に乗るということになっていますが、先行きが不透明なままの彼らの「安定」と憲法25条の「健康で文化的な生活」を保障する政治こそが求められています。これが、新自由主義のもとでは「自己責任」で片づけられていたのでしょうが、今やさすがにそんなことを口にする方はいないように思います。

月4日「今年も愛車で東へ西へ」

 今朝の高知新聞の一面「視点」で作家の山本一力さんが、運転免許証を返上して、還暦記念自転車を手に入れて「自転車の楽しさを再認識」と書かれていました。
  私はと言えば、4年間だけ原付バイクの免許証を手にして、原付で東は安芸、西は須崎へと走り回っていたことがありましたが、東京生活の2年間で免許証を流してしまってから、自転車一筋です。7年前、選挙準備を始めたときに、アシスト付の自転車を購入し、東は南国、西は伊野・春野まで、そして、潮見台の団地やみづき坂などへも足を運びます。4年前にサイクル・メーターを取り付けて一日の走行距離が伸びるのも楽しみとなっています。ちなみに、12月は227qで、一年間でおよそ2500qを目標に走っています。
  自転車だと好きな道を自由に選びながら季節を感じて走れますし、途中で知り合いの方と会えば自転車を止めて言葉を交わしたりもできます。車ではこうはいきません。時々、車に乗せてもらう方にはご迷惑をおかけしますが、こんなマイペースで今年も走っていきたいと思います。

月3日「働く者を中心とした『階級』の連帯と団結」

 元旦ある方からの年賀状に「働け、働け、もっと働け。過度労働によってのみ、目の前の眩いばかりの商品を全て購入することができる。」というジェレミー・シーブルック著「階級社会」の一節が紹介されていました。続けて「1974年から今日まで金融危機は18回もあったという。資本主義は、その都度働く者を犠牲にし、危機を増幅して生き延びてきた。そして、今、恐慌は、溢れる商品を目の前に、働く者の職を奪い、公園に寝る自由を強制している」とありました。昨日の「福袋争奪戦」が報道される一方での、年越し派遣村の飽和状態がそのことを如実に表していると感じざるをえませんでした。この年賀状に促されて、改めて手元にあったジェレミー・シーブルック著「階級社会」に目を通してみると、04年夏に出版されたこの本には、格差ではなく、グローバル化した不平等の時代にグローバル市場から排除された「貧困生活者」問題が描かれており、労働組合が連帯すべき階級が見えてきます。
  富者はどんな状態になっても、株主や自身の懐が膨らむシステムさえあればいいと思って作り出した弱肉強食の競争社会が、世界恐慌として跳ね返ってきていることを自覚する必要があります。そして、この矛盾の拡大にこそ、働く者を中心とした「階級」の連帯と団結が力を発揮することになるのではないかと思います。

月2日「穏やかでない正月」

 毎年、「穏やかな正月」という言葉が決まり文句のように使われますが、今年はあまり使われていないような気がします。それだけ社会のあらゆる厳しさが、「穏やかさ」という言葉さえ消し去っているのではないでしょうか。帯屋町の人出も日頃の日曜日より少し多いぐらいなのかなあという感じでした。
 また、昨年暮れから、仕事や住まいを失った労働者に食事などを提供する「年越し派遣村」が日比谷公園に開設されたものの、大勢の人が集まり、毛布などの物資が足りなくなっており、主催者は、厚生労働省に緊急に対応するよう申し入れをしたとのことです。
 契約期間の満了に伴う「雇い止め」や期間途中の契約解除による解雇などで、去年10月から今年3月までに職を失う非正社員が、わずか1カ月で2.8倍に膨れあがり、8万5千人に上る見込みとなり、さらに増える可能性があると言われています。そのうち、失業する非正社員のうち、派遣が5万7千人と7割近くにのぼり、期間従業員など契約社員が1万6千人、請負が8千人などとなっています。そんな予測が現実のものとなりつつあるにも関わらず、緊急の対策が講じられないことに、国民の怒りは高まっています。
 テレビで、インタビューに答えている若者が、首相を「あほう太郎」と呼んでいる画面を見たとき、日本の政治のお粗末さを象徴されているように思えてなりませんでした。

月1日「民の乱で乱世を治めよう」

謹賀新年
本年もよろしくお願いします

  一日過ぎただけで、別に周囲の環境が大きく変わるわけではありませんが、気持ちは少し改まるように感じるのは気のせいでしょうか。
  さて、「偽」「変」と続いた世相を表す一文字に対して、ある政治家は今年を表す一文字を「乱」と予測されています。
  日本社会は国民の暮らしや想いなど関係なく乱れた政治が続けられていることに対して、国民から主体的に国内各地で「乱」を起こし、連帯して闘おうと呼びかけています。その力で、乱世、乱脈、混乱の政治、社会を正していくことが今年の課題なのかもしれません。今年も一歩ずつ、国民・県民に寄り添いながら議員・政治活動を進めていきたい思います。そして、県民のみなさんとの協働で、一日も早く人が大切にされる社会の実現に向かって歩みたいと思います。
 本年もよろしくご指導・ご鞭撻をお願いします。